クルマエビを”えびすき漁”ですくって食べる【浜名湖遠征】
えびすき漁にいってきました。

めちゃめちゃ予約が取りづらいことで有名なアクティビティなのですが、友人K氏から、
「運よく予約とれたので、一緒にいきませんか。」
とお誘いいただいてたのです(ありがとう!)
いってみたら狩猟本能がめいっぱいに満たされる体験で、ものすごよかったので報告させて下さい。
えびすき漁とは?
えびすき漁とは、
エビが大スキなひとが集まる漁。
…ではなくて、
静岡県の浜名湖という汽水湖の伝統的な漁で、エビを網ですくいとる漁です。

浜名湖は64km²ほどの海とつながってる汽水湖。ちなみに霞ヶ浦は220km²なので1/3くらいのサイズ感。
この浜名湖、昔は淡水湖だったそうです。(今は淡水湖の霞ヶ浦と逆ですね~)
wikipediaによりますと「室町時代に起きた明応地震(1498年)と高潮により砂州が決壊して外海と通じ、汽水湖となった。」と書いてあります。
なもんで、もともと湖だった北側は深く、決壊したばかりで入り口はごく浅い、

という深さの差が生じており、この影響で狭い入口付近では水の満ち引きに合わせて“猛烈な水流"が発生。
この流れにのって生き物が海へ湖へと移動しているわけなのですが…
遊泳力の低い甲殻類はただただ流されてきます。それを待ち構えて網ですくう!
…というのが“えびすき漁"というわけです。
実質すくいほうだい。
エビが大スキな人におすすめっ!!

ハイ。そんなわけで浜名湖の地形が生んだ独自文化、ぜひやってみたいですね。レッツチャレンジ!
えびすき漁にいってきた!
午後23時。満潮が20時なので、引き潮ド真ん中くらいの時間。月齢は18.7の中潮。
えびすき漁船が出向する港に参加者が集まってきました。県外ナンバーの車がずらりと並びます。

そのうちに船も集まってきました。どうやらえびすき漁は団体でやるものらしい。

受付&出店みたいなものも開かれ、えびすき漁と一緒に遊べるシーバス釣りグッズが売っていました。ルアーと泳がせ釣りの仕掛けですね。
気になったので落とし込みの仕掛けをひとつ購入。

そのうちに「船を決めるのでクジをひいてくださーい!」ということで代表の友人が引きに行きました。結果は9番。

船に乗って準備をしていきます(このあたりで突然大雨がふってきて大変でした)

そしてそのあと「場所を決めるのでクジをひいてくださーい!」ということで二度目のクジ。
流れてくるエビをすくう漁なので場所はすごい大事っぽい。結果としては「良くも悪くもない場所?」にあたったそうです。

そしたら船が移動開始、流れに逆らって船が進んでいき、橋のたもとまでやってきました。
橋はおそらくJRの新幹線が通るところ、時折ガタンゴトンと轟音をたてて列車が通過していきます。

船長がアンカーを橋の裏側にかけて船を流れの中で固定。
続いて、船の横っちょに付けられたライトを点灯。準備が進んでいきます(以下図)

他の船も固定していって、ずらりとえびすき船が並びました。壮観!!

我々は船のヘリにたってデカい網を受け取ります。

「エビが流れてきたら言うから、すくってね!」と船長、

水はものすごい勢いで流れて、網を水に入れると持っていかれそうになります。
「…本当にすくえるのか?」
不安になる我々。
なかなかエビは流れてきません、ときどき小魚が流れてくるので網で捕まえようとするのですが、激流の力で押し返されアミを思うように動かせずに苦戦…。

