ヒカゲヘゴは巨大ゼンマイワラビ。料理しまくってみた【奄美遠征】

野草・山菜ヒカゲヘゴ


初夏、奄美大島へ行ってきました。

いもーれ!
いもーれ!

いっしょにYuTubeチャンネルをやっている中川監督が奄美に移住しており(ずいぶん前からですが)、挨拶がてら遊びにいこうかなと。

ずっと行きたかったのですが私も色々で忙しくて行けてなかったのですよね。

そんなわけで今回は奄美編、いってみましょう!

奄美諸島の独自性について

奄美といえば熱帯雨林。そしてたくさんの固有種たち。

奄美は面白くて、ユーラシア大陸から分裂したタイミングが本州や九州と異なるために、生物相が全く異なります。

アマミヤマシギ
アマミヤマシギ

「見かける動植物の二つに一つは本州や九州にいない奴なのでは!?」

って思ったほど、

その独自な生態系から「東洋のガラパゴス」とも呼ばれていて、ユネスコ世界遺産にも登録され保護されている貴重な土地です。

ルリカケス
ルリカケス

「そんな貴重な生き物だらけの島にきたならネイチャーツアーに行きたい!」 ということでナイトツアーに行ってきました。

奄美のナイトツアーは楽しい!

ツアーはソロでも対応いただける方を監督に紹介いただきまして、Nさんという方にやっていただきました。

夜、生き物が動き出す時間に合わせてツアーは出発。車に乗ってコロコロと林道を進んでいきます。

出会う生物がイチイチ知らない生き物なんで面白い!

サソリモドキだ!

サソリのような尾を持つがサソリではなくクモなどに近い生物。尾の先からは酢酸…つまりお酢に近い液体を噴出する。(ちゃんと酢くさかった!!)

サソリモドキ
サソリモドキ(かっこいい!)

ヒャンでた!

ヒャン
ヒャン(毒ありそう!!)

赤と黒の独特なカラーリングの小柄な蛇。コブラ科の毒蛇らしいが噛みつく事はあまりなく、しっぽの先の堅い突起でグリグリしてくる。(ナニソレ!?聞いたことない!!

オットンガエルだよ!

ウシガエルサイズのでかいカエル。"オッサンのくしゃみ"のような力強い鳴き声。皿状の巣を作りパートナーを迎え産卵する。(でかい!美味しいノカナア?

オットンガエル
オットンガエル(でかい)

ナナフシだ!(種類不明、アマミナナフシ?)

ナナフシ
ナナフシ(かわいい!)

アマミアオガエルだ!

アマミアオガエル
アマミアオガエル(もちもちしてる!)

トゲネズミでたーっ!

両手におさまらないほど巨大なげっ歯類。主に樹上生活をしていて葉っぱや木の実を食べる。他の場所では聞いたことがない固有種!

トゲネズミ
トゲネズミ(樹上にいる)

クロウサギだ!

奄美のアイドルうさぎさん。夜、見通しの良いところでトイレをする習性があるらしい(そのため車にひかやすい)

アマミノクロウサギ
アマミノクロウサギ(トイレ中、これを避けるため車は常にノロノロ運転です)

ちなみにクロウサギはめちゃめちゃ沢山いました。マングースが駆除されたおかげで外ネコがいないエリアでは増えているそうです。むしろ苗木をかじられて困るくらいらしい。(あらあら

奄美は植物も独特、ヒカゲヘゴとかね

奄美は植物も本州とはずいぶん違っています

ちょうど春で野イチゴのシーズンだったのですが、知らない種類ばっかり。

黄色くて木になるやつはリュウキュウイチゴ

リュウキュウイチゴ
リュウキュウイチゴ

じょりじょりするけど甘くておいしい!

