ヌルデ塩は木になる塩なのか?おにぎりを作って食べてみた

木の実ヌルデ


近所にヒヨドリの集まる木があるのです。

大人気で朝と夕には必ず数匹のヒヨドリがつついています。さぞ美味しいのでしょう。

ヒヨドリ写真ACより
ヒヨドリ@写真ACより

それで何なのか調べていたところヌルデという植物のよう。

どうやらその実に塩?がつくらしい。そのヌルデ塩は人間がなめても味がするほど沢山付着していて、昔は味付けに利用したとかなんとか…

何それめっちゃ気になるじゃん!味見してみないと。そんなわけで今回はヒヨドリに教えてもらったヌルデ塩の味を確かめてみる話ですよ。

ヌルデってどんな植物?

これがヌルデ。日向が好きなパイオニア広葉樹なのですが季節が冬なので、葉っぱはすべて落ちてしまっています。

ヌルデ
土手に生えていたヌルデ

太い個体の幹、こんな感じ。白っぽい木肌に凸凹がついてるかんじ。

ヌルデの幹
近所の大きなヌルデの幹

ちなみに夏季の葉っぱはこう。クルミとかに似ているんですが葉の軸にと呼ばれる部位がついてるのが特徴的。見たらすぐわかります。

ヌルデの葉_写真ac
ヌルデの葉@写真ac

先述のとおり実に結晶がつくのです、昔のひとはこれを「ヌルデ塩」と呼び味付けにつかっていたそうです。

かぶれることで有名なウルシの近縁であり、多少のウルシオール(かぶれる成分)を含んでいるのでちょこっと注意。とはいえ、よっぽど敏感でなければ大丈夫らしい?鳥が食べているくらいですし。

ヌルデの実をゲット。ヌルデ塩はついてるのか

実をとります。届かないのでいつもの蛇キャッチャーで確保。

山間に生えていたヌルデ

ゲット。じゃじゃーん!これがヌルデの実です。

ヌルデの実
ヌルデの実(冬)

赤茶けたカラに種が包まれていて、それが大量に一塊になっています。ぱっと見はサンショウみたいに見えますね。

ヌルデの実

時期が冬なので塩?の結晶がだいぶ落ちちゃっています。

ヌルデの実

とはいえ、よくよく見ると白っぽい結晶が付着しているのがわかります。雨で流れたのか、枝も若干白っぽい。

ヌルデの実

試しに味見してみましょう。ぱくり。

おおおお!味がする。

というかヌルデを割った私の手から味がしますよ。ちょうどポテチ食べた手に味がつくみたいな、あんな感じ。

しかしこれ、塩っぱいというより酸っぱい?

似てますが、なんとなく塩じゃない気がします。

…と調べてみたところ、ヌルデの実の成分はリンゴ酸カルシウムであるとのこと。

「塩(塩化ナトリウム)じゃないんだ!」

すごく酸っぱいものは舌が塩と間違えることがあるらしい。そういうことなのかも…?

ヌルデ塩でおにぎりを作って食べる

正体をつかんだところで、料理に使ってみましょうか。

衛生的なアレのために、まずは乾煎りします。

ヌルデの実を炒る

そのうえでスリコギで軽くゴリゴリして、中の種と殻に分離。

ヌルデとすりこぎ

種を潰さないように軽くやるのですが、種が堅いおかげでわりと簡単でした。

ヌルデ塩を作る

種はおそらく無味なので味がついてる殻だけを使います。

仕分けるのは手作業!(大変でした)

ヌルデ塩を作る

そしたらおにぎりを用意して、ヌルデ粉をふりかけます。

おにぎり

試しに片方は鶏だしを加えてみましょう。

ヌルデ塩を作る

てなわけで完成、

ヌルデ塩にぎり。

ヌルデ塩おにぎり

厳密には塩じゃないっぽいけど…、まぁ昔からの呼称なので許して!

まずはプレーンヌルデから。いただきます!もぐ。

ヌルデ塩おにぎり

はむはむ…

なるほどなるほど、おにぎりに酸味が加わってそのままより美味しい…?かも。ヌルデの風味みたいなものはほぼなく、酸っぱいおにぎり。

塩抜き梅干し、みたいな?

酸なのでちょっと味がボケちゃいますね。正しい塩(塩化ナトリウム)も足したほうが美味しいかなあ。

ヌルデ塩おにぎり

あと殻の形が残りまくってると、ちょっと気になりますね。これは粉々にしたほうがよかったかも。

次!

鶏だしヌルデ塩にぎり、

いってみましょう。

ぱくぱく。

ヌルデ塩おにぎり

ああっ!

美味しい。

…いや正確には鶏だしが美味しいだけなのかもしれませんが。

いやでも、ヌルデ単体や鶏だし単体よりもは美味しくなってる気がしますね?

ヌルデ塩おにぎり

鶏だしの風味にヌルデの酸っぱさが相まって、コンソメ味がスッパムーチョに進化した感じ?まあまあいけます。粉々にしたのもよかったかも。

完食。ヌルデ塩は塩ではないけど、ぼちぼちアリです。

塩というより酸でしたが。山の中でどうしても酸っぱいものが食べたくなった時には使えるかも。

ごちそうさまでした!

まとめ

ヌルデの実が鳥が大人気の理由を解明するべく調べてみたら、味がする木の実であり、昔はヒトもヌルデ塩として利用していることがわかりました。とはいえ塩というより酸でしたが。

昔は調味料そのものがなく、味なし雑穀・雑穀ばーっかり食べていたわけで。そのような環境において、この酸味のあるヌルデ塩があれば味に変化をつけられるということ。確かに貴重なものなのかもしれません。

※ヌルデはかぶれる成分であるウルシオールを含んでいます。触れる際は自己責任でお願いします。食用もおすすめしません。

ヌルデ(白膠木)

【採取場所】日当たりの良い斜面
【採取時期】果実は秋~冬
ウルシ科ヌルデ属。山野に自生する落葉広葉樹。別名シオノキと呼ばれ果実に白い結晶が付着する。塩だとされることもあるが実際は「リンゴ酸カルシウム」であり酸である。また葉につく虫瘤が"五倍子"と呼ばれる薬になる。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、ポプラ社 木から塩がとれるなんて、ホントかな~じいちゃんの小さな博物記⑯

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【おまけ料理レシピ】ヌルデ塩にぎり

※ヌルデはかぶれる成分であるウルシオールを含んでいます。自己責任でお願いします。

【材料】
ヌルデの実
おにぎり

【作り方】
1.
ヌルデの実をつんでくる。秋につむと結晶がたくさんついている。
冬につむと結晶は少ない。かぶれ成分との因果関係は不明。

2.
ヌルデの実を軸から外す。

3.
すりこぎですって、中の種を外して捨てる。

4.
軽く炒ったうえで、すりこぎ粉々にする。
塩を軽くて加える。好みで味の素や鶏だしを加えてもよい。

5.
握ったおにぎりにまぶしていただく。
少し馴染んでから食べるのもいい。