ホオベニシロアシイグチは白くて不安になる酸っぱイグチ

2026年4月19日キノコホオベニシロアシイグチ


「白いキノコは食べるべきではない」というのが定説です。

あの1本食べたら死ぬ"デストロイ・エンジェル"ことドクツルタケも白いし、静かに急性脳症を起こすスギヒラタケも白いし、公園に大量に生えるドクカラカサタケもまあまあ白い。

ドクツルタケ
ドクツルタケ、猛毒。1本食べたら死にます(だと思う間違っていたらごめん)

色がないってのは特徴がそれだけ少ないわけで、判別が難しいのですよね。避けるのが定石。

ドクカラカサタケ
ドクカラカサタケ、しっかりお腹いたくなる毒キノコ

白くても判別できる(加えて食べられる)キノコは、形態に明らかな特徴がでているやつだけ。丸っこいホコリタケとかフスベとかがそれにあたります。

ホコリタケ
ホコリタケ

そんな「白いけど、特徴がでてるからいけるやつ」をまた一つ覚えました。それはホオベニシロアシイグチ。

今回は食べられなさそうでちょっと食べられる白いイグチの見分け方とか味とかの話をします!

見慣れない白いキノコを発見!

秋に広葉樹林を探検しにいきました。

普段はマツ系の林に行くことが多いんですけど、「また別のフィールドを見てみたい」ということで広葉樹系の山林を新規開拓。

とある広葉樹林系の里山
とある広葉樹林系の山林

しかしそれが難しくって、まず慣れない場所ってのは難しい。季節ごとキノコわからないし、出てくるキノコも未判別のものが多い。加えて広葉樹林は特徴的な食用キノコがそれほど出ない(マツ林のほうが多い)

シロオニタケ
シロオニタケ。これも毒があると言われています

まぁ。それが宝探しみたいで楽しく、新規開拓をするんですけども。

おそらくコガネヤマドリの仲間
おそらくコガネヤマドリの仲間

この日見つけたお宝は…!

なんか白いキノコ。

ホオベニシロアシイグチ
ホオベニシロアシイグチ

初見ならスルーするところですが、しかしこれは一度だけ見たことがあります。イグチ(傘の裏が管腔のタイプ)の仲間であり、判別しやすいホオベニシロアシイグチ。そして食べられるやつ!

ホオベニシロアシイグチの判別方法は?

カサの色は白~ほんのり茶色/灰色がかった色合いで、特に若い菌はどっしりとしたツカをしています。先述のとおりイグチの仲間であり管腔タイプ。

また、これもイグチらしくツカに明瞭な網目模様がつきます。浮いた網に汚れた感じの色がついて、ちょっと薄汚れた雰囲気。

ホオベニシロアシイグチ
ホオベニシロアシイグチ、老菌。ナメクジにおいしくいただかれている

また、管腔は傷をつけると変色するみたいです。これも茶色く汚くなるので、総じてマズそうな外見。

ホオベニシロアシイグチ

ごくごく幼菌だとこんなカンジ。同じイグチ系のポルチーニにちょっと似ているような?ちっちゃくてもずっしり重量感があります。

ホオベニシロアシイグチ幼菌

なお、名前のホオベニ要素はカサの裏の色、特に幼菌は紅色の粉に覆われています。これはかなり独特なので判別しやすいポイントです。

まとめると、

ホオベニシロアシイグチの特徴

・白~茶色/灰色の色合い
・管腔でありイグチの仲間
・ツカにははっきりとした網目模様がある
・イグチの仲間でどっしりした質感
合い

…というところでしょうか。

しかし白いキノコって食欲がおきないのですよね。

なんせ白いやつは有毒キノコが多い。白=ダメ、みたいなすりこみされてるのでしょうか。本能が「食べちゃだめ!」って言っているような?

正しく判別できていれば大丈夫なはずなんですけどね…いやまぁリスク犯して食べなくても良いんですけど。とはいえ、せっかくの宝物ですしね。

ホオベニシロアシイグチの味は…すっぱい!?