リュウキュウイチゴ

地面を這ってる赤い奴はホウロクイチゴ

ホウロクイイチゴ
ホウロクイチゴ

甘酸っぱい。冬イチゴの大きい奴ってかんじかな。

そんな中でひときわ異彩を放つ植物がこれ…

でろでろーん。

ヒカゲヘゴ

なんかヤシとシダの中間みたいなやつ!恐竜の時代から飛び出してきたかのような見た目。

Nさんに聞くとヒカゲヘゴというらしい。

ヒカゲヘゴ
ヒカゲヘゴ(でかい!!)

おおっ、聞いたことある。

しかもこれ食べられるやつだったような?

「新芽を一本いただきたいのですが、この辺って大丈夫なところですか?」

ヒカゲヘゴ
ヒカゲヘゴ(日中)

…と聞いたところ「保護がゆるいエリアなので大丈夫」との回答(奄美大島は動植物を採取してはいけないエリアがあるのです)

なんなら手持ちのカマで「食べるの??へえええ。」と言いつつとってくれました。

やったぜ!

ヒカゲヘゴ、ゲット!!

ヒカゲヘゴ

「でかい!!」

1m近くはあります。見た目はゼンマイとワラビに似ていますが、でもサイズが違いすぎてなんだこれ!?

ヒカゲヘゴをもつ私

表面はカツオブシみたいな、ゼンマイについてるアレに覆われています。近い仲間なんでしょーね。

ヒカゲヘゴ

沖縄の石垣島あたりでは食べられているらしいんですが、奄美大島では食べることはないそうです。

うーむ果たして美味いのか?
南の島の山菜、レッツトライ!!

ヒカゲヘゴを料理してみる

Nさんのナイトツアーを夜遅くまで(日付変更手前くらいまで)やっていただいて、クロウサギもリュウキュウヤマシギもデザートのオオウナギまで見せていただき大満足。

…では始めますか、デザートを。

“短めの新芽"と、"長めの新芽"、をとってきました。どっちのが美味しいかな。

「さて、どうやって食べるんだ?」

何もわからないので、石垣島の民の食べ方

を参考にします。

いわく、

・皮をむいて
・下茹でしてから
・揚げたり茹でたりする

とのこと、

ワラビやゼンマイの皮なんて剥かないけれど、これくらいデカいとむけるんですかね?

じょり…

むける!むけるぞ!

ヒカゲヘゴを料理する

しかしヌルヌルしてむきづらい。ワラビもぬめりがあって、巨大化したらまさしくこれくらいぬめりがあるのでは…?

ヒカゲヘゴを料理する

丸ごとだとヌメりすぎて剥きづらいので、もてるサイズにカットしてむいていきます。

ヌメリと形で、なんとなくヤマイモみたい雰囲気ありますね?

ヒカゲヘゴを料理する

全部、むけました。

こうなると食材っぽい。

ヒカゲヘゴを料理する

先端のぶぶんも剥きました。画像だと分かりづらいですが、"若い新芽の巻いてるところ"はやや黄色みが強く、身がしまってる感じがします。

ヒカゲヘゴを料理する

煮ます。アク抜きの意味もあるようですが、味付けの意味もこめてほんのり醤油と塩を加えたお湯でゆでます。

ヒカゲヘゴを料理する

ゆであがり。

ほんのり透き通りましたが、ほとんど見た目は変わりません。水で軽く晒してアク抜きをします。

ヒカゲヘゴを料理する

ワラビやゼンマイにはけっこうなアクが含まれるので、あく抜きをしっかりしないといけないのですが、ヒカゲヘゴにあく抜きの手順はないのですよね。

アルカリを使うとかもないし、アクがないんでしょうか?シダの仲間なのにそんなことってある?

この状態のものを試しに味見してみます。初めてのものってドキドキしますね?

もぐ。

ほくほく…

あっ、意外といける!?

カブだかダイコンみたいな根菜系の食感。みずみずしくも、しっかり詰まってるかんじ。エグみや苦みなどマズい要素はなく、ほんのり遠くにピリッとアクを感じる程度。

適度にヌメリがあるのも悪くない。これはアリのやつなのではなかろうかっ!

