タンカイことドブガイの棒つつきを教えてもらった
初夏、関東某所の水辺で未体験の遊びを教えていただきました。
ガイドしてくださったのは淡水系に詳しいI氏。
その遊びとは、
棒でつついて貝を探す。
というもの。
探すターゲットはタンカイと呼ばれる貝で、見たことも食べたこともないヤツら。
今回はそんな初体験のレポートです。
貝を棒でつついて探してきた
I氏のガイドでやってきたのはハス畑。
年中水のあるところならどこでもいいらしいんですが、特にオススメなのがここなのだそう。
田んぼなんかは冬になると水を抜いちゃうものなのですが、ハス畑は冬も含めて年中水がある。
でもって、その水に貝が入ってくるんだそうで、ほぼほぼ貝を養殖してる状態になるんだそうです。
マジで、そうなの??
貝がたくさんいるらしいハス畑。
…とはいえ農家の大切な畑に立ち入るわけにはいかない。
そんなわけでターゲットはハス畑の近くを流れる水路、
こういうとこに貝がワサワサいるんだそうです。
脇に貝殻が落ちてたら間違いない。とのこと、
なるほど、畑のワキに場所に貝殻がゴロゴロしています。なんだこの光景!
落ちてる貝殻は大小様々、色々な貝が住んでいるようです。
で、その貝を探す道具は棒。
棒を使うの理由は、水路は水深が1メートル以上あり危険なため。
代わりに長い棒を使い、ハス畑の隣の用水路でこうツンツンとやるんだそうです。
棒でつついて水底の感覚を確かめます。
柔らかいものや細いものはドロや枝、
硬くてつついても動かないのはブロック的なもの、
固くて、曲線的なシルエットで、つついて動くものが…貝。
それを見つけたら網ですくう!
なるほど、合理的。
水がちょっとヘドロ臭いのでそれに触らなくていいというのも助かります。
ツンツン…ツンツン…とやっていきます。
でかい貝をゲットした!
いくつかの水路をツンツンやりながらまわっていたところ…
幅の狭い水路でゴソゴソやっているI氏が、
いましたよ!
と、
とった貝を見せて下さいました。
ってデカイな!?
想像以上のサイズ感、
こんな小さい水路にこんなんいるんですか。
ちょっと疲れていた私ですが貝を見せてもらったことでやる気回復!
真似をして細い水路でツンツンしていたところ、
おおっ、でたぞ!!
でカイ!
ちなみにこの貝はタンカイと呼ばれる貝だそうで、一般的には川や池に生息している貝とのこと。
I氏の住んでるあたりでは昔から食べているのだそうです。煮付けにしたりするんだとか。
そんなわけで私もお持ち帰りをして食べてみることにしました。
どんな味がするんでしょう?
タンカイ(ドブガイ)を料理する
こちらが持ち帰った貝。
現地の水がちょっとヘドロっぽい匂いで不安だったのでブクブクして活かしておきました。
毎日水を変えて期間は10日ほど。
ちなみにタンカイというのは俗称で、全国的な名前はドブガイ。
ひどい名前だ!!
ドブガイの中にも二種類いて、
一般的に20センチを超える黒っぽい大型種をヌマガイ。
茶色い小型種をタガイと呼び別けます。
でかい割に貝殻がポロポロしてちょっぴり脆いのも特徴。
ひとしきり観察したところで調理開始、
みりんと水を加え酒蒸し的に火にかけていきましょう。
3分後、
パッカーンと開きましたよ。
こちらがタンカイの身、
貝というより、なんとなく牡蠣のようなシルエット。
エラがでっかいのが特徴的。
エサが少ない淡水中で生きていくための構造なのでしょうか?
さて、においはどうだ…?
クンクン。
あっ…
くさい!!
けっこう生かしておいたのに、まだほんのりヌマっていうかドブの匂いがしますね。さすがはドブガイ。
特にエラのあたりが臭い。
エラと内臓は除去することにしましょう…
このまま酒蒸しで食べるのはちょっとキツイかな?
ちゃんと味付け(ニオイ消し)する必要がありそうです。
身を食べやすい大きさにカットし、
半分はニンニクと油炒めに、
残り半分は茹で汁に戻して、
ショウガをたっぷり加えて、煮貝にしてみます。
美味しくなるといいなあ…。
タンカイ(ドブガイ)を食べてみる
できあがりました!
タンカイ(ドブガイ)のソテー
もひとつ、
タンカイ(ドブガイ)の煮貝
盛り付けは美しくできましたが、問題は味!
果たしてうまいのか?
実食といきましょう。
まずはソテーから、
パクリ。
もぐもぐ…
食感はふわトロ。思っていたよりもずっと柔らかい。
味も…おいし…
んっ、あっ…ちょっと待って!
居る!
居る居る!!居ますよ!
ドブが!!
口当たりは良いのですが、後味にほんのり居ます。
とはいえたっぷりのニンニクと鷹の爪を使ったお陰で「ギリ…ギリ…いけるかな?」
って味。
貝そのものはのっぺりとしていて個性がない味であるため、ニンニクと一緒に口に入れてしまえば気になりません。
アリとナシの中間くらいの味!!
お次、煮貝のほういってみましょう。
しっかりこってりあま~~い味付けにしました。
I氏の地元風。(とはいえ食べたことないので、道の駅で買った甘露煮の味を参考にしましたよ。)
いざ食べてみます。
コリコリ…
しっかり煮たのですが、ほどよい食感。
もともとが柔らかい貝のためシッカリ煮るくらいがちょうどいいのかも?
普通に美味しい。
こっちはアリ。
やはり調理方法は現地の食べ方にならうのが間違いない。ということか、
ごちそうさまでした。
まとめ
棒でデカい貝を探すというのはダウジングというか宝探しというか、隠しアイテム探し(ポケモンとかで1歩ごとにAボタン押しながら進むアレ)みたいで奇妙な感覚でした。
未知の体験をさせていただいたI氏に感謝を!
そういえばむいたあとの貝殻が真珠質でとても美しい。ニスを塗ってお皿にしてみようかな?
ドブガイ(タンカイ、ドウビン)
【採取場所】川、池、沼
【採取時期】通年
イシガイ科ドブガイ属。タンカイは地方名。淡水域にすむ中型の貝。主にタガイ呼ばれるタイプとヌマガイと呼ばれるタイプがいる。体を半分砂に埋め濾過摂食を行う。タナゴ類の魚はこの種の貝に産卵し子育てに利用する。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
【おまけ料理レシピ】ドブガイの煮貝
【材料】
ドブガイ x適量
みりん x大さじ3
しょうゆ x大さじ3
砂糖 x大さじ1~3
ショウガ x1片(おろしたものを大さじ1)
水 x適量
【作り方】
1.
採取したドブガイは1~2周間ほど綺麗な水で活かしておく。
エアレーションをしないと死んでしまうので注意。
2.
鍋にドブガイを並べ、みりんと水を加え(貝の高さの半分くらい)、火にかける。
3.
貝が開いたら取り出し、身をむく。
身を一口サイズにカットする。エラと内蔵は好みで除いてしまう。
4.
2の残り汁に3の身を戻す。ショウガ・しょうゆ・砂糖を加え、汁がなくなるまで煮たら完成。
ディスカッション
コメント一覧
用水路にいるそいつをカラス貝と呼んでましたよ。
砂や泥に埋まって開けている口に,猫じゃらしとかの茎を突っ込んで挟ませて釣りあげてました。微妙な力加減が必要で楽しかったなぁ(食べはしなかったw)
その田んぼや用水路も,今となっては住宅地…
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