そのうち流れてくる魚を進路で待ち構えるような形で一匹ゲット。シーバスの幼魚でした。獲物が取れるとうれしいですね!
たまにスズキサイズのシーバスも泳いでいるのですが、遊泳力がすさまじく、激流の中でも俊敏にシュパシュパ!っと泳いでおり、まったくすくえる感じはしません。
そのうち「エビだよ!あれエビ!」と船長から激が飛び、友人がさっとすくうとクルマエビだ!!
うおおおおおおお!!ちゃんと流れてくるんだ。
そのあとも定期的にエビやら魚やらが流れてくるのでキャッチ。「来るか!?来るか?」と待ち構えているだけで興奮しちゃいます。

また、そのうちなんかデカい塊が流れてきました。よく見ると…カニだ!!
思わず「カニきたよ!!」と叫びつつ、網を構えます。
カニは気づいたのか、急に進路を左に変更。そこを隣の友人がすかさず網で捕獲!
タイワンガザミがとれました。やったああああああ!?でかい!!

やってるとメチャメチャ白熱しちゃいますね、

ただただ“流れてくる獲物を反射神経ですくいとる"という作業なわけですが、

狩猟本能を満たせると言いますか。
現代社会で暮らしていると不足する栄養素がここにあります。
たのしい!!

友人は「これはタワーディフェンスゲームだね!」とのこと、
なるほど…
これは流れてくるエビを四人で役割分担してキャッチするゲームなわけだ。

赤の人は船首。エビは真下や右側を一気に流れていくので反射神経が大事。カニが一番来たのはここ。
緑の人は二番手。赤が見逃して船にそって流れてくるものをキャッチ。また視界が効きやすいので後続に流れてきたものを伝える。
ピンクの人は中継ぎ。やや遠いエビを手を伸ばしてすくったり。隣と連携して魚を追い詰めたり。やや難易度高。
オレンジは止め。船に流れが当たり、流れてきたエビが近くによりやすい。エビが一番とれてたのはこの座。
それぞれ守備範囲をしっかり押さえて、流れ来るエビを受け止め続けるわけです。

船内一丸となってデカい獲物をとれたときの嬉しさはかくや!
仲間集めてワイワイやるのが最高ですねこれは。
エビすき漁で流れてくるもの
エビを待って網を構えていると、だいたいエビじゃないものばっかり流れてきます。せっかくなのでゲーム的にまとめておきましょう。
クルマエビ
レア度:★★☆☆☆ 難易度:★★☆☆☆ エビに見える度:★★★★★
エビの中でも美味しいクルマエビ。本命であり、なんだかんだコンスタントに流れてくる。
水面に半透明の細長い物体が見えたらエビ(だったり違ったり)。
流れてにそって待ち構えていればとれるが、稀に跳ねたり抵抗する個体がいるのでキャッチは丁寧に。
クラゲ(ビゼンクラゲ)
レア度:★☆☆☆☆ 難易度:★☆☆☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
網よりもデカいクラゲ、常に視界に一匹いるくらい沢山流れてくる。
可食だがすくうと重くて網が壊れるらしい。減点対象。

海草
レア度:★☆☆☆☆ 難易度:★☆☆☆☆ エビに見える度:★★☆☆☆
細かくちぎれたアマモのような海草。一瞬エビに見える。
大量に流れてくると「エビが混じってるのでは?」と思ってすくってみるが、いない。お邪魔キャラポジション。

泡
レア度:★☆☆☆☆ 難易度:☆☆☆☆☆ エビに見える度:★★★★★
橋脚にぶつかってできる泡。
透明感がありエビに見えるので皆ついついすくってしまう。スカである。

シーバス
レア度:★★☆☆☆ 難易度:★★★★★ エビに見える度:★☆☆☆☆
汽水といえばこの魚。大型の個体が橋脚付近に沢山泳いでいて、流れてきた小魚を追いかけている。
しかし大型個体は泳ぐ速度が超高速ですくうのは困難。
泳がせやルアーで釣ることができるらしい?