ヒカゲヘゴを食べてみる。旨いのか?

…というわけで、じゃじゃーん!!三品ほどヒカゲヘゴ料理をこしらえてみました。

ヒカゲヘゴ定食

ヒカゲヘゴの焼酎醤油漬け

茶色いのはヒカゲヘゴの醤油漬け。奄美大島の甘口刺身醤油と、

奄美大島の黒糖焼酎に漬け込んでみました。

これ、めっちゃ美味しい!

シャキシャキ食感で、アクの気配は微塵もなし。焼酎の香りが良いですね!南国のよくわからん食材がひきたちます。

ヒカゲヘゴ

ヒカゲヘゴの刺身。ワサビ醤油

刺身といいつつ下茹でしたやつ。これをわさび醤油でいただきます。

成長しきっていない短い新芽を使いました。

ヒカゲヘゴ

成長したものと比べると、まず色が違うんですよね。成長すると黄緑色なのですが、短い新芽は黄色みが強い。

食感も違うくて、よりポクポクと強いデンプンを感じます。ヌメリもあってダイコンより"ヤマイモ"に近いかもしれない。

ヒカゲヘゴ

美味しい…と思いきやアクもちょっと強い気がします。成長点ですもんね。

食べすぎたらダメかも。適量にしましょう。

ヒカゲヘゴのおみそ汁

市販の味噌汁のもとにヒカゲヘゴを入れただけ。

しかしこれがけこういけます。まずダイコンみたいな感じで馴染むんですよね。

ヒカゲヘゴの味噌汁

それと味噌を吸って水っぽい風味に香りがブーストされて味も良くなっています。これは入れますね、近くに生えていたら。

結論、

ヒカゲヘゴはふつうにうまい。

奇抜な見た目ですが、サイズがあるし食材としておおいにアリ。売っていてもいいくらい。(1株から数本しか採れない上に栽培が難しいので無理でしょうが)

ごちそうさまでした。いい経験をさせていただいた。

まとめ

奄美大島に行ったときその辺に生えてた、巨大なゼンマイだかワラビみたいな見た目のヒカゲヘゴ。新芽がちょうどとりごろだったのでとって食べてみました。

茹でて食べてみたところ、少しヌメリがあるダイコンのような感じで、意外と馴染みがある味。けっこういけます。ぜひお試しあれん、本場の石垣島なら食堂にもあるのではかろうか。

次回予告?

奄美大島の海はそりゃすんばらしく、滞在中はずーっと釣りをしてました。次はそれ系の話をしたいですねー!

奄美大島の海

ヒカゲヘゴ

【採取場所】奄美大島から南の離島
【採取時期】初夏
ヘゴ科モリヘゴ属。奄美大島からフィリピンあたりの島に普通に生えてる植物。ヤシの木みたいな幹にシダ系の植物を思わせる葉がつく、日陰を作るほどのヘゴであるためヒカゲヘゴ。幹につく模様は昨年以前についた葉の跡である。シダの仲間であり花はつけず胞子で増える。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

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【おまけ料理レシピ】ヒカゲヘゴの黒糖醤油漬け

【材料】
ヒカゲヘゴの新芽
黒糖焼酎
甘口醤油
トウガラシ ※好みで

【作り方】
1.
ヒカゲヘゴの皮を剥き、一口サイズにカットしておく

2.
水を沸騰させ、少量の塩を加えたものでヒカゲヘゴを1分ほど茹でる。

3.
茹でたヒカゲヘゴは水に晒しておく。

4.
甘口醤油に黒糖焼酎を少々加え、好みでトウガラシを少々加える。
アルコールがダメな場合は、煮切っておくべきだが、大丈夫ならそのままで。

5.
3の水をしっかりきったものを4に漬け、一晩おく。
じゃきじゃき食感に黒糖焼酎の香りがたまらない。うまい。