クラッピーは全米No1ウマい魚!釣って食べてみた【海外遠征】

2023年5月29日川・池★テキサス,★釣り,クラッピー

とある事情でテキサスに滞在しており、せっかくなので“釣り"をやってみました。

そのターゲットのひとつは“クラッピー(Crappie)“!

釣ったクラッピー

こいつはナント…

「アメリカの淡水魚で一番美味しい」

と言われる魚のひとつ。
※諸説あります

そんなのとって食べてみたいに決まってるじゃあないですか!!

しかしアウェーでの釣りは一筋縄ではいかなくて…、というわけで今回はテキサスでクラッピーを釣って食べた話です。

クラッピーってどんな魚?

クラッピー(Crappie)というのは、アメリカ在来の肉食性淡水魚。

特徴は背中から腹にかけての緑色から銀色の美しいグラデーション。そこに縦縞の模様が入ります。

クラッピー(wikipedia commonsより)。まだら模様のヒレも印象的

なんとなく"ブラックバス"に似ているんですが、それもそのはずで近い種類の魚。アメリカにはバスの仲間がたくさんいるのです。

釣ったクラッピー、20センチほど

バスと同じで、とっても人気のあるゲームフィッシュの一種。
(ゲームフィッシュ:釣りのために特別扱いされる魚、後述)

どれくらい人気があるかというと、私の通っていた釣り場でほぼ全員が狙ってるのはコイツってくらい人気。その理由は釣って楽しいだけでなく、食べて美味しいことなんだとか。それはもうたいそうな美味しさだそう、一体どれほどの味なのやら?

アメリカで釣りをするには?

ライセンスをとる

さて、テキサスにやってきたのは良いのですが、どうすりゃあアメリカで合法的に釣りができるんだ?ってことで調べてみました。

まずフィッシングライセンスを取得する必要があるようです。

ライセンスは“TPWD(Texas Parks and Wildlife)"という公的な組織が管理しているらしい。

登録をしてお金を払うだけでOKっぽい。1ヶ月釣りをしたいんですが、ちょうどいいプランがなく1年の淡水釣りプラン($65)を購入。これで釣りができるようになりました。

釣りのルールとゲームフィッシュって何?

次に釣りのルールを知る必要がありました。特にゲームフィッシュのルール!

ゲームフィッシュってのは、釣りの対象と国が超公式に定めた魚で、他の魚と違って特別なルールが適用されます。

例えば、とっていい体長制限(クラッピーは10インチ以上)が決まっていたり、とっていい数が決まっていたり…

とったクラッピー。10インチは約25センチなのでクリア

ポールアンドライン(釣り竿)でしか取ってはいけないとか手段のルールもあるし、ゲームフィッシュは釣り餌にしてはいけないなど、用途のルールも明確に定められています。

きちんと守らないと密猟者になってしまうので、TPWDのサイトで猛烈に勉強しましたよ。

テキサスのどこで釣りをする?

ライセンスはとったし、釣りのルールも学んだ。

「で、どこで釣りができるん?」

知らない土地…どころか知らない国ですよ。釣り場とか知ってるわけじゃないですか。

これには現代の叡智であるところの衛星写真を駆使。

あとは結局足頼り。近くにある釣りできそーな水辺をめぐりました。湖畔公園の釣り桟橋(入場料 無料)とか、

川に面した公園(入場料$5)とか、

入江の釣り公園(入場料$5)、などなど。

公園ばっかり…?

そーなんです。釣りができる場所は公園だけなんです。

テキサスはだだっぴろい平地で、その平地のほぼ全てがサクで囲われた私有地。

テキサスで下手に私有地に踏み入るとばんばーん!ってされちゃう可能性もあるわけで、川があっても中々近くへ行くことができません。

日本だと河川敷なんてのがあって、誰でも川辺に踏み込めるんですが、テキサスの川には河川敷がありません。

水際までぎっしり私有地、市街地ならボート係留所つきの家が立ち並んでいたりします。これは水害がないからでしょう。

河川敷という素晴らしい水際のフリーゾーンは日本独自なものと理解。(見慣れて気にしていませんでしたが、実は大切なやつだったんですね…)

これは東京の河川敷、入っても怒られない水辺。

ですので、川辺にある数少ない“誰でも入れる場所"である公園でやるわけです。

とはいえ、釣りができる公園はたくさん作られてるのでそれほど困りませんでした。むしろわかりやすくて助かるかも?

テキサスでクラッピーを釣った話

クラッピーはすぐに釣れた!

そんなわけで、いくつかの公園をめぐりめぐってやってきたのが、サン・ガブリエル川にある釣り公園。

ウォルマートで買ってきたトウモロコシをつけて、岸際に餌を落としてみたところ…

さっそくヒット!

釣れた魚は、グリーンとシルバーのグラデーションに、まだら模様。

そしてバスみたいなでっかい口…

いきなりクラッピー!?

…が、悲しいかな。サイズ制限に満たないのでリリース!

これがサイズ制限との戦いのはじまりでした。

魚は釣れるがサイズが満たない

周りの人を観察していたら、だんだんと釣り方が分かってきました。

まず公園の釣り桟橋が良いらしい。

浮き桟橋になっていて、多くの方がこの桟橋から落とし込み釣りをしていて、よく釣れています。

でもって、エサは生き餌。現地の人は何処かから調達した"ミノー"と呼ばれる小魚を使用していました。これが凄くよく釣れるみたいです。

私はこれがないので苦労していたのですが、ふと思いつき網でヌマエビを調達。このテキサスヌマエビ(仮称)を使ってみたところ、

これがアタリで、安定して釣れるようになってきました。

釣れたクラッピー、20センチちょっと。おしい!

