タラノメをとりつつ山頂で天ぷらやって優勝してきた

2022年3月11日野草・山菜タラノメ,季節【春】


春なると、毎年のように軽い登山をします。

お目当ては山菜。とりわけ、とびきりのごちそうタラの芽がメインターゲット。

タラの芽

今年もとりに行ってきたのですが、せっかく食べるなら新鮮なうちに食べたい。

というわけで、とってそのまま山頂天ぷらにしてきました。

山菜とりに山登る

おなじみの山に登ります。

山のふもとまではバイクで移動。ちょうど感染症が流行っていたので、満員電車を避けるためですね。

愛馬、クロスカブ110。名前はえるる君

そこから山に登っていきます。目標地点は東京と山梨の間くらいのとある峰。

歩きやすい登山道をのんびり歩いたり。

足を踏み外したら谷底まっしぐらな尾根道を歩いたり。

巨大イノシシの足跡がついたヌタ場をドキドキしつつ抜けたり。

そんなプチ冒険しつつ、山菜を採取します。

最初に見つけたのは、くるくるかわいいゼンマイ

ナムルの材料ですね。身近なところだと松屋のビビンバ丼のうえにのってるやつ。天ぷらの材料に採取していきます。

お次はヤブレガサ。その名の通り、破れた傘のように放射状に広がった葉っぱが可愛らしい。

これも天ぷらにしましょう。

猛毒のトリカブトが混じらないよう綿毛がついているもの、葉が垂れているものを狙って採取します。

※私の手ではなく同行者の手です

で、こっちがそのトリカブト

先程のヤブレガサの数メートルしか離れていないところに自生していました。山菜採りをされる方は十分に気をつけて下さい。

もうちょっと登ったところで山椒も発見!

言わずとしれた和ハーブの代表選手。

葉っぱをちぎって、手のひらでパン!と叩いてみましょう、

手のひらが麻婆豆腐だ・・・

途端に広がる山椒の香り。(うっとり)

薬味にちょっといただいていておきましょうかね。

かなり登ったところで、お目当てのタラの芽も発見。

タラの芽(食べごろ)

目立つ所のはおおかた取り尽くされていましたが、取りづらいところのものを苦労してゲット。いやはや今年も競争が激しい!

タラの芽(個人的に好きな伸び具合)

とりごろから数日ずれると葉っぱが伸び始めてしまうのですが、ちょっとくらい葉っぱが伸びたのもとっちゃいます。むしろ私はこれくらいのが好きかも。

タラの芽を食べる。山頂で

てっぺんに到着!

都合よくベンチがあるので、ここで昼食をいただいていきましょう。

山のベンチ

今回のメニューは、山菜の天ぷら。

クッカー、ガスバーナー、オリーブオイル、岩塩、紙コップ、水2リットル、など持参してきました。(重かった)

ウェイトトレーニング。良い運動になりました

天ぷら衣は同行者のアイデアでペットボトルに詰めてきました。便利。

カセットコンロセット、これだけで炊事ができる。便利なものです

まずは山菜の下ごしらえをやっておきましょう。

とはいえ、やることは洗ってゼンマイの産毛を剥くくらい。

ゼンマイ、ナムルにするときは葉っぱ部分をとりますが、天ぷらはとらないほうが○

タラの芽、ちょうどいいのは洗うだけでおしまい。

クッカーに入り切らないほど大きいものは、パーツごとにバラしておきます。

立派なトゲがついてますが、天ぷらにしちゃえばイケます

さてさて、それでは下ごしらえした山菜を~

天ぷら衣につけて~

油でジュワッと。

じゅわわわわ~

カリッと揚がったところで、塩をふっていただいてみましょう!

いただきまーす!

サクッ

はふ!はふ!あっつ!!

ウマい!

頬張れば、口の中にほのかな苦味と、あのニスのような独特な香りが広がります。(まったく良い香りに聞こえませんが、良い香りなんです!)

食感もホクホクとして食べごたえアリ。

さすがは山菜の王者。これだけは競ってでも食べたい!おいしい!

続いてヤブレガサも揚げちゃいましょう。

細長いせいで天ぷら粉をつけるのがタイヘンだ。

じゅわわわわ~~~~

でん。

長いので折り曲げて揚げました。

いただきます!

サクサク♪

さっくりした端切れのよい食感で、フキのような味香り。特に傘のぶぶんが良いですね!おいしい。

続いてゼンマイも揚げてみました。

香り付けに山椒を散らしてみたりして。

こちらもサクサク、葉っぱのぶぶんが良いですね。雑味がなくシンプルに美味しい。

茎はちょっと硬いかも。

ごちそうさまでした!

後片付けをきっちりやって、撤収します。

立つ鳥後を濁さずってね。

ちなみに使った油は“固めるテンプル"で固形化して持ち帰りました。楽ちん。

今回使っていたツール

 

イワタニ カセットガスコンロ

家庭用のガスボンベ(細長いやつ)が使えるコンパクトバーナー。キャンプ用と比べてかさばりますが手軽さ◎(Amazonより)

アルミクッカーセット

軽い!収納時にちょうどイワタニ ガスコンロがすっぽり収まります(Amazonより)

まとめ

山の中で食べる山菜の天ぷら、最高でした!

これはもはやスポーツ。そうエクストリーム天ぷらという競技なのです。重装備を担いで山を登り、貴重な山菜を採取し、とりわけ香りが強いとってすぐの状態で、天ぷらでいただく!そういうスポーツなんです。

本年度大会優勝、タラの芽選手!おめでとうございます!!感想をどうぞ~~~っ!

タラの芽(タラノキ)

【採取場所】山の斜面
【採取時期】3月下旬~4月上旬
ウコギ科タラノキ属。日当たりの良い斜面を好む。棒のようにすーっと伸びる幹と鋭利なトゲが特徴的。タラノキの新芽がタラの芽と呼ばれる。採取するときはてっぺんの芽だけをとること。とると二番芽が出てくるが、とってはいけない。二番芽までとってしまうと枯れてしまう。

タラノキ(4月)

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

書籍紹介

べ方と野草がわかりやすく紹介されてます!

菜を探すならハンディサイズの本は必携ですよ~!

【おまけ競技ルール】エクストリーム天ぷら

【ルール】
極限の状態で、最高の天ぷらを作り、美味しく食べる。

【装備】
・調味料ほか
天ぷら衣(小麦粉、卵、ベーキングパウダー)



紙コップ
キッチンペーパー

・調理機材
山菜図鑑
クッカー
ガスコンロ
ガスボンベ
割り箸
タオル/除菌シート
固めるテンプル(もしくは持ち帰りの油入れ)

※その他、登山に必要な装備を各自の判断で用意する。

【勝敗】
自己採点、得点が高ければ優勝。
プラス:登山難易度(徒歩時間+標高)、登山者に挨拶した、美味しい山菜をとった、綺麗なキツネ色に揚げた、美しく盛り付けた、素晴らしいロケーションで食事した
マイナス:ゴミを残した、毒草を食べた、食べ残した、遭難した
芸術点:野生動物に遭遇して生還した、他

【手順】
1.
装備を整え、天ぷら衣を準備する。作り方は好みでよい。ペットボトルに作っておくと適量を使え持ち運びが便利。

2.
山に登る。登る山は慣れている山であるとベター。

3.
登山中に山菜を採取する。

4.
目標地点に到達したら山菜をよく洗い、天ぷら衣をつけ、180度の油でカラッと揚げる。
※山中での直火は山火事の危険があるため、お勧めしません

5.
美しく揚がったら熱いうちにいただき、自己採点をする。

6.
食後は綺麗に片付け、ゴミを残さず撤収する。