ショウジンガニはロシア危機のなか毛ガニの代用になるか?

2022年3月29日★磯遊び,ショウジンガニ,季節【夏】


ロシアがおっかないオーラをだしている昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。

(2022年3月現在、私は"おそロシア"とかネタとして好きな国だったのですが、ちょっぴり複雑な気持ち!)

さて、噂に聞いたのですがカニの値段があがっているらしい。

毛ガニ、フリー素材
毛ガニ、フリー素材

理由はロシアがアレなせいで取引が停止しちゃって、北海産のタラバガニ・毛ガニ・ズワイガニなんかが入らないからなんだとか。

これは…

あのカニの話をするときが来たようですね。

ショウジンガニ
あのカニ、ショウジンガニ

こぶりの毛ガニくらいのサイズで…

ハサミの肉付きが良くて…

しかもその辺にいるんですよ。

欠点は世界を滅ぼさないと食べられないこと…かな!

ショウジンガニとの出会い

夏の終わりごろ、

やってきたのは、関東のとあるスポット。

「ウツボかクロアナゴでもいないかな~?」

と、夕方から釣りをはじめたのですが、お目当てのウツボはとれなくって、釣れたのはホタテウミヘビだけ(コイツの話はまた別の記事で)

釣れたホタテウミヘビ

釣れないな~とぷらぷら歩いてると…

中東系っぽい雰囲気のひとたちが、網でなんかすくってるんですよね。

よくよく観察すると、

なんかカニをすくってるみたい。しかもけっこうデカイ。

私もよ~く水面を見ると、確かにカニ!

夜が更けてでてきたのか?コンクリの壁の隙間にはりついてたり、隙間に潜んでたりするみたい。

「私もとりたい!」

でもとれない…

とーぜん手は届かないし、隙間にいるやつはタモ網ではすくえません。

「どうするかなー?」

というわけで、

カニとりグッズをその場で作成。

この仕掛を釣り竿の先にジョイントします

サバで気を引いて、隙間からおびき出そうという作戦、ザリガニ釣りと同じノリです。

岸壁の影にいるカニをロックオン。

サバを差し向けると…

おっ、メチャメチャ反応いい!手を伸ばしてサバをキャッチしました。

サバを食べ始めるまでステイ、30秒数えます。

味を知って夢中になったところで、そーっとタモ網を入れたら、

ひょいっとサバを浮かせ、連れられて岸壁から離れたカニを…

そい!!

カニキャッチ!!

そんなわけでカニがとれました。

遠目にワタリガニかと思ってたんですが違いますね、遊泳脚がない。

知らんやつ。

何ガニだ?

と海産物に詳しい友人に聞いてみると、

ショウジンガニという種類のカニとのこと、うまいらしい!

とりあえずスカリ(いつもの洗濯ネット)に保存し、採取続行。

時間がよかったのか?

日がよかったのか?

めちゃめちゃ採れてしまい…

すぐにスカリがいっぱいになって、クーラーボックスに移動。

あっという間に10パイを超えるほど確保。

「もういらんだろう?」ってくらい採れたところで終了。

魚はイマイチでしたが、ホクホクのまま帰宅したのでした。

ショウジンガニはカッコイイ!

さて持ち帰ったショウジンガニ。

まずは観察、

トゲトゲしたカッコイイ甲羅。

サイズ感はそこそこ、そして爪は極太。

でもってイボみたいな突起が全身を覆っているのが特徴的、これでチョップされたら痛いな(確信

そういえば、甲羅にイロイロ乗っかってるんですよ。

フジツボやら何やら、

フジツボのついた個体

あんまり動かないから?

脱皮ペースも遅いのか?

白い管みたいな生物のついたカニ

この個体はバリエーション豊か、

フジツボとカイメン?的なものを背負っておられる

もはや、これはひとつの世界なのでは?

