アカエイで東北名物の干かすべを作ったらニオイが!?

アカエイ

東北旅行に行ったときに見かけた珍品。

それはエイの干物、

干かすべ(エイの干物)

東北ではエイをカスベと呼び、食べる文化があるそう。煮付けたり唐揚げにしたりもするんですけど、

面白ポイントは干して保存食とするところ。

東北のスーパーのたな

タラを干した"切たら"と一緒に"干かすべ"が売られているのですよね。異文化~

北国はそもそも保存食文化が強い。漬物、干物、発酵食品。寒い冬への蓄えなのでしょうか。それとも炉端文化の名残?興味深いです。

んで、このエイ干物、試しに煮たやつの既製品を食べてみましたが、これがけっこう美味い。

かすべ煮

せっかくなので東京に帰って作ってみることにしました。これがまた究極にスローフードだったり、ニオイいがアレだったりしたんで、聞いて下さい。

エイは東京湾で釣れる

まずはエイを釣るところから、サバをエサに東京湾でエイ釣り。アカエイが沢山住んでるんで、それを狙います。

私と一緒に釣りするアリサさん(ちなみにこの日はボウズでした)

しかし、運が悪く2日ほどスカ。

三日目、仕事終わりにバイクでふらっと行ってお弁当食べてた時にようやくHIT。

ちょうど食べやすそうなアカエイが釣れました。

美味しそうですね、

アカエイ@東京湾より

さっそく干物作りに取り掛かりましょう。

エイの皮の剥き方

エイの身。ヒレの部分が可食部、ここを干すみたいです。

エイの身

味見をした既製品は、皮がなかったんで皮は剥くことにしましょう。

ペンチでメリメリ…

新鮮だと簡単に剥けます。こんな感じ。

これを干していきますよ。

エイの干し方は?

エイの身は時間が経つとアンモニアを生成してマズくなります(代わりに保存性は上がりますが)

なので食品乾燥機を使って一気に乾燥させる作戦。

かつ、より高速に干せるように、表の身・中骨(軟骨)・腹皮の身、に分割して薄くし、かつ細かくカットしておきます。

12時間ではまだ干し足らず、

24時間、食品乾燥機にかけたものがコチラ。

カッピカピのカリカリになりました。

この時点では変な香りはありません。うまく干せたのかな…?

エイのひれ、エイヒレ。これは簡単に酒のつまみになります

ずいぶん時間がかかりしたが、保存できるようになったのは大きい。昔はこうやって冬の食料を作ったんでしょうね。

干したエイの身。カチカチです

これを煮るわけです。ずいぶんなスローフード。

干したエイはすぐに食べられない

…と思ったんですが、まだ煮るには早いそうです。

干かすべの食べ方を調べたところ、2日間、半日ごとに水を交換しながら戻す。

とのこと、

ここからさらに48時間…?

さすがはスローフードだ…

水で戻したエイの身、変えても変えても水が濁る

戻しているとエイエキスがでてきて、水が濁ります。そうしたら交換。

48時間干したものがコチラ、カチカチだったものが随分と柔らかくなりました。

水で戻したエイの身、手で曲がるくらいの柔らかさに

今度こそ煮ていきましょうか。

干したエイを料理する

スローフードなので、これを煮るのも、3~4時間かけるらしいんですけど、

さすがに待ち切れないので、圧力鍋を使います。

蓋をして中火で加熱、

蒸気でピーっ!

となったら30分ほど放置するんですけど、

おぉ…、これは…

「くさい。」

圧力鍋から出てくる蒸気がくさいんですよ。

そう、いわゆるアンモニア臭。エイの嫌なところがでてしまったか…?

フタを開けて匂いを飛ばしながら煮なきゃだめだったか…?

とりあえず予定時間で火を止めたらこんな感じ、うん。臭いなー!

市販品はこんな匂いしなかったんですよね。

失敗か…?

とはいえ、ふっくらして、食べられそうな感じにはなりました。

うーん?どうかなー?

だめもとで一旦最後までやってみるかーーー!

ということで、きれいな水でよ~~く洗って、再度煮ます。

今度はフタをあけてじっくり…

30分ほど煮たところで、ショウガ・醤油・ミリン、を加えて更に煮ます…

ぐつぐつ…

ぐつぐつ…

1時間経過、

しまった!

タレで茹ですぎて、固くなってしまいました。

戻した水がまたとんでしまいました…

が、代わりに、アンモニア香りはずいぶんとびました。成功なのか失敗なのか果たして?

エイの干し煮物の味は?

さばいて干して水で戻して煮すぎたエイの煮物、完成。

作るのに一週間以上かけてます(釣るところから換算)

問題の味は…食べてみましょう。

いただきます!

もぐもぐ…

うん。硬い。

例えるならビーフジャーキーみたいな硬さ。

ただ、まずくはないです。

アンモニア臭さは飛んで、魚系のしっかりした旨味を感じます。ちょっと味が濃すぎるけど…

弱火で長時間煮たら、ちゃんと美味しいのかも?

市販品は、若干の硬さはあるものの、柔らかかかったんですよね。

エイの干物の煮物、市販品

もしくは干し方とか、戻し方の差?エイの種類の差?

伝統的な料理を再現するというのは、なかなかむつかしいものですね~!ごちそうさまでした。

まとめ

東北の干したエイの料理に憧れて、アカエイを釣って、干して、戻して、煮て、エイ料理を作ってみました。

途中で若干の不安要素はあったものの、まずくはない程度の味で、不完全燃焼。もっと美味しくできるはずなので、何度か作って練習してみたいところ。エイ釣り楽しいですしね。

アカエイ(赤鱏)

【採取場所】沿岸の砂泥地
【採取時期】夏~秋
アカエイ科アカエイ属。東京湾で比較的よく見るエイの一種。肉食魚であり、強い歯で貝類を含めて様々な底生成物を食べる。尾に毒針があるため取り扱いに注意。刺されるとメチャメチャ痛い。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

宣伝コーナー

最近買ってよかったタモ網。とにかく長くてデカいので、東京湾のエイ釣りに最適

干しカスベが気になる方はどうぞ!

図鑑をもって水族館にいくと楽しい!

【おまけ料理レシピ】エイの干物の煮物

【材料】
エイ(ヒレの部分)
しょうゆ
みりん
ショウガ
一味 ※好みで

【作り方】
1.
エイを釣る。ほどほどのサイズにしときましょう。

2.
エイの両方のヒレを落とし、皮をむく。

3.
軟骨に沿ってエイ肉をはがす。
軟膏も揚げたり、よく煮たら食べられる。

4.
エイ肉を乾かす。
寒風にあてるか、もしくは食品乾燥機とか浴室乾燥機とか使えるとベター。カチカチに乾燥させる。

5.
エイのヒレの外側の薄い部分はエイヒレとして食べられる。
みりん醤油に漬けてもどして炙って食べよう。

6.
エイ肉を冷水で戻す。12時間毎に水を代え、24~48時間かけて柔らかくする。

7.
柔らかくなったエイを煮る。ショウガを加え、フタをあけた状態で1時間煮る。
水が少なくなったら足す。

8.
醤油とミリンを加え、10分ほど煮る。
味が薄ければ、エイ肉を取り出し、汁だけ煮詰めて合わせる。好みで一味を使う。