シャクを毒草ドクニンジンと見分けて食べてみる

野草・山菜シャク


だいぶ前からシャクという野草を探していました。

とってきたシャク

図鑑で見て探したものの、よく似た他の野草がめーーっちゃ多くて、中には毒草なんかもいて手を出しづらかった草なのです。

今回は意外なところで出会いまして、よ~~~~く見分けた上で食べてみた話です。美味しかったです!

シャクってどんなやつ?

こちらがシャク、

シャク
群生するシャク

ニンジンみたいなほそっこい葉っぱをしたセリ科の山菜。香り豊かでおいしくいける見つけたらハッピーになるやつ。

シャク
シャクの葉っぱ

都内の都市公園とか西のほうの山すそとか、長野の高原とか、いろんなところ探して見つからなかったんですけど、千葉の田舎の平地山林で出会いました。

シャクをとった林

山裾の沢沿いみたいなところにあるかと思ってましたが、意外と平地すきなんですねーきみは。

二か所で見ました。片方は田んぼと林道の間くらいのポイント。もうひとつは梅林と杉林の間のしめった崖。どちらも薄暗く湿り気のあるポイント。

林道

この手の植物は似た毒草が結構あるので(ムラサキケマン・ドクニンジンとか)丹念にチェックをしたうえで採取。

シャク
シャクの花と実、実が細長いのも見分けポイントのひとつ

群生していて遠慮なく取れる感じだったのもありがたい。

シャクと毒草との見分け方

シャクを見分けるときに見えるポイント

シャクを見分けるために見るべきポイントは、二つ!

・茎の分岐点(葉柄)
・セリのような香り

この二つをポイントに解説します。

ムラサキケマンとシャクの見分け方

まず、形態が似て間違いやすい植物にムラサキケマンというのがおります。

ムラサキケマン

こちらは毒草であり、間違えて食べると中毒する可能性があります。

見分けるのはそれほどむつかしくなくって、葉はやや幅広で、花は紫色、セリの香りもありませんし、茎にサヤもありません

シャクは茎の分岐点(以下写真)これがはっきりと鞘状の形状になっていて、鞘はやや白っぽいです。

シャクの茎
シャクの茎、枝分かれしているところが白っぽい

ですのでよっぽどでなければ間違わないと思います。ただ…ムラサキケマン・シャクもどちらも湿気があるところがすきであり一緒に生えてることもあるらしいので注意しましょう。

ヤブジラミとの見分け方

まずシャクとすっごい似た野草にヤブジラミてのがおります。

ぱっと見はどちらもニンジンの葉っぱみたいないでたちで、白くかわいらしい花、そのうえで先端に種をつけるという形態までだいたい同じ。

ヤブジラミ

ただこれはセリ科の特徴でして、ヤブジラミもセリ科なのでこのサヤがあるのですが…シャクほどはっきりとはしていません。

ヤブジラミ(根と茎)
ヤブジラミ(根と茎)

間違いないポイントは、シャクのほうは葉をもんでつぶすとセリのような清涼感のある香りがします。対してヤブジラミはありません。

シャク
シャクをつぶしてもんでみてる私

まぁヤブジラミは最悪食べても「おいしくないだけ」なので、そこまで嫌なやつではありません。

あ、嘘です!ヤブジラミはいすぎて嫌になります。都市部の公園にいる「シャクかな?」て思う植物はだいたいヤブジラミ。何度も「おっ!?」て思ったあとだまされました。種にとげとげがついててひっつき虫的に拡散するやつでして、おかげで人の行動範囲にいっぱい生えてます。くっつくからヤブジラミって名前がついてるのかな?