ホウボウ
レア度:★★★☆☆ 難易度:★☆☆☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
腹びれが足のように発達し、胸鰭が羽のように広がる奇魚。
流れに完全敗北しているためすくいやすい。見た目は大変かわいい。流れの中央付近に多い。

サッパなど小魚
レア度:★★☆☆☆ 難易度:★★☆☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
遅い魚。シドに食べさせたくない程度の遅さ。
流れの先で待ち構えると簡単にすくえる。



コノシロ
レア度:★★☆☆☆ 難易度:★★★☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
中サイズでちょっと早い魚。すくおうとすると網より速く逃げる。
静かに待ち構えるか、二人で囲い込むようにしてすくう。

タイワンガザミ
レア度:★★★★☆ 難易度:★☆☆☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
ブルーな体色が大変美しいカニ。大型のものが流れてくるので挟まれないように注意。
似たイシガニもよく流れてくる。カニ類は橋脚付近ばかりに流れてきた。

ノコギリガザミ(ドウマンガニ)
レア度:★★★★★ 難易度:★☆☆☆☆ エビに見える度:★☆☆☆☆
めったに流れてこない大物。浜名湖名物の高級ガニ。
ハサミがとびきり大きいためはさまれないように注意。一匹だけ流れてきた。橋脚付近。

クルマエビは何匹すくえたのか?
3時間ほど漁をやったところで終了。
さてクルマエビはどれくらいすくえたのでしょうか?
結果は…!

船内全員の合計:
クルマエビ … 40~50匹
コノシロ … 5~6匹
ホウボウ … 5~6匹
カニ … 8匹
その他小魚 … 20~30匹
ぼちぼちではなかろうか。4人でわけても、めいっぱい食べられるくらい。デカいカニが沢山とれたのは地味に嬉しい!

一つだけ苦言がありまして…
ノコギリガザミをひとつすくったのですが、船長が網目つきケースに入れたところ登って海に逃亡してしまいました。

めちゃめちゃ楽しみにしていただけに残念。
まぁ4人だと分けようがないのでいいっちゃいいのですが、船長なら「とれた獲物の管理くらいはちゃんとしてほしいなぁ…。」と思うわけですよ。初めての船頭ではなかろうし、再発防止とかないのかなあ。
それに加えて、氷の用意がないので魚は野締め、泳がせの餌もバケツキープなのですぐ死ぬ、なんなら釣りに関しては全くタイミングや遊び方の指示もないです。遊漁船と思っていたらダメなのかも。
漁を手伝いに来たのだと思って“自分の身の回りは自分でやらないといけない"というのがこの遊びの本命なの…かも??
現地で説明がないので釣りをやりたい方向けのメモ
釣りはえびすきの途中でやることになります。
潮が動いていると速すぎて釣りは大変、40号の重りをつけてもぶっとんでいくくらいで、難易度は高め。
流れのゆるい橋脚の渦の中だけが唯一のポイント。
すくった小魚をエサに落とし込めばカサゴやスズキがかかるっぽい。私はダメでした。
とはいえ、準備だけして鈴をつけたら、あとはほっといて良いので落とし込みを1本仕掛けるのはアリです。
乗船中が潮止まりの時間であれば(そんな時間に船が出るのかはわかりませんが)優先度上げても良いかもしれません。
すくったクルマエビはエビフライと刺身で!
さて、持ち帰ってきたエビはこんなかんじ!ひとり10匹くらいの分け前です。

スーパーで氷を買って冷やしておいたので鮮度は抜群。
おがくずがあればしばらく活かしておけるそうなのですが、気温が心配だったので氷ジメ。
クルマエビそのものはスーパーで買えるものの、やはり自分ですくったというのが格別ですよね。

せっかく鮮度がいいので生で食べたい! ※汽水湖なので自己責任で
頭とカラをはずして…(これは後でビスクソースに使います)

背ワタをとって、っと。

ワサビ醤油でパクリといきます。
いただきまーす!

…うまい!!!
エビの甘さが際立っています。新鮮な自分でとったでかいエビ!最高!!
せっかくなので他の料理もってことで、エビフライを作ります。大好き!!

