ボラのそろばん玉は生食できる砂肝だ

ボラ, 季節【年中】


#とって食べるドキュ
エアライフル猟が動画になりました。ターゲットは特定外来生物タイワンリス!!

ボラのそろばん玉、もしくはへそ・ウスと呼ばれる部位がウマかったので聞いて下さい!

そろばん玉ってのはボラの砂肝みたいな部位。

「鳥のもつ内蔵であるところの砂肝が魚にあるの!?」ってだけで面白いのに、これが美味しいんですよ。

なんてったって魚であるボラは生で食べてもOKってのが素晴らしい!

鳥の砂肝は生食ダメゼッタイな感じですが、魚ですからねボラは。

ボラの刺し身
ボラの刺し身、右下がそろばん玉

生食大好きな皆さまがたには一度ご賞味いただきたい…!

今回はそんなボラのレア部位を食べてみた話です。

ボラのそろばん玉との出会い

綺麗な海でボラをゲット!

それはとある春。投網をかついでバイク旅をしていたときのこと。

ボラと投網

砂浜で投網をばーーーん!と投げたところボラがとれました。

ボラと投網

ボラってのは海岸近くに生息していて、主にプランクトンとか藻とかを食べているタイプの魚。

とったボラ

その食性の影響で、生息地の水質が味に影響すると言われています。
(まぁ~私は東京湾のボラも食べるんですが)

今回取れたポイントは水が綺麗な場所で「ラッキー!今夜は刺し身♪」とばかりに、その辺の砂浜で内蔵をぬいていたところ…

「そろばん玉すてたらアカン。それが一番旨い。」

と声が…

釣り仙人登場!

声のヌシはその辺で釣りしていたじいさまなんですが…

よく日に焼けた肌とヒゲが印象的。まるで南国の釣り仙人のような出で立ちのおかたでした。

釣り仙人@いらすとや

釣り仙人の言葉によると、ボラの内蔵にはそろばんの玉(あの計算に使うやつです)の形をした臓器があり、それがイチバン旨いのだそう。

そろばん@いらすとや

ボラを何度かさばいて食べてきましたが、恥ずかしながら知りませんでした。

っていうか…既に処理を終えたところで、

「まって!ちょうどいま海に流れてったよ!!」

みたいになったんですが、

そのあと追加で二匹とれまして。なんとか確保!やったぜ!

ボラとクーラーボックス

釣り仙人のオススメする食材の味はいかに!?

ボラをホテルに持ち帰ってきた

旅の途中なので調理場はホテルなんですが、まぁなんとかなるでしょう。

持ち帰ったボラはコチラ、40センチくらい?まあまあサイズ。

ボラとホテルのキッチン

んで、これが例のそろばん玉。

独特な形をしていますが、先端のふくれてる部分がそろばんの玉にそっくり!ナイスネーミング。

ボラのそろばん玉
ボラのそろばん玉

余談ですが、ボラをさばくときのコツは先に内蔵を抜く、また内蔵を傷つけないこと。

とにかく内蔵がヘドロっぽくて臭うのです。

ボラとホテルのキッチン
テルの狭いキッチンではありますが、ボラくらいならなんとか

鱗を取る前に抜いちゃえば、もし失敗しても身へのにおいうつりが最小限にすむのでね。順番が大事。

だから海で内蔵を抜いていたわけですが…

ボラの身

だからそろばん玉が一緒に流れていっちゃったわけですがーーーっ!(悲)

そろばん玉ってナニモノ?

さて、「そろばん玉って何ぞや?」と気になって調べてみました。

どうやら機関としては胃の出口にあたる幽門という部位。

本来はただの出口なんですが、ボラはこの筋肉が発達していて食べ物をすりつぶす役割を担っているようです。

ボラのそろばん

これはニワトリでいうところの砂嚢=砂肝と全く同じ。違う生き物なのに同じような部位を持つってのは、それだけ有用な機関なのでしょう。面白いですねえ。

さて中身は何でしょう?割ってみましょうね。

ボラのそろばん玉

ぽっかー!

そろばん玉の中にはみたいなものが詰まっていました。

ボラのそろばん玉

それらを流してみるとこんな感じ、内側はニワトリの砂肝と同じで丈夫な皮に覆われています。

臓器移植でもしたかのようにそっくり!びっくり!

ボラのそろばん玉

海底の堆積物をついばんで、ここでゴリゴリ潰してる感じなんでしょうかね。食事もニワトリみたいだ…。

この丈夫な皮をペリペリむくと筋肉質の固まりがとれました。
(この作業もニワトリと同じ!)

ボラのそろばん玉

ほぼほぼ砂肝のお刺身ですよね、これ。

ニワトリの砂肝は食中毒の恐れがあるのでNGなんですが、海水域(特に綺麗な海)のボラは生食オッケー。これはある意味革命ですよ。

ボラのそろばん玉の刺し身

食べるのが楽しみになってきました。はやくはやくっ!

