クロモジのお茶は何味?葉と枝で飲み比べてみた

野草・山菜クロモジ,季節【年中】

クロモジという木からお茶ができる。

でもって、そのお茶はなんとを使って淹れるんだとか!

クロモジの若木、文字通り黒い

んん?

お茶ってだいたい葉っぱで淹れるものなのでは…?

気になるので、採取して実際に飲んでみました。
そんなクロモジと淹れ方と味のレポートです。

森でクロモジを教えてもらった

それは信州のとある山。植物観察のツアーに参加していたときのこと、

先生が「この植物がお茶になる。」と教えてくれたのがクロモジでした。

文字通り黒い幹をした木。

とはいえ、一見ただのそこらの樹木にしか見えないのですが、本当にお茶に?うまいの?

葉っぱではなく、枝ごと折り取るのがポイントとのこと。

すぱっと切って、「いい香りがするからかいでみろ」とのお言葉。

どれどれクンクン…

ん!本当ですね、いい香りがします。

なんとなくサンショウの葉柑橘を思わせる清涼感のある香り、なるほどこれがクロモジ…!

これがそのままお茶になるなら面白そう。

ちなみにツアー一行が通り過ぎた後、クロモジというクロモジは枝を折り取られたのでした。樹木が枯れたりするわけではないそーですが、ちょっと可哀想ですネ。

クロモジでお茶を淹れてみる

さて、持ち帰ってきたクロモジ、しばらく置いて感想させたものがコチラ。

カッサカサになりました。

本当にこれがお茶になるのか?

枝からエキスが出るという話ですので、試しに枝と葉を分けてみましょう。

せっせ!せっせ!

ハイ、こんな感じで。

はたして味に違いは出るのか?

クロモジの枝のお茶の味は?

まずはメインの枝のお茶から。

しっかり煮出す必要があるとのことで、細かくぽきぽき折ってヤカンに投入。

こんな感じ?

水をざばー!っと入れまして、

20分ほど煮ます。

できあがったのが…こちら!

うっわ!めっちゃ色でましたね。

紅茶を思わせる色ですが、ほんのり白濁しています。大丈夫なのか心配になる色。

まぁ、先生が美味しいというので、いってみましょう。

いざ、

カップに注いで、っと

それではいただきます。

ぐびり。

おおォォォ!!

濃厚です。

なんでしょうこの味。

木のエキス?柑橘?

うーん樹液…?というよりヤニというのがしっくりきます。

クロモジのお茶はヤニ系、柑橘系と樹脂系の中間のような風味のようです。

ひとくちあおると清涼感を伴うヤニらしい香りが鼻孔をかけぬけます…!

似ているものは何かというと、過去に作ったマツボックリのシロップが一番近いような…?

アリかナシか?でいうと…ぜんぜんアリ。

やや飲みづらいですが、慣れたらハマりそうですよ。

クロモジの葉のお茶の味は?

続いて葉っぱのお茶。

こちらは薄くて煮出す必要はなさそうなので、沸騰したお湯に葉をばっさー!と入れ、そのまま放置。

10分ほど放置。

お茶菓子でもかじって待ちましょう。
ちなみに羊羹が好き。

さて、ほどよくエキスがでたくらいで確認してみましょう。

おたまですくってみると…

オォ、なんかほんのり黄色に色づきました。

枝よりも明らかにエキスが弱い。

煮出してないせいか?とも思いましたが、葉っぱなので関係ないでしょう。

コップに注いでみると、オレンジ色。

香りは…わずかに柑橘系の香り。

ではいただきます!

ぐびり。

おっ、マイルドですね。よくある"お茶らしいお茶"。エグみやクセがなくて飲みやすい!食事中に飲むならこっち。

とはいえ、やや個性にかけて面白くないですね。これなら緑茶でいいです。

試しに、枝のお茶と葉っぱのお茶を混ぜてみたんですが、これがちょうどいい味でした。

クロモジをお茶にするときは、枝と葉っぱのバランスが大事!

ごちそうさまでした。

まとめ

そこらの山に自生するクロモジをお茶にして飲んでみました。枝と葉を別にして飲んでみたところ、枝は樹脂の香りが強くクセのあるお茶、葉はすっきりしたお茶に。とはいえ柑橘とヤニの中間のような風味で飲めば飲むほどハマりすなお茶でした。

混ぜてみたところ美味しく飲めたので、今後はバランスよく淹れて、活用していくことにしましょう。皆さんもどうぞお試しあれ。

クロモジ(黒文字)

【採取場所】山林
【採取時期】通年
【効能】保温(入浴剤)、健胃(リキュール)、頭髪の脱毛とフケ防止(アルコール漬の頭皮散布) 引用元@Wikipedia
クスノキ科クロモジ属。日本に自生する落葉低木樹。黒緑の幹に黒い斑点が浮かぶ。葉は楕円形。樹木全体に芳香がある。材木は主に高級つまようじに使われるとのこと。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia
スペシャルサンクス:野草山菜のH先生

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野草の先生の本。

【おまけ料理レシピ】クロモジ茶

【材料】
クロモジ x数本
水 x適量

【作り方】
1.
クロモジの枝を採取する。
人の丈くらいの木から、枝を折れるところで折る。
ひとつの木から数本だけ、幹は傷つけないようにしましょう。

2.
数日間天日で乾かし、カラカラにする。
※その日に飲んでもそこそこうまいようです

3.
ハサミで枝を数センチほどに裁断する。

4.
ヤカンか鍋にたっぷりのクロモジと水を加え、フタをし、弱火で20分ほど煮る。
※コップ1杯につき、ティーバック1つぶんくらいのクロモジをいれればOK
※出汁パックを使って煮ると便利

5.
カップに注いでいただく。
濃過ぎたらお湯をそそいで調整する。
砂糖とミルクを入れてもうまい。