アザミはトゲットゲなのに旨いというので確かめた
春ごろ、西東京の山っぺりに山菜取りにいくと出会う野草、アザミ。
葉っぱのエッジが鋭利な棘状になっており、毒はないのですが触れるとチクリと痛い奴です。
アザミは昔から食べられてきた
そんなアザミですが、東北や長野のあたりでは普通に食べられている名のしれた山菜なんだそう。
こんなトゲトゲなのに食べられるのか?
と思いますが、春頃につけるやわらかい新芽を食べるんだそうです。
触ってみると、確かに柔らかめでいけそうです。
沢山生えていますし、せっかくなので味見してみることにしましょう。
さっそくアザミの新芽を採取、
ナイフですっぱりと切り取りっていきます。
トゲが痛いので手袋が必須。ないとズタズタにされそう。
採取したものがこちら、
葉っぱがギュッとまとまっており、針もまだフニャフニャ。確かに美味しそうな雰囲気。
ちなみに、アザミの根っこは山ゴボウと呼ばれこれまた食べられるんだそう。お土産で漬物や味噌漬けで売ってるのを見たことがあります。
Amazonでも扱っていました
試しに小さいものを掘り返してみました。
掘り返してみると、下草にしては立派な根をしています。
割ってみると確かに太くて柔らかい。
加えて見た目が本当にゴボウみたいな質感。
香りも…ゴボウと同じ土と木の香り、美味しそう。
自分で言っててナンですが土と木の香りを美味しそうと感じる日本人、どうかしているんじゃないでしょうかね。
あのエンピツみたいなゴボウを食べられるなら、多少トゲがあるアザミなんて、チョット筋張った白菜みたいなもんでしょう。きっと。
トゲトゲだけれども果たして食べられるのか?
採取したアザミを持ち帰ってきました。
柔らかいとはいえトゲはトゲ。こんな見るからに痛そうなもの食べられるのだろうか?
幸いなことにアク抜きなどは必要ないそうなので、洗ってそのまま調理していきます。
まずは揚げてトゲを殺してしまう作戦。
アザミ料理の定番であるてんぷらをやってみることにしましょう。
ボテッと多めに衣をつけ、180度の油でジュッと揚げていきます。
葉物なので揚げ時間は短く、サッとあげちゃいます。
アザミの天ぷら、完成です。
さっそく食べてみましょう♪
パラリと塩をふり、そのままガブリと、
カリッ、パリッ
んん…びっくり!
思いのほかトゲを感じません
揚げたことで魚の骨せんべいのように無力化されています。
味もなかなか美味しい。コクが強い、山菜のどっしりとした旨味。ミッチリ詰まった芯のぶぶんがもちもちした食感をしており、とてもうまい。
確かにこれは痛い思いをしても食べたい味だ。やりますねアザミさん。
お次は、一応やるだけやってみようのコーナー
シンプルな湯でアザミにチャレンジ、
アザミを熱湯で軽く湯がいたものです。
ギュッと水気を絞ったら、食べやすい大きさにカットし、
麺つゆで味をつけて…
できました。アザミのおひたしです
さて、トゲはどうなったか…?
ぱくぱくフムフム、
意外と噛んでも痛くありませんね。
天ぷらとちがってあっさり。素材の強い風味とめんつゆの出汁が調和しており、田舎の旅館で出てきそうな奥ゆかしい味わい。
食感はすこし繊維質ですが、しっかりめのカブ菜みたいなかんじ。嫌な感じではないです。意外と湯でるだけでもいけますね。
もぐもぐ…
あてっ!!
忘れた頃にトゲが歯茎にーーーーーっ!
※アザミを食べる時はトゲにじゅうぶん注意しましょう。強そうなトゲがついている場合は、ハサミでカットしてから茹でるのがおすすめです。
まとめ
この記事の中でトゲというワードが何度出てきたのでしょう…。
それだけ棘のあるアザミですが、新芽は食べることができました。熱を加えればトゲはほぼ(完璧にとは言ってません)無力化されるので、わりと手軽に美味しく食べられる山菜です。
次は柔らかい土のところで、根っこを掘り返して山ゴボウの漬物をやってみたい。でもその前に本場のを味見かな。
アザミ
【採取場所】山裾、河原、公園
【採取時期】3末月~4月
キク科アザミ属の総称。鋸歯の先端が鋭利な棘状になっており特に成熟した葉は触れると痛い。山裾や河原など土の柔らかいところに生える。食用にするのは、主に桜が咲く頃につける新芽と秋ごろの成熟しきった根っこ。青森や長野など一部の地域では一般的に食べられ新芽がスーパーや山菜市に並ぶ。
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【おまけ料理レシピ】アザミの天ぷら
【材料】
アザミの新芽 x食べたいだけ
油 x適量
A
小麦粉 x適量
卵 x適量
水 x適量
【作り方】
1.
アザミの新芽を採取します。トゲに注意しましょう。手袋をしカッターナイフやハサミなどの刃物で新芽の根本から切り取るのがオススメ。
2.
採取したアザミの新芽は水洗いをしておきます。アク抜きはいりません。
トゲが気になる場合、痛そうなものはハサミで落としておきましょう。
3.
Aを混ぜ合わせ衣を作る。水を冷蔵庫で冷やしてぼてぼてとした硬さにするとサックリ揚がります。
4.
アザミに衣をしっかりとつけ、180度に熱した油で揚げる。
5.
カラッときつね色にあがったら完成。熱いうちに塩や天つゆでいただきましょう。
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