しかしどいつもこいつもサイズ不足。釣っても釣ってもリリースサイズ。

なかなか持ち帰ることができません…

釣れたクラッピー、20センチ。アウト!

バスみたいなやつも釣れました。ブラックバスの稚魚かな?当然リリース。

バスの仲間。種類不明

他の釣り人も同じような感じで、基本的に釣れるのはリリースサイズのようです。

デカいクラッピーが釣るには?

観察していると、ひとりだけデカイくらいクラッピーを釣っているおっちゃんがいました。

やり方を見ていると、どうも岸辺から1~2mのあたりをウキ釣りで狙っているよう。このラインだけ時折バシャバシャっ!と肉食魚が小型魚を追い込む音がするんですよね。デカいが回遊してくるんでしょう。

このラインをメガ・クラッピーラインと呼ぶことにしましょう。

後日、メガ・クラッピーラインが空いていたので私も投げてみました。

が、まぁすぐには釣れません。餌もミノーとエビで違いますしね…

テキサスで釣りをする私

サン・ガブリエル川に通って通算4日目、

メガ・クラッピーラインを攻め始めてから2日めのこと。

お昼すぎ、エビを採取してすぐメガラッピーラインに投げ込むと…すぐにヒット!

なんとこれが大型のクラッピー。

釣れたクラッピー

雑に測ってみたところ30センチ。

サイズ制限の10インチ(25cm)をクリア!

やーーーーっと釣れた!!(嬉)

いやはや、テキサスの釣りはサイズ制限が大変ですねえ。

クラッピーを食べてみた

そんなわけで、ようやくクラッピーを持ち帰ってくることができました。

さっそく料理をして食べてみましょう。

黄色いのは一緒に釣ったブルーギル、こちらは体長制限なし

30センチとなると、ちょっとしたタイくらいの大きさ。鱗もしっかりしています。

鱗を落としても、模様はしっかりしてますね。

内蔵を抜いてみました。

なんかお腹の中、板(中骨)で左右に分かれてますね?不思議…

綺麗にしたら、塩をふって、

軽く粉をふったら、

切れ目を入れ、フライパンで焼いていきます。

たっぷりのオリーブオイルを使って、焼き方はアロゼでいってみましょう。

弱火~中火で加熱し、

パチパチと音がしてきたら、スプーンで油をすくって魚の表面にかけてゆくのがアロゼの焼き方。

15分ほどじ~~~っくり焼いたものがコチラ。

アロゼで焼いた部分にも焦げ目がついて、すごく美味しそう♪

テキサス風のソースで彩って、

クラッピーのムニエル。

完成!さっそく食べますよ~

クラッピーの味は?

最高にうまい淡水魚の味はいかに!

それではいただきます!

もふ!

おおおおお!!旨い。

しっとしふかふかの肉質。

肉厚の身にもかかわらず、頬張るとふわっ…と口の中で溶けてゆきます。

クラッピーの切り身

加えて風味のよさ!

まず川魚にありがちなクセがほぼありません。生息地は決して清流などではなく、緑に濁った水だったのにですよ。ど、どうして?

ソースを用意しましたが、全くの不要でした。
塩味だけでばくばくいけるやつ。

パリパリに焼けた皮目がサイコーに美味しい♪

「日本で食味の近い魚はなんだろう…?」

…と考えながら食べたんですが、アユとかが近いかも?巨大なアユです。そんなの最高じゃん?

半身をアッサリ完食。

あんまりにも美味しいのでビールをあけてみちゃったり!

火星味。テキサスにはNASAの宇宙センターがあるのです。

猛烈に食べ進んで…

もふもふっと完食!

ごちそうさまでした!

まとめ

全米ナンバーワンうまい魚と言われるクラッピー(Crappie)を釣って食べてみました。サイズ制限で苦労しましたが、何とか大物をゲット。やはり釣りで大切なのは周りから学ぶことだなと再認識。

釣れたクラッピーを食べてみたところ噂に違わず美味で、なるほど確かに!と思わせられるものでした。日本に帰ってきた今再び食べることはかないませんが、もし次にテキサスに行く機会があれば、また食べてみたいものです。他の旨い魚である「パイク」なんかも食べてみたいなあ…。

クラッピー(Crappie

【採取場所】川、池
【採取時期】通年
Centrarchidae属Pomoxis科。アメリカ大陸在来の肉食魚。日中は障害物に隠れていて、暗くなると出てきて捕食をする。アメリカの淡水魚のうち最も美味しいとされる種のひとつ。ゲームフィッシュであり全米各地で放流されている。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、TPWD
スペシャルサンクス:テキサスの釣り場でお世話になった皆様

宣伝コーナー

海外遠征で使用した竿。バッグにすっぽりなコンパクト設計!5年使ってまだ現役です。おすすめ

クラッピー釣りで使ったトウモロコシ餌。よく釣れます!ギルが

針はチヌ針を使用

リーダーはフロロの1.5号。これくらいが扱いやすいし、よく釣れます

【おまけ料理レシピ】クラッピーのポワレ

【材料】
クラッピー x1匹 ※30cmくらいの白身魚なら何でもOK
塩 x適量
コショウ x適量
油 x適量

【作り方】
1.
クラッピーは鱗を落として、内蔵を抜き、きれいに洗う。

2.
片側の皮に十字に切れ目を入れておく。
両面にさっと塩・コショウをふり、ペーパーで水をきっておく。

3.
フライパンに油を入れる。軽く浸るくらい。
弱火で加熱し、温まったらクラッピーを入れる。

4.
焦げないよう、弱火から中火で加熱する。

5.
パチパチと焼けてきたら、フライパンを傾け、
スプーンで油をすくいまわしかける。

6.
10分~15分ほど焼き続け、中心までしっかり火が通ったら完成。
崩れやすいので慎重にお皿にうつすこと。