ててーん!!
クルマエビ定食完成っ!!

浜名湖までいって体力を使ったあとだっただけに格別っ!
とぅるんとぅるんのエビに…

キンキンの日本酒!この組み合わせが最高!!
くーーーーっ!!エビとりにいってよかった!!ありがとうみんなー!

そしてそして!
エビフライも間に挟んでいくわけです。
サクッ!プリッ!!
たまらんですね!!

エビフライには…
日本酒じゃあだめでしょう。ビールを開ければよかったかなあ…

いやいや、両方飲めばいいんですよこういう時くらいは、
レッツちゃんぽん!!

かんぱーい!えびおいしーい!
クルマエビの殻を料理する
残ったカラも無駄にはしません。
これを乾煎りにして、トマトスープで煮込んで、

裏ごし。

生クリームを加えて…ビスクスープの完成。これに具を足してパスタにしていただきました。海老味噌の味が濃厚でたまらんですね。

チーズと一緒にパンに詰めちゃったりして。

うまーい!
カラまでしっかり味わいました。
ごちそうさまでした。
まとめ
浜名湖でえびすき漁体験をしてきたレポートでした。船に乗ってタモ網をふるうという他の場所にない独特な漁法で、これまでにない体験を味わうことができました。
次々と流れてくる獲物をすくうたまに神経を研ぎ澄ますあの感覚…他では代えがたいものがあります。雑に表現をすると『流しそうめんレベル999』。難易度マックス。ぜひ体験してみていただきたい。
Kさんありがとうございました。車乗せてくれたMさんにも感謝っ。
おつかれさまでした。
次回予告
魚もいくらかとれたので。次回はこれらの魚についてレポートさせて下さい。どうぞよしなに。

クルマエビ
【採取場所】浜名湖
【採取時期】夏
クルマエビ科クルマエビ属。日本各地の内湾に生息するごく一般的なエビ。浅い海の砂泥地に生息する。褐色の胴体に茶色い縞模様が入る。生きている間はイエローやブルーの色も入り大変美しい。夜行性で、暗くなると砂からでてきてゴカイや泥上の有機物を食べる。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia、市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク
スペシャルサンクス:友人K氏、友人M氏、えびすき漁開催の皆様、
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】エビ殻の超かんたんビスクスープ
【材料】
新鮮なエビの殻
冷凍オニオンソテー
サルチャペースト
生クリーム
オリーブオイル
【作り方】
1.
海老の殻にオリーブオイルをふり、フライパンでよく炒める。
水気がなくなって香ばしい香りがしたらOK。
2.
冷凍タマネギペーストとひたひたの水を加えて軽く煮込む
3.
サルチャソースを加え、よくまぜる。
混ざったらザルで濾す。
4.
濾したエキスに生クリームを加え、塩と砂糖で味を整える。
そのまま飲んでもいいし、マカロニなんかと和えても旨い。









ディスカッション
コメント一覧
狩猟本能が満たされるとはまさに最高のアクティビティですね。網が壊れるレベルの獲物、、、とってみたいですよ〜〜〜w w w w 本日私釣りに行ってのですが激渋 ベラ2匹だけ。それに比べると網を極めるって結構効率的なのかもしれませんね。 投網でなんや勘や撮りたいというガンボウがあ〜る。 でも獲物がたくさん取れる時は、奇想天外なr葉理← 「噛んだ」料理とかしてほしいですね。 「ジョジョの奇妙なトレーダーと同一人物です」
外道釣り尽くしとかもやって欲しいですね〜〜 ソウシハギの舟盛りとか
船買わなきゃ…
船酔いは今どうなっているんだっけ??
めちゃめちゃ酔いますが、船が固定されているので大丈夫でした!
コチの稚魚ではなくメゴチでは?と思いました
なるほど、そういうのもいるんですね。そうかもしれません!!
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