ボラのそろばん玉を食べてみる

そんなわけでボラの刺し身(そろばん玉つき)が完成。

ホテルなので、道具がキャンプ用ですがどうぞご容赦下さいっ!

ボラの刺し身

もう我慢できないので、そろばん玉から食べちゃっても宜しいでしょうか?宜しいですねっ?

ボラの刺し身

九州醤油(激甘)とワサビをちょちょいとつけてね、いただきま~~~~す!

ボラの刺し身

コリコリ♪

んーーーーー!美味しい。

よく締まった筋肉が心地よい噛みごたえ。それでいて硬すぎることなく口溶け軽やか。臭みもないです。

教えてくれてありがとう釣り仙人!!

しかし味の例えようがないですねこれは…

「おそらく生で砂肝を食べたらこんな感じなのでは!?」みたいな食べ物。唯一無二の味覚かも?

ボラの刺し身

そろばん玉は数粒しかなかったので、後はフツーのボラのお刺身。

こちらも美味しい♪

ボラの刺し身

ボラは歯ごたえしっかりめで旨味も十分でうまい魚ですよね。東京湾のはほんのり後味に"東京湾"がいるのですが、こっちはスッキリしてます。

とはいえほんのり磯臭さがあるのですが、そこはワサビと九州醤油(甘口)のパワーで無視できるレベルになっています。

ボラの刺し身

つまり美味しい!

日本酒ともあう、さいこう!

ボラの刺し身と日本酒

いやーボラにもありがとうと言いたいっ。

ボラのそろばんの焼いたヤツ

おまけ!

もう一匹のボラは焼き魚にしてみました。

ボラのソテーを作る

そろばん玉もちょっと残して、これも焼いてみました。

ボラのソテー

食べてみると、食感はクニクニ系。

いわゆるモツ系の味わい、好きな人にはたまらないでしょうが、私は刺し身のほうが好きかな~。

ボラのりゅうきゅうも旨い!

おまけ!

食べきれなかった刺し身をヅケにしました。

ボラのソテーと漬け

大分県料理でいうところのりょうきゅうというヤツです。私の好物。

ボラの漬け

ご飯の上にかけて丼にしたのですが、これがまた旨味たっぷりで最高でした。

ごちそうさまです!

まとめ

ボラの内蔵である"そろばん玉"を味わってみました。砂肝とそっくりだけれど、生食オッケーな特別な逸品で例えようがない味わい。ボラのそろばん玉は唯一無二の味覚かもしれません。

今まで捨ててしまっていたことをちょっぴり後悔。過去を取り返すべく、スーパーでボラを見つけたら積極的に買っていきたいところ。んで、内蔵が抜かれていて悲しい気持ちになるところまで予想できました。

ボラ(鯔)

【採取場所】沿岸、河口
【採取時期】通年とれるが旬は冬
ボラ目ボラ科。日本全国の沿岸に生息する魚。小動物や植物プランクトンを食べる雑食性。淡水に強くエサを求めて川にも入ってくる。川の下流でジャンプしてる魚はだいたい本種。淡水域でとれた個体は生食に向かないため注意すること。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、実用minibooks 釣魚図鑑

宣伝コーナー

大好きな九州醤油(激甘)。もう5,6本消費してます…


愛用のバーナー。コンパクトかつ丈夫でよいです

使用したホットサンドメーカー。分解できて洗いやすい安心のキャプテンスタッグ製

【おまけ料理レシピ】ボラのりゅうきゅう丼

【材料】
ボラ x半身or残りの刺し身 ※白身魚であれば何でもOK
ご飯 xどんぶりいっぱい
わさび x適量
九州醤油(甘口) xたっぷり
子ネギ xたっぷり
すりごま xたっぷり
きざみノリ xお好みで

【作り方】
1.
ボラは内蔵を出した後、腹の中を洗って血合いをかきだす。そのあとうろこをとる。
ドロっとした内臓がにおうので、決して皮や身に触れさせてはいけません。

2.
三枚におろす。ハラミは骨を除きにくいため、焼いて食べましょう。
また、おろした身は好みで血合いを取り除いておくと食べやすいです。

3.
食べやすい大きさの刺し身にひく。
まずは刺し身をいただく、そろばん玉も新鮮なうちに食べる。
残りをりゅうきゅうにする。

4.
きもち多めの醤油にワサビをとき、ボラの刺し身を入れ、冷蔵庫で一晩寝かせる。
※ジップロックなどビニール袋を使うと便利

5.
アツアツのご飯に、タレをきったボラの身を隙間なく乗せる。

6.
濃いめが好きなら"追い九州醤油(甘口)"をかける。
スリゴマをふり、きざんだ子ネギをたっぷりまぶす。
最後に好みできざみノリをひとつかみ。

7.
そのままかきこんでもよし。
アツアツの出汁(インスタントのすまし汁とかでOK)をかけてもうまい。