今私が立っている世界もカニの甲羅の上だったり…?とか妄想しちゃいますよね。

ショウジンガニを食べてみる

ごめんね。

カニ世界、滅亡しちゃうんだ…

ってことでさっそく煮ます。

真っ二つにして熱湯の中へ、

ミソが溶け出してスープが黄色になるとともに…キッチンに広がる濃厚なカニの香り♪

うまそー!

まずはこのスープに味噌を溶かして、

カニ味噌汁でもどうでしょう?

ずずず…

あぁ…旨い。

濃厚なカニダシが出てます。これは良いカニだ。

毛ガニの代用品としては十分なのでは…

手もいっときましょうか、

ハサミでカットして…

いただきます!

ちみちみもぐもぐ

あぁ~~~~

ちっちゃいけどカニですね。

濃厚な旨味と、プリっとした食感!

ショウジンガニの爪、かなり良いです。

これは世界を滅ぼす価値(カニの甲羅の上の)があるといえるでしょう。

ガラを揚げて食べたりしてみましたが、腕の根本の肉もうまいですね~。

ショウジンガニクリームパスタも食べたい!

もう一品、いっときましょう。

タマネギをみじん切りにして~

オリーブオイルでじゅわ~~~っと、透き通るまで加熱。

ここに牛乳と、

さっきのショウシンガニスープを流し込みます。

牛乳だとサラサラし過ぎちゃいますね、生クリームのがよかったかな…?

軽く煮詰めとこう。

塩とコショウで味を整えたら、

パスタをぶち込んで!

ショウジンガニクリームパスタ

完成!!

私のために犠牲になった世界がコチラ。(ごめんね!

真ん中にはほぐしたカニ身をトッピングしてみましたよ。

それでは、

いただきまーーーす!

つるつる。

んん!頭によぎるのは、

貰い物のカニ缶、普段の生活では無縁の、特別な日でないと食べられない…

つまりはカニ味ってことですよ旨い。

パスタをつつきつつ、腕とカラについて味噌をしゃぶってみたり…

ショウジンガニ、良いんじゃないですか?

ごちそうさまです!!

まとめ

その辺にいるショウジンガニをとって食べてみました。

結論からいうと旨味ばっちり、身もそこそこ。毛ガニなんかの代用としては十分なのではないでしょうか!

欠点といえば食べるために世界を一つ滅ぼさなければいけないところ!それはそうとロシアにも世界を滅ぼさないでいただきたいのですがどーなるんでしょ?まぁ気にしてもしゃあないかあ。

ショウジンガニ(精進蟹)

【採取場所】磯、岸壁
【採取時期】夏
イワガニ科ショウジンガニ属。別名、マガニ・イソガニ。本州以南の磯や岸壁で暮らす、泳がないタイプのカニ。赤茶けたボディにイボ状の突起が典型的。あまり食用にされないが美味で、漁師のごちそう的なポジションとかなんとか。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク

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ソフトシェルクラブはカニを超えたカニ。革命的なうまさ!

コンパクトなタモ網はリュックにすっぽり入る都民の味方!

【おまけ料理レシピ】ショウジンガニクリームパスタ

【材料】
ショウジンガニ x3~5匹くらい
タマネギ x1/2
生クリーム x50ccくらい
塩 x少々
コショウ x少々
バター x50g
パセリ x好みで

【作り方】
1.
タマネギをみじん切りにする。
バターをフライパンにあけて、タマネギが透き通るまで炒める。

2.
ハサミで真っ二つにしてから、ショウジンガニを水から茹でる。
水の量はひたひたくらいで、10分ほど。

3.
2の茹で汁を、濾しつつ1に加え、加熱しつつよく混ぜる。
生クリームを落とし、さっと加熱。塩とコショウで味を整える。

4.
パスタを茹でる。
その間にハサミでツメを割って、トッピング用のカニ肉を取り出しておく。

5.
茹でたパスタに3とあえ、カニ肉をトッピング。好みでパセリをふる。