持ち帰ってきたホオベニシロアシイグチがこちら。美菌をしっかり掃除したんですけど、それでもやっぱちょっと薄汚れて美味しそうに見えない…。

やっぱり白いってのもよくないですよね~~~

ホオベニシロアシイグチ

断面は綺麗。これはしっかり詰まって美味しそう。

ホオベニシロアシイグチの断面

変色した老菌も内部は綺麗でした。

ホオベニシロアシイグチをスライスした

イグチの仲間は管腔の食感が悪いのでとったほうがいいかもですが、今回はそのまま使います。

ホオベニシロアシイグチを料理する

一品は炒め物にしてみます。丁寧に炒めて水気を飛ばします。香りはちょっとポルチーニっぽい。

ホオベニシロアシイグチを料理する

そこに夏野菜を加えて、

ホオベニシロアシイグチを料理する

味付けは味噌で、っと。

ホオベニシロアシイグチを料理する

ででーん完成!

ホオベニシロアシイグチの味噌炒め。

ホオベニシロアシイグチの味噌炒め

いただきます!

もぐ。

「んんん!すっぱいぞ!?」

噂には聞いていたのですが、珍しい酸味のあるキノコ。レモンというかどちらかというと、なんかこうダメになった系みたいな酸味(言い方が悪くてごめん)。

味噌との相性がよくない、

だって…

発酵+酸=ダメになったやつ

じゃないですか?

濃いめの味付けに調整して食べきったものの、ちょっと失敗だったかも。

すっぱいキノコにはタイ料理が合う

もう一品、なるべく若い個体を使って別のメニューを作ってみます。

ホオベニシロアシイグチを料理する

酸味があるキノコ料理…というとタイ料理かな?

ということで、味付けにマッサマンカレーを使用。

ホオベニシロアシイグチのカレー焼き

これは正解!

すっぱうまいキノコ料理が出来上がりました。

同じくタイ料理のトムヤンクンとかパッタイとか良いかもしれないですね~!

ごちそうさまでした。

まとめ

広葉樹林を探検したところ、白くてなんとなく「食べられなさそう」なホオベニシロアシイグチを発見。判別して食べてみたところ、独特な風味のある…そう酸味がしっかりタイプのキノコでした。

和風の味付けよりも、タイ風の味付けが合うように感じました。貴重な体験をしたのですが、白いキノコは間違えると死ぬ種類が多いのでむやみに食べるべきではありません。どうぞ冒険は慎重にお願い申し上げます。

似た毒キノコがおります。真似して食用にする際は十分に注意して、自己責任でお願いします。

ホオベニシロアシイグチ(頬紅白足猪口)

【採取場所】ブナ系の林
【採取時期】秋
ホオベニシロアシイグチ科ホオベニシロアシイグチ属。白~薄い茶色/灰色のカサと白いツカを持つ。全体的に薄汚れたような色合いでまずそう。若い個体は管腔が紅色に染まる。ツカは中実。味は酸味がある。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、遅スギル

宣伝コーナー

食べられるキノコの前に、毒キノコを知っておくべき。

至高のカレーとも言われるマッサマンカレー。大好き

トムヤムスープの元、一時期ハマってました。キノコと合いますよ!

【おまけ料理レシピ】ホオベニシロアシイグチのタイカレー炒め

【材料】
ホオベニシロアシイグチ
鶏肉
好みの野菜
タイカレーペースト ※業務スーパーのグリーンカレーやマッサマンカレーの元がオススメ
食用油

砂糖

【作り方】
1.
ホオベニシロアシイグチは薄く油をひいたフライパンで弱火で丁寧に炒める。
パチパチと音がして両面に焦げ目がしっかりつくまで。

2.
1に肉を加えて炒める。これも軽く焦げ目がつくまで。

3.
野菜を加える。タイ風だとナスとかピーマンが合うと思う。

4.
カレーペーストを加える。入れすぎると辛いので注意。
塩と砂糖で味を整えて完成。ご飯とあわせてどうぞ。