スナホリガニをザルですくって食べてみた
「スナホリガニをとりにいきましょう!」
とN氏からLINEがありました。
スナホリガニ…?
なんとなくですが、砂浜に生息するカニなのかな?コメツキガニみたいな?
しかし、それは名前がカニだけど、ムシみたいな見た目で、しっぽはエビ。でもヤドカリの仲間…という不思議な生き物でした。
でもって、食べてみたらおいしかったんですよ。
スナホリガニをとりにゆく
というわけでN氏の運転で夜の海にやってきました。
現地さらにT氏らと合流。最終的に5名パーティを結成し、やってきたのは夜の砂浜。
お目当てのスナホリガニは、このような海岸にいるのだそう。
続いて、T氏、
サバの身を取り出し、お箸で砂浜にぐさっ!
ざば~~~~ん。
…と波に揺られるサバの身。
話を聞くと、このサバのニオイにつられてスナホリガニが集まってくるらしい。へぇ…!!
とるために使う道具は
ザル。
貝掘りみたく、スコップで砂を入れてふるうのかな…?
と思いきや、
押し寄せる波の中、海にむかってザルをふるうT氏。
ざばっ!ざばっ!と、何度か繰り返すうちに…
「とれました。」との声、
なんだなんだ?と見せてもらうと…いる!!
ちっこいムシみたいなカニみたいなのが!?
これがスナホリガニ!?
スナホリガニってどんな生き物?
こちらがスナホリガニ。
黒くて丸っこい体に、なんか甲殻類っぽい手?
正確には“ハマスナホリガニ"という種類であるとのこと。
大きさは2~3センチくらい。
カニか?といわれると、どちらかというと昆虫…かな!?
ゲンゴロウか、ムミズスマシみたいに見えますね。
でも尻尾はちょっとエビっぽい?
海の砂の中にこんな生き物がいるとは!?
話を聞いた所、カニでもエビでもゲンゴロウでもなく、ヤドカリの仲間。
つまり…こう!
…スミマセン。つい。
砂地に広く生息する生き物で、普段は砂に潜っているそうですが、分解者的なポジションで魚のニオイに集まってくるらしい。
「へぇーーー!」
わたしもとりたい!!
ってことで見よう真似で参加。
夜だしなんにも見えないですけど…たぶんこのへんだろう!えいやっ!
と、網を振り回すこと、数度…
アッサリとGET!
目には見えないけど、たくさんいるみたいです。
何度かやってるとスナホリガニを取るコツがわかってきました。
・波打ち際の、波が引ききらないくらい深い場所を狙う
・波の引きに合わせてにすくう
みたいな感じかな?
水をかぶること覚悟で網をふるっていると2~3匹入ることも!
けっこう楽しい!
夜の砂浜で大人数名でザルを振るうこと数時間…
すうじゅっぴきのスナホリガニを確保…!
ちなみにこれをどうするかというと
T氏いわく、
「揚げるとすごくウマい。」
東南アジアではこれ(の仲間)をとって食べる文化があって、現地で食べたのが、それはそれ美味しかったんだそう。
『どんな味なのかめっちゃ気になる!!!』
と思っていたら、
「初だし、ぜひ食べてみてください!みんなで食べるには少ないし!」
と、いただいてしまいました。
ありがとうございます。嬉しい!
さっそく持ち帰って食べてみましょう、やったぜ。
スナホリガニを食べてみる
持って帰ってきたスナホリガニがこちら。ほとんどはハマスナホリガニという種類のものでした。
ペットボトルに海水をくんで持ち帰りましたが、まだ生きてますね!けっこうしぶとい。
せっかくなので観察、甲羅はこんなかんじ。尻尾にエビらしさがありますね。
お腹はこんな感じ。水生昆虫っぽい。
面白いのはお腹に折りたたまれてるビート板みたいなヤツ。
コレ尻尾らしく、おそらくこれで波打ち際をシュピシュピ泳いでるんでしょう。へええ。
表、拡大。
やっぱりゲンゴロウかなあ。
裏、うーーーん!カニかなー?エビかなー?
ま、揚げちゃいますか。
スナホリガニを料理する
では揚げちゃいましょう。
いい感じの温度の油の中にぺいっ!とね、
じゅうううう…
沢山いるのでもっと入れちゃおう。
じゅうううううう…
と、
パァン!パパパパパパァン!!
「あっつ!」
「爆発しましたよ!?」
どうやら火が通ると同時にカラが爆ぜ、それで油が跳ねてしまうようです。
揚げるときはブロックする事をお忘れなく…
火傷にご注意を…!!
何はともあれ揚がりました。
ぱらりと塩をふっていただきます。
アップで撮影。火が通って赤くなるとちょっとカニっぽいかも(ヤドカリの仲間ですけど)
ついでに、スナホリガニの味噌汁も作ってみましょう。
材料は味噌とスナホリガニだけ、
煮立った味噌にカニ、これもうまいのではなかろうか?
てなわけで、
スナホリガニの味噌汁・揚げスナホリガニ
かんせー!
スナホリガニの味は?おいしい?
それではさっそく、いただいてみましょう!
いただきまーーーす!
もぐ。
!!!!
旨い。
さっくりとしたスナック菓子のような歯ざわりが心地よく、それでいてシッカリとしたカニ味。
雑にいうとやたらとうまいエビせん。
みたいな?
爆発させてでも料理したかいがあるってもんです。
そういえば家にあった甲殻類用のケイジャンスパイスがあったのでかけてみました。これもうまい!
スパイスでカニの旨味が増幅されて、コレは無限にビールがいけてしまうやつ…
エビ・カニの類の中ではめちゃんこ旨いほうなのでは?(でもヤドカリの仲間)
味噌汁もいただいておきましょう。
ずずずず…
うま!
ちゃんとカニ味。
ダシもうまいんですが、スナホリガニ本体も美味しい。
シャキシャキとした歯ごたえで、噛むと口いっぱいにカニ味が広がります。
味噌汁のいいところは爆発しませんからね。安全第一に食べるならこっちかも。
ごちそうさまでした。
まとめ
名前がカニで、昆虫みたいな見た目だけど、しっぽはエビで…でもヤドカリ。そんな生き物スナホリガニ。美味しいというので、ザルでとって食べてみました。
揚げて食べてみたところ爆発してひどいめにあったわけですが、味は格別。高級なエビせんのようでめちゃんこうまい。とるのが大変ですがこれは一度食べてみる価値ががあります。うーん長靴いっぱい食べたい!効率いいとりかたを研究してみようかな。
ハマスナホリガニ(浜砂掘蟹)
【採取場所】関東以南の波打ち際
【採取時期】不明
スナホリガニ科スナホリガニ属。見た目はエビ…というかゲンゴロウ。名前はカニ。その実態はヤドカリ下目 。砂浜の波打ち際に生息する甲殻類。2cmくらいの大きさ、日本にはミナミスナホリガニ、ハマスナホリガニ、スナホリガニの三種類がいる。頭部や触覚の見た目で区別できるらしい。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia、相模湾のスナホリガニ類の生態とマスナホリガニ
案内人:N氏、T氏(ありがとうございました!!)
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】スナホリガニの素揚げ
【材料】
スナホリガニ
塩
油
【作り方】
1.
油を180度くらいに加熱する。
2.
スナホリガニを投入し、フタをするか、アクとりでガードする。
3.
「パン!」と音をたてて破裂したら完成。
4.
塩を軽くふっていただく。
ケイジャンスパイスもよく合うのでおすすめ!
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