ヨメナは万葉集にもでてくる美味しい食草

野草・山菜ヨメナ


秋、千葉の田舎を歩いてると、とある花に目が止まりました。

「あれ?これ食草の図鑑でみたような?」

なんだっけ…?

ヨメナの花

帰って図鑑を見返してみたらわかりました。ヨメナってやつだ。

キク科の植物なんですが、葉っぱが地味すぎて今まで存在を認識できていませんでしたが、花ならわかる!わかるぞ!

いることに気づくと面白いもんで、実はそこらの道路にも沢山生えていたんですよね。

ヨメナ

翌春につんで食べてみたら、これがけっこう美味しくって!

今回はそんなヨメナを紹介させてください。

ヨメナってどんな草?

こちらがヨメナ、時期は春の4月下旬。伸び始めの若葉でちょうど食べ頃の葉っぱ。

ヨメナ

都内では殆ど見ないのですが、場所によっては雑草の類のようで、千葉拠点の近所の道路脇にわっさー!って生えてました。

田舎のやや湿気のある山裾に多いらしい。

ヨメナ

キク科の多年草で在来種。昔から利用されていて、万葉集のころは”うはぎ"と呼ばれ、やはり食草とされていたそうです。

例えば、

“春日野に煙立つ見ゆ娘子らし春野のうはぎ摘みて煮らしも"
春日野に煙の立つのが見える。少女たちが春野の、嫁菜(よめな)をつんで煮ているらしいよ。

万葉百科 奈良県立万葉文化館より

みたいな歌に登場します。

見た目は、まんまキク科の植物で他の草に紛れてると見つけるのは本当にしんどい。

ヨメナ

見慣れているか、私みたいに花で見つけないとキツそう…

ヨメナの花はこんなかんじ。中央の黄色いぽんぽんと、ぱっと開いた白い花弁が印象的ですっごくわかりやすい。

ヨメナの花
ヨメナの花

この黄色い花を見つけたら、葉っぱをもんで香りを確かめたら確実です。葉っぱから春菊みたいな香りがするので、この香りにピンときたら正解!

ヨメナの葉っぱ
ヨメナの葉っぱ

とはえ花のない時期にも探したい…!食べられる春にも!

てなわけで、観察してわかってきた見分け方をメモしておきましょう。

ヨメナの見分け方

その辺にいるよく似た植物だと、セイタカアワダチソウとか、

セイタカアワダチソウ
セイタカアワダチソウ

ハルジオンとか、このあたりのキク科によく似ています。

ハルジオン
ハルジオン

摘んで並べてみました。

どれがどれかわかりますか?

キク科見比べ
キク科見比べ

わかるかなー?

正解は~

こう!

キク科見比べ

左から、セイタカアワダチソウ・ハルジオン・ヨメナになります。

画像が荒くてちょいムズかったかもしれません、すみません。

見分け方のポイントは、

セイタカアワダチソウは茎は緑~茶色、つるりと光沢があって、まっすぐ伸びます。葉っぱは細長い感じ。

ハルジオン(ヒメジョオン)は茎が緑色で産毛が生えています。はっぱは柔らかそうに波打っています。

ヨメナは茎が葉の付け根で曲がって稲妻形に伸びています。茎の色は茶色~黒っぽい。産毛はほんの少しだけ。葉っぱはハルジオンに似ていますがエッジがやや丸い。

葉っぱも並べてみました。慣れてくれば見分けがつくはず。

キク科見比べ

ちなみにヨメナにはもっと近縁の植物がいくつかいて、オオユウガギクとかコヨメナとかいて、正確に分類するのはやや大変。

とはいえこのへんは食味がほぼ同じで、まるっと"ヨメナ"として利用してきたらしい。食べるぶんには、そこまで頑張って区別しなくてよさそうです。

ヨメナを食べてみる

さて、美味しいというヨメナ、さっそく味見をしてみましょう!

ヨメナの料理

いつも通り、最初はシンプルにおひたしでいってみますかね。

沸騰したお湯に塩を少々、洗ったヨメナをサッと茹でます。

ヨメナの料理

時間は15~30秒くらい、サッと、表面の不安材料が滅すればOK。

ヨメナの料理

これを流水にさらしたのち、ギュッ!と絞って、

醤油をほんの少し、

ヨメナのおひたし

鰹節をどばー!

ヨメナのおひたし

…かけすぎた?

ヨメナの味は?

ヨメナのおひたし、

完成!

お味はといいますと…

生だとザラザラしていましたが、茹でると程よいザクザク食感。繊維感もなくて食べやすい。

加えてキクの仲間のふわっとした芳香があります。これがエグみ控えめで上品なんですよ。

美味しいじゃん!

たっぷりのカツオブシと香りがいい勝負、食べやすいのがいいなー!春菊より好きかも。

気に入ったのでもう一品、

ヨメナの味噌汁

ヨメナをわっさー!と大量投入したお味噌汁いってみましょう。

味付けはシンプルに味噌とダシだけ。

ヨメナの味噌汁

ズズズ…

あぁ~!これもまたいいですね~!

ヨメナのシャキ&ふわっと芳香が味噌とマッチ。食感もスープを邪魔しません。ヨメナかなり美味しいじゃないですか!

今後は見分けて積極的に利用したいところ、ごちそうさまでした。

まとめ

いままで居たのに気づかなかったヨメナの存在に花で気づくことができました。

翌春に若葉をとって食べてみたら、シュンギクみたいで結構おいしい。アクが少なくて非常に食べやすい。優秀な食草でした。近所で探してぜひお試しあれ。

ヨメナ

【採取場所】田舎の道端、やや山裾の湿気のあるところ
【採取時期】春
キク科シオン属。日本在来種の多年草。茎は葉の付け根で曲がって稲妻形に伸びる。シュンギクのような芳香がある。秋に白と黄色の花をつけたのち、綿毛でタネを飛ばす。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、ヤマケイポケットガイド4 山菜・木の実 

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【おまけ料理レシピ】ヨメナのおひたし

【材料】
ヨメナ
カツオブシ
醤油

【作り方】
1.
ヨメナをつんでくる。先端の柔らかい葉をちぎりとるように摘む。
つんでから茹でるまでの時間が短いほうがアクが出にくいらしい。

2.
ヨメナを軽く洗い、塩をひとつまみ加えたお湯で茹でる。
10~30秒ほど。

3.
茹でたヨメナを冷水にさらし、さます。
アクが強ければしばらくさらして抜く。

4.
ぎゅっと水気を絞った後、軽くほぐして、醤油をかける。

5.
たっぷりのカツオブシをふりかけて完成。