コブダイを正月帰省で釣って食べる。コブも食べる
極寒の1月、魚があんまり釣れない季節。
そんな時期だからこそ釣れる魚がいます。それは寒鯛(カンダイ)ことコブダイ。

このコブダイ、関東も深場に行けばいるそうなんですが、どちらかというと南方系の魚。私の生まれ育った大分県あたりはけっこう魚影が濃いそう。
冬といえば正月、正月といえば実家に帰る帰省という恒例行事があります。
「…そのついでに釣りをしたい!」
というわけで、帰省ついでのコブダイ釣りに行ってきました。
実は前に、良いポイントを友人に教えて貰って一度チャレンジしたのですが、その時はまったく釣れず…

「悔しい!リトライしなくては!」
と思っていたのです。レッツリトライ。
コブダイを釣ってきた
コブダイ釣り1日目
帰省休みを早めにとり、実家に帰る前に大分駅で二泊。その間に大分湾で釣りに挑みます。一日目は様子見、二日目が本命、という余裕のあるスケジュール。
一日目、予約していた渡船屋さんで「コブダイを釣りたい!」と伝え、ポイントへ案内してもらいます。

仕掛けはシンプル。
極太の針に、太めのフロロカーボンハリス。

そう、コブダイは貝をまるごとかみ砕くような凶悪なアゴの持ち主、このシャクレアゴは牡蠣を殻ごと食べられるほどだそう。噛まれたらやばい。

生半可な仕掛けは簡単にぶちこわされることでしょう…!
なので、タマン用の極太バリに、
青物用の極太フロロ(12号)を用意しました。
エサは貝好きなコブダイを寄せるべく、業務スーパーで買ってきたムール貝を使います。

釣り方は、最初にいくらか寄せ餌の貝を撒きます。これでコブダイが寄ってきてくれる予定。あとは針に貝をつけて落とし待つだけ。

ポイントはドラグを完全にしめて待つこと。隙間に逃げられたら負け。隙間に入られる前に綱引きに勝とうという作戦。
しばらく待つと…

待つと…
無反応。

二時間まっても無。
「知ってた。」
ま冬の海なんてそんなもの…

コブダイも、冬になると食い気が上がるわけじゃなくて…
「ただ他の魚がいなくなって釣りやすいだけなのでは?」
という話ですからね。けっきょくこの日は3時間やってゼロ。寒かったのに!!
コブダイ釣り2日目
まぁ1日目はそんなもんだよね、ってことで翌日。
再び同じ船でコブダイ釣りへ。今度は別のポイント(ちょっと寒さがマシな場所)へ

昨日と同じようにムール貝を投げてると、30分ほどで
「!?」
ぐぐっと引き込まれる反応。これは来たのでは!?
よっしゃ綱引きだ!!
「おりゃーーーー!」と思いっきりリールを巻くと、
あれ?
あれれ?
するする巻ける。
ゴツい奴がかかってる感じはしないんですよ
↑↑こんな奴の気配はしません
「これ、もしかしてコブじゃないのでは?」
なんて思いつつ巻いてくと、赤い魚影が見えてきました。コブダイっぽいけど…?

あーーーー!タイっぽい。でもちょっとコブみもある。
アゴはまったくシャクレていませんが一応、額のコブが(ちょびっと)出っ張ってきています。

うーん、コブダイというか…
ギリギリ☆コブダイかなあ。
コブダイの幼魚はメスで、大きくなるとコブがでてきてオスに性転換する魚なのですが、なんかオスになったばかりみたいな出で立ち。まぁこれでもコブダイなのは確か。
コブダイ、リベンジ成功!!
でいいよね?
※ちなみに、その日はアリサさん含め、それ以降のアタリはありませんでした。渋い!
※泳いでたボラをすくったせいでタモ網が折れたりもしました。悲しい!
コブダイをさばいて食べる
コブダイはそのまま実家に連行。
そしてその日は12/30。
これ!やりたかったんですよね。正月の魚のお刺身は自分で釣ったやつみたいなの。
大分県で釣って食べる生活。みんなー!正月のお刺身はタイだよー!めでタイよー!コブがあるけどー!
あっ、コブダイはベラの仲間でタイじゃないんでしたね。失礼しました。めでベラ!
そういえば性転換はベラの仲間の特徴だったりします。ベラにしては凶悪な歯ですけど…
ベラっていうと、関東だとあんまりなじみのない魚ですが、瀬戸内のあたりでは高級魚。つまりうまい。

ちなみに九州ではといいますと、やはりなじみがない魚です。スーパーで売ってることはほぼありません。
あんまりとれないのか?
他に美味しい魚があるから?
一晩寝かして、翌日の大晦日に食卓へ、
実家は包丁が充実してて快適。いいなあ柳刃包丁っ!
三枚におろしてみました。身が透き通っていて、それこそタイのような感じ。
刺身にひいてみると、ほんのりピンク色でうまそう。
食べてみると…うん。ちゃんと美味しい。
弾力があってもちもちしています。食味はタイと似たかんじ。
臭みも雑味もなく、上品な味わい。
ありがとう念願のコブダイ。うまい!
コブダイのコブを食べる
さて余談なのですが、コブダイの額のコブのぶぶん。ここ食べてみたくないですか?
食べてみたいですよね!
というわけで、半分に割って切り出してみました。
なんかぶよぶよしてますね…
では、いただきます。
もぐ…
グニグニして噛み切れない。ホルモンみたいな感じ。
旨味はあるような気がするんですけど、うーん?
火を通したら美味しくなるのかな…?
コブはそこまで美味しいものではないです。ごちそうさまでした。
まとめ
地元の大分県で年末コブダイ釣りにリトライしてきました。冬で魚の食い気がぜんっぜんなくて不安になりましたが、二日目にしてちゃんと来てくれたコブダイ。ありがとう。
身はタイに似て美味ですが、額のコブに関しては生だとホルモンみたいで美味しくありませんでした。でも火を通したらどうかな?てかそもそも、もっと額がでかいのを釣らないと食べるコブが全然ありません。うーん!また今年の正月、いってこようかな?リベンジのリベンジ。
コブダイ(カンダイ)
【採取場所】岸壁
【採取時期】通年、旬は冬
ベラ科コブダイ属。雑食性の肉食魚で、強力な歯とアゴで貝や甲殻類を噛み砕いて食べる。その力は牡蠣を殻ごと食べられるほど。成長で性転換する魚であり、幼魚はすべてメス。成熟すると額のコブとアゴがはってきてオスになる。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】コブダイの兜煮
※次釣れたらこれ作ろうという気持ちを込めて!
【材料】
コブダイの頭
醤油
ショウガ
ミリン
酒
【作り方】
1.
コブダイの頭を落とし、ウロコを丁寧に落とす。
半分に割り、エラや膜などを除去する。
2.
塩をして10分ほど置いたのち、お湯をかけ、軽く洗う。 ※鮮度がよければ不要
3.
鍋に頭と、ショウガ・酒・水をひたひたに入れ、10分ほどフタをあけて煮る。
4.
軽くアクをすくったのち、醤油・ミリンを加え、落し蓋(キッチンペーパー)をし、再び10分ほど煮る。焦がさないように。
5.
煮汁が少なくなってきたら、一旦煮汁を別の鍋にうつし煮詰める。
こってり煮詰まったら、分けておいた頭にからめて完成。
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