ウチダザリガニとアメリカザリガニを本場の味で食べ比べてみた
夏、嫁が「ウチダザリガニを食べたい!」と言い出しました。
そういえばしばらく行ってませんね、ウチダザリガニ遠征。うまいんですよねアイツ。
日本の一部にはアメリカザリガニよりデカいザリガニがおりまして(いちゃダメなんですが!)、それがウチダザリガニ。旨いんですよね、たまに食べたくなるくらいには!
…というわけで、今年の夏は福島へウチダザリガニを捕獲しにいくことにしました。せっかくなのでアメザリを食べ比べてみようかな?
ウチダザリガニをとりにいく
アリサさんに加え水生昆虫マニアな友人をひきつれ、ウチダザリガニ住んでいる池にやってきました。ひさしぶり!3年ぶりくらい。
夜になったら夜釣り開始。違う種類のザリガニですけど、釣り方はアメリカザリガニとおなじ。
エサでザリガニを寄せて…
網ですくう!
それ!!
居る場所にきさえすれば、かんたんに捕獲できますね。
あっというまにたくさんのウチダザリガニをゲット!
寝る前を惜しんで、おとな三人が童心にかえりザリガニ釣りをやった成果がコチラ!!
ででん。
ウチダザリガニたくさん!!
※ビニール袋は破って逃げるので、良い子は洗濯ネットとかに入れてね!
ウチダザリガニってどんなザリガニ?
わあ!お互いにつかんじゃってザリガニタワーが!!!
はさまれたらいたいぞ!!
フゥ…
嫁のアリサさんに持ってもらいました。
やはりデカい!普通のザリガニより二周りは大きいっ!!
アメリカ南部出身のアメリカザリガニと異なり、ウチダザリガニはミズーリ川など北部の河川からやってきたそう。寒冷地に適応するため大型なのでしょうか?
特にデカいのは頭と腕、まるっこくてマッシブな見た目で、とてもかっこいい。
英語名はシグナル・クレイフィッシュ。これは手の模様に由来があるそう。
腹側、手足に青い染みのような色がついています。
手の裏は赤。なんで表と裏で色が違うのか?カラフルなのは可愛いですけども。
顔はアメリカザリガニと似ていますが、色は茶色っぽく、ぜんぜん違う雰囲気。
めっちゃカッコイイ生き物ですが、日本では特定外来生物に指定されている移入種。生きたままの運搬はできません。なので飼育もできません。残念!
今回は持ち帰りたいので、現地ですべて茹で殺します。
ま、もちろん現地で味見もしちゃうわけですけど、茹でたてが一番ウマいですからね。
(おいちかった)
残りは、食べ比べをするべく、残りはジップロックでパッキングして持ち帰り。
さーつぎはアメザリいってみましょう。
翌日、アメリカザリガニをとりにいく
ほい、アメリカザリガニ。見慣れた赤いアイツ。都内のその辺の公園でゲット!
どっちもアメリカからやってきたんですけど、こっちが元祖アメリカザリガニ。英語ではレッドスワンプ・クレイフィッシュと言います。かっこいい!
こちらは南部のミシピッピ川あたりに住んでる温かいところが好きなザリガニ。
ザリガニの調理にはアメリカで売っていたZATARAIN’S社の SHRIMP&CRAB BOIL Liquid を使います。
ひらたくいうと“エビとかカニを茹でるたれ"。
本場のアメリカではザリガニを茹でるときにハーブや野菜で味付けしたスープで茹でるのが定番。それを手軽にできるのがこのリキッド、ザリガニのくさみが消えて美味しくなります。日本でやるならセロリ・デイルみたいな香草や香辛料を使うと良い感じになります!お試しあれ。
ウチダザリガニも再加熱、
ばばん!
茹であげて並べてみました。
てなわけで、両者、出揃いました。さっそく比べてみましょう。
ウチダザリガニとアメリカザリガニを食べ比べる
ゆでたアメリカザリガニ
こっちがアメリカザリガニ、
アメリカザリガニはもともと赤みがありますが、茹でるとより真っ赤になります。伊勢海老みたいな?おいしそー!
ちなみに、味付けにはZATARAIN’S社のSHRIMP&CRAB Seasoningを使いました。
ひらたくいうと、“エビとかカニを美味しくする粉"
「Complete・ Nothing to add(他には何もいらない)」ってパッケージに書いてるくらい、これだけでOK!
この粉をザリガニにバサッとかぶせてからめると、圧倒的にウマくなります。最高のビールの友といってもいいほど。
ケイジャン風ボイルド・クレイフィッシュ
かんせー!!
ゆでたウチダザリガニ
こっちはウチダザリガニ、味付けは同じ。
並べてみると色の違いがはっきりしますね。ウチダはやや淡くてオレンジ色。これは現地で茹でたときからそうでした。腕のマッシブさもあわさってなんとなくカニっぽい雰囲気?
アメリカザリガニとウチダザリガニの見分け方
食べる前に見比べてみましょう。
ウチダは茹でてもなおのこるハサミの白い斑点がチャームポイント。アメザリはイボがゴツゴツしてるかな。
背中の見比べポイント!背中の線が2本なのがウチダザリガニの特徴です。アメリカザリガニは1本。(ちなみにニホンザリガニも2本!)
おなか。作りには同じですが、ウチダは白っぽいですね。青い模様は消えました。
しっぽ。ウチダのほうが大きくて丸っこい。
頭部マクロ撮影。アメリカザリガニ。ひたいが"鋭い三角形"。
頭部マクロ撮影。ウチダザリガニ。イボがなくて(イボが細かいのかも?)、ひたいが"四角形に近い形"になってます。
目元のトゲの形も独特で面白い。比べると全然ちがいますね~
ゲットしたら際は見比べてみていただければです!
ウチダザリガニとアメリカザリガニを食べ比べる
んじゃま食べてみますか。
尻尾を割って、身を取り出してみました。
とれる身はそれほど変わりません。若干ウチダのほうが大きいくらい。
まずはいつものアメリカザリガニから食べてみましょう。背わたをとって…いただきます!
むっちむっち…
おいしい。
臭みほぼなし、プリッとした身質と甘いエビカニの風味。スパイスが効いていてかなりイケます。ビールが飲みたい!!
続いてウチダザリガニ、同じように背わたをとって…
もぐもぐぷるぷる…
これも美味しい!
歯ごたえがややウチダリガニのほうがいいですね、プリッ♪としています。味はほとんど変わらないかな…
しいていうとウチダザリガニはツメがでかいので、そこが食べられるのがエラい!
とはいえ、どちらも同じくらい美味しいです。
ウチダザリガニとアメリカザリガニの食べ比べ、まとめ
比べるとこんな感じ、
アメリカザリガニ
色 | 赤 |
味 | カニ味。美味しい |
食感 | ぷりぷり |
可食部 | ふつう。尾とミソ |
ウチダザリガニ
色 | オレンジ |
味 | カニ味。美味しい |
食感 | ザリガニよりしっかりぷるぷる |
可食部 | ちょっと多い。尾とミソとツメ |
結論としては、どちらも同じくらい美味しい。
しいていうとウチダザリガニのほうがツメが食べられるぶん、オトクかな?
ごちそうさまでした。
おまけ
ウチダザリガニ(シグナル・クレイフィッシュ)
【採取場所】池・沼・河川
【採取時期】夏
ザリガニ科Pacifastacus属。日本の侵略的外来種ワースト100&特定外来生物であり生きたままの移動は違法。ミズーリ川あたりからやってきた北のザリガニ。アメリカザリガニよりやや大型のザリガニ。地味な茶褐色であり、全体的に丸っこくつるりとした外見。ハサミにある白い斑点がチャームポイント。
アメリカザリガニ(レッドスワンプ・クレイフィッシュ)
【採取場所】池・沼
【採取時期】夏
アメリカザリガニ科アメリカザリガニ属。2023年に条件付特定外来生物に指定された。アメリカのミシピッピ川流域あたりからやってきた真っ赤な南のザリガニ。成熟個体は体表のイボが目立つ。エサの少ない水域、水質の悪い水域、だいたいどんな場所でも適応可能。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
宣伝コーナー
※リンク先で買い物していただけるとブログの運営費にの足しになります!(実は対象商品はリンク先のものでなくなんでもOK)
世界のザリガニの本。青いザリガニや数キロある巨大ザリガニが世界にはいます!
本番マミーコックのケイジャンスパイス!魚介類の味付けはこれ!!
【おまけ料理レシピ】ケイジャン風の茹でザリガニ
【材料】
アメリカザリガニ
・ボイルスパイス
デイルorセロリ
コショウ
ローレル
マスタードシード
トウガラシ
コリアンダーシード
・シーズニングスパイス
クミン(粉)
パプリカ(粉)
一味(粉)
塩
砂糖
【作り方】
1.
アメリカザリガニを釣る。
そのあと、可能であれば流水で1~2日活かし、フンぬきをするとベター。逃げないようネットに入れること。
2.
お湯をたっぷり沸かしボイルスパイスを加える。
沸騰したらアメリカザリガニを加え、たっぷり10分茹でる。
※ここで尻尾を折って内蔵抜きをしておくのもいいが、エキスが漏れるので一長一短
※イモやトウモロコシを入れて、一緒に茹でても旨い
3.
ゆであげたザリガニをザリにあげ、水気をきる。
※残った汁はスープとして利用可能
4.
シーズニングスパイスを混ぜ合わせておく。塩2:砂糖1:パプリカ2:クミン1:一味1、みたいな感じ、お好みで。
粗熱がとれたらザリガニにシーズニングスパイスをふりかけ、よく混ぜる。
5.
完成、食べ方は以下の通り。
① 頭をもいでミソを吸う。※間違えて胃袋を食べないように!
② 尻尾のカラを割って、身をいただく。好みでオーロラソースやスイートチリソースを使う。
③ ツメを歯で噛んで割って中身をいただく。
④ 冷たいビールをあおる
美味しい!
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