ダントウボウの釣り方と食べ方レポート

2026年8月31日川・池ダントウボウ


夏、友人から「某魚を釣りに行きませんか?」とお誘いをいただきました。

おぉっ!前から釣ってみたかったやつ!!ありがてえ、「いきます!」と二つ返事。

某魚とはダントウボウ。

釣れたダントウボウ

中国原産で異様に小顔でミュータント生物みたいな奇妙な外見のおさかな。最近、霞ヶ浦水系で増えているらしいんですよ。食べてみたかった!

今回はそんなダントウボウの釣り方と、釣って食べたレポートですよ。

ダントウボウってどんな魚?

先にダントウボウの紹介から、ででーん!これが某ダントウボウ。

外見が気持ち悪いんですよね…。まるで食べるところを無理やり増やされたミュータントフナみたいな?

ダントウボウ

背中が盛り上がっているのに対して、顔はミョーに小顔。フナの体に別の魚の頭をくっつけたみたいな…。ギャップ萌えの私でもこれはちょっと~!

ダントウボウの顔

さすがに人類が生み出した驚異のミュータントってわけではないんですが、外来魚であり中国原産の魚。ただ移入経路が不明らしく「気が付いたら霞ヶ浦で漁獲されはじめた」みたいな感じらしい。やっぱり気味が悪いのでは…?

またコイの仲間にしては体が細すぎるのも奇妙なポイント。フナ類は腹腔がふくらんでいるものですが、こいつはタイとかティラピアみたいな体系。

ダントウボウは細い

ダントウボウ背びれ、体のサイズにあったおおぶり。遊泳力は高そう。

ダントウボウの背びれ

ダントウボウ尾びれ、シュッとした三角形でコイフナの丸みとちょっと違う。

ダントウボウの腹

全体的に奇妙な魚ではあるのですが、中国を含む海外では重要な養殖魚のポジションだそうで。育てやすくて味が良いことに定評があるんだそうです。

それなら味にも期待ができるのでは…食べてみなくてはっ。

ダントウボウの釣り方は?

日差しギラギラな休日。やってきたのは利根川流域のとある河川。友人S氏の話ではこのあたりで実績があるらしい。

ダントウボウを釣りにきた川

バイクから荷物を降ろして仕掛けをセッティングしていたら、先にやっていた友人の竿に当たりが!さっそくダントウボウが釣れたようです。

釣れたダントウボウ

私が着く前にすでに3匹は釣り上げていました。すばらしい!

負けてられません。わたわたと仕掛けをセッティングしていきます。使うのはフナ釣りで使う団子釣りの道具。ウキと小さめの針。(説明は後述)

ダントウボウ釣りの道具

これを2メートル先くらいにぽちゃんと送り込みます。深さは2メートルくらいでしょうか。水底ぎりぎりを狙います。

何度かやってると舞った餌や落ちた団子につられて魚がやってくる・・・はず。

しかし、しばらく待っても反応なし。

ダントウボウを釣りにきた川

時々ウキにかすかな反応があるものの、かかりません。

その間に友人はさらにもう1匹キャッチ!

うーん?何かが違うのか、友人に仕掛けを聞いてみると、ひとつだけ決定的な違いがありました。

私のほうが針と糸がデカいみたいです。

私は針は小さめのチヌ針に糸は3号のフロロだったのですが、友人の仕掛けは6号ヘラ針。ハリスはナイロン1号と極細。

ダントウボウに使う釣り針

確かにダントウボウは口が小さい。大きい針だと口にかかりようがないのかも…

というわけで、釣具屋に急行し小さい針に交換。

そしたらすぐにヒット!

釣れたダントウボウ

釣れましたよダントウボウ。やっぱり原因は針の大きさかあ。

立て続けに二枚め!

ダントウボウ

小型ですがバンバン連れて楽しいですね。

しかし!!このあと、ダントウボウに交じってめっちゃ遊泳力のあるパワーフィッシュがかかってしまい、極細仕掛けを何度も破壊されました。

コイかハクレンか、アメリカナマズあたりでしょうか?

アメリカナマズ

「ドラグをゆるゆるにして、魚がバテるまでファイトしたらいけるんじゃないか!?」

と思ってしばらく格闘してみたものの、結局手前に寄ってきたあたりのアバレでブレイクしてしまいました。完全敗北。

何者だったのか??仕掛けを大きくすれば、この手の巨大魚にも対応できるんですがバランスが難しいところ。

けっきょくこの日は友人と3時間ほどやって、15匹ほどのダントウボウを釣り上げました。他には置き竿でアメリカナマズが一匹と友人のコイが一匹。

釣れたダントウボウ

さぁ、持ち帰ってやりますか!ダントウボウパーティをね。

ダントウボウを釣る仕掛け

上手な友人は手返しのよいのべ竿を使っていました。

団子を作って落として、団子が溶けきるか流されたらあげて再び団子を作って…というのを繰り返す釣りなので、のべ竿のほうが疲れません。

のべ竿

 

道糸はなんでもよさそうでしたが、ハリスと針は細いほうが良いみたい。ヘラ鮒ようのハリス1号のがよく釣れました。

へら鮒ハリ

ウキは棒ウキ。「目盛りがついてると餌がなくなったのが分かるので便利」とは友人談。

へら鮒ウキ

重さの調整にガン玉。底ギリギリの棚をとりつつ、浮力が強すぎない程度に調整するために必須。

沢山入ってるガン玉

エサはグルテン系で粘りが強いほうが良いと思われます。私は糠漬けのヌカ(栄養満点!)とグルテンを混ぜてみましたが、ダントウボウにもウケたし、謎のパワーフィッシュにもウケました(困る)。

ヘラブナの餌

ダントウボウ料理、骨切りのやりかた

たっぷり二時間かけて帰宅。釣ったダントウボウは現地で放血しておきました。最高の状態でいただきたいですからね。

ウロコをとって、

ダントウボウのうろことり

内臓を出していきます。腸管はすっごく長くて、植物性の食性がうかがえますね。

ダントウボウの内臓

これをきれいに洗って、

ダントウボウ

三枚におろしてみます。ずばばー!

ダントウボウの半身

フムフム。きれいな白身でおいしそうですね。臭みもなくて、刺身でも食べられそう…でも川魚は寄生虫がいるのでダメぜったい。

ダントウボウの三枚おろし

さて、ダントウボウを食べるときのコツはただひとつ。ちゃんと骨切りをやることです。コイの仲間の例にもれず小骨がたくさん埋まっているらしい。いわゆるY骨。

これをやっつけるために骨切りをやります。良い感じのやりかたをS氏に教えていただきました。

「シンプルに皮側から5~10mmくらいの幅で包丁をいれるだけ。」とのこと

ダントウボウの骨切り

バラバラにならないよう、腹側と背中側はつなげるよう身だけ切っていきます。うまくいくと、じゃりっ!じゃりっ!という音がするよう。

ちなみに三枚におろさないほうが身が盛り上がっていて骨切りしやすいみたいです。

骨切りしたダントウボウ

ちなみに大きいやつで、35cmくらいのダントウボウもいましたが、こいつらも骨切りにすれば美味しくいけるんだそうです。

ダントウボウの骨切り

なるほどですね、これであとは美味しく食べるだけっ!

ダントウボウを食べる

ではでは料理のターン、作ったのはこんな感じ。

・ダントウボウの素揚げ
・ダントウボウの塩焼き
・ダントウボウの煮つけ
・ダントウボウの清蒸

・フライドダントウボウ

ひとつづつ紹介していきますよ。

ダントウボウの素揚げ

まずは安パイのこの料理、大量の油でじゅわーっ!!と揚げちゃいます。コツは低温~中温で丁寧に揚げること。キツネ色にしっかり色づくまでひっくり返しません。

ダントウボウの素揚げ

カリカリに揚げてしまえばこっちのもの!Y骨も気になりません。

定番メニューはこれですね。あんかけとかにしてもよさそう。

塩だけでも美味しかったのですが、味変でバーベキューシーズ人を振りかけてみたところ“アメリカ人が好きそうな味"になりました。ジャンキーでうまい!

ダントウボウの素揚げ

ダントウボウの塩焼き

二番手は塩焼き。塩をして魚焼きグリルで、こちらもじ~~~っくり焼きます。表面がカリカリになるまでね。

ダントウボウの塩焼き

こんがりと焼けたら完成。こちらも塩だけにもかかわらず、霞ヶ浦の香りみたいなのは一切ナシ。あっさりした白身魚の風味。

藻が主食なわりに、そんな香りもしないんですよ。地味にすごいのでは?

ダントウボウの煮つけ

ダントウボウを砂糖・醤油・ミリン・ショウガ・ネギの青いところ、で煮つけたもの。

甘じょっぱい醤油味ととてもよく合います。美味しい!

ダントウボウの清蒸

友人作。まずはダントウボウに紹興酒をかけて蒸しあげます。

そこに白髪ねぎをたっぷりかけて、アツアツのごま油をじゅわっ!とまわしかける。

ダントウボウの静蒸

中華の川魚定番料理。身はもふもふ、皮はぷるぷる。

大きいボウちゃんで作ったため、多少骨が気になりますが許容範囲です。おいしい!

ダントウボウの静蒸

フライドダントウボウ

三枚におろしたダントウボウに衣をつけて揚げます。

特に小さい個体でやっていて、かつ骨切りもして骨対策は完璧。

ソースをかければアジフライみたいな感覚でいただけます。普通におかずですねこりゃあ。

ダントウボウのフライ

おまけ、ダントウボウの卵煮つけ

一匹だけ卵もちの個体がいました!(駆除大成功やったね)

せっかくなので煮つけの汁で煮てみたところ。普通に美味しい卵でした。

ダントウボウの卵

以上、

これ以上ないほどダントウボウを食べつくしたところ、かなり旨い魚であることが分かりました。

ありがとうダントウボウ。何かしら生態系に影響が出るはずなのでほんとはいないほうがいいんですけどもね。

ごちそうさまでした。

まとめ

友人にダントウボウ釣りのやり方を教えてもらってダントウボウを釣って食べてきました。かなり旨く、有用な魚であることがわかりました。

これだけ美味しいと人気がでちゃいそう。そうなると怖いのは移入です。悪い人が他の水域に持っていっちゃう事があるのです。現在は霞ヶ浦水系というヒトが作ったエリアなのでそこまで影響がでていませんが、これが自然の河川に入るとどのような影響がでるかわかりません。

決して他の河川に動かしてはいけませんよ。それに、少なくとも霞ヶ浦水系から出ないようとってとって食べてやりましょうとも。

ダントウボウ(武昌魚)

【採取場所】霞ヶ浦付近
【採取時期】春~秋
Xenocyprididae科Megalobrama属。いつのまにか日本に居着いて増えつつあるコイの仲間の外来魚。元々は中国の長江流域の梁子湖あたりの河川に生息していた魚である。一見フナのように見えるが極端に小顔で背中が盛り上がった独特な体型をしている。食性は水草を主としプランクトンや底生生物も食べる。昼行性。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia
スペシャルサンクス:友人S氏(ありがとう!)

宣伝コーナー

ダントウボウ釣りにちょうどいいウキ

ダントウボウ釣りにちょうどいいハリ

ダントウボウ釣りにちょうどいい餌

【おまけ料理レシピ】ダントウボウの素揚げ

【材料】
ダントウボウ
片栗粉 / もしくは小麦粉

【作り方】
1.
ダントウボウを釣ってくる。
釣り方は本文参照。

2.
ダントウボウの鱗を落とし、内臓を抜く。

3.
ダントウボウに骨切りを行う。
魚体に直角に5mm幅くらいで魚体に包丁を押し付けるように入れる。
背中と腹を切っちゃわないように注意。両側それぞれやる。

4.
3に塩を振って、キッチンペーパーで挟んでしばらくおいておき、余分な水気をきる。

5.
4に軽く片栗粉か小麦粉をふる。余分な粉は落とす。

6.
160度ほどの油で、じっくり揚げる。
油に浸かってる部位がキツネ色になるまで動かさないこと。

7.
キツネ色になってきたらひっくりかえし、またじっくり揚げる。

8.
最後に180度まで温度を上げて両面をカリッと仕上げたら完成。

9.
バーベキューシーズニングをふっても美味しいし、チリソースやあんかけなどをかけてもおいしい。
もちろんそのままバリバリ食べてもうまい。