ヤブジラミの実
ヤブジラミの実、楕円形で小さなトゲが付いています

公園でシャクはだいたいヤブジラミ!どうぞよしなに。

ドクニンジンとシャクの見分けかた

いちばん嫌なのがドクニンジン。名前の通り毒草、しかも強毒。外来種であり日本にはいなかったそうなのですが、現在は北海道に拡散しており、本州にも入ってきてるらしい。怖いね。(厚生労働省:自然毒のリスクプロファイルより)

ドクニンジン
ドクニンジン(wikipedia commonsより引用)

ヨーロッパでは「毒パセリ」とか、ソクラテスの死刑に使われたと言われることから「ソクラテスの血」とか言われるらしい。

んで、見分け方はといいますと、まず大型化するため通年見てればわかります。また茎に紫色のシミができるのでそれも見極めポイント。

ドクニンジンの茎
ドクニンジンの茎(wikipedia commonsより引用)

ただ若葉が紛らわしい。同じセリ科でありハカマもついてます、まぎらわしMAX。

ドクニンジン
ドクニンジン(wikipedia commonsより)

見分け方のキモは香り。ドクニンジンは”無臭もしくは腐敗臭に似た香り”がするそうです。なのでつぶして香りを確かめるべし。

セリの香りハカマがあること、どちらもチェックしていればシャクの可能性が高いです。どうぞご安全に!

シャクを食べてみる

さて、そんなシャクを食べてみましょう、

とってきたシャク

まずはさっとだけ湯通し、野生のものを生で食べるのは不安、でも茹ですぎると香りが飛びそう…なのでほんの一瞬だけ茹でました(写真とる暇もないくらい)

冷水でばーっとしめて、ぎゅっと水気をきります。

ほい完成、シャクのおひたし。

さっきのにめんつゆをかけただけですけどっ、素材の個性が強いのでそんなもんでいいはず。たぶん。

シャクのおひたし
シャクのおひたし、千葉拠点の庭にて

いただきます。しゃくしゃく…

うんうん。美味しい!

セリに似た香りがしますね。セリと比べるとやや繊細かなあ。まぁ茎細いですしね。

シャクとセリ
シャクとセリ(左がセリ)

もう一品作ってみました。

シャクのお味噌汁

シンプルに味噌とシャクとお出汁で作りました。

シャクの味噌汁

ずず…

もそもそ…

歯切れがいいので汁の実としてちょうどいいかも。

ただ絡んで塊であがってくるのがちょっと困りもの。ちょっと切ったほうがよかったかな…

シャクの味噌汁

憧れの植物に出会えて大満足。

ごちそうさまでした。

まとめ

探していたシャクにやーっと出会えたので食べてみました。ちなみに軽い感じて書いてますが、見つけて鑑定して→翌年につんで食べて→その翌年にレポートしてる、というなんと三年かかった記事です。思い入れ深い植物ってむしろ書きづらくなるのですよね。

味は繊細で、茹ですぎると香りがとんでしまうのでは?ってくらいでした。極力火入れは最低限に、とはいえ野生でありリスクヘッジはしつついただくのが良いかと思います。洗って直汁GOか、ほんの少し加熱して混ぜご飯がうまいかも。レシピはそんなかんじでかいときますね。

シャク(杓)

【採取場所】木陰のちょっと湿った場所
【採取時期】春
セリ科シャク属。優秀な食草であり地方名でノニンジン・ヤマニンジンとも呼ばれる。ちなみにニンジンもセリ科(ニンジン属)であり近い種類。葉や根が食べられる。似てる有毒植物が複数いるため採取時は注意すること。

「根は峨参(がさん)と称する生薬になり、食欲不振、夜間尿、咳に薬効があるとされる。」 wikipediaより引用

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

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【おまけ料理レシピ】シャク飯

【材料】
シャクの葉
醤油
みりん
炊きたてのご飯

【作り方】
1.
シャクの若葉をつむ。ハカマの有無とセリの香りを確認すること。

2.
シャクの葉っぱを洗ったあと、細かくきざんでおく。

3.
鍋に醤油とみりんを混ぜて沸かす、半分くらいに煮詰める。

4.
シャクの葉をたっぷり鍋に入れる。火を止め予熱で火を通す。

5.
熱々のご飯に4を混ぜ込む。