クレソンが雑に生えてるので辛さをじっくり味わってみた
ちょっとまえに道の駅どうしを訪れた時のこと。
やたらとクレソンにスポットをあてたお土産コーナーがあるのです。
クレソンまんじゅうというスタンダードっぽいやつから、
つるぷるクレソンという変化球まで、
どうやら山梨の特産品のようで、とても栄養価が高い野菜なんだとPRされていました。
私のクレソンに対する感覚はと言いますと、
クレソンのサラダとか洒落たメニューででてきがちな、何だ洒落た洋食屋のメニューか?というイメージ。
正しい名前をオランダガラシというくらいで、オシャレの象徴のようなものです。
そういえば、このオシャレな感じに抵抗があり、いままでちゃんとクレソンを食べたことがありませんでした。
聞くところによると、クレソンは雑草としてそこらの水辺に生えているんだとか。
一期一会、ここで会ったのものなにかの縁。この機会にクレソンと向き合ってみることにしましょう。
クレソンをとりにいく
クレソンは何処にでも生えている。確かにそうなんだけれど…
「クレソンなんてどこの川にも生えてるよ!」
とは聞くのですが。
いや、そんなオシャレなクレソンが…
そこらに雑に生えているのなんて…ねぇ?
そんなこんなでやってきた、とある水辺。
ん?
なんでしょう、この緑のもさっとした草は。
花が咲いてますよ。
どれどれチェック、
あああっ!
これ、クレソンだ!
こっちの水路にもクレソン。
ちょっと離れた場所では水路を埋め尽くすほどに繁茂、そこにはオランダもカラシもなく、ただの雑草の固まり。
今までスルーしていましたが、この緑のが全部クレソンだったとは!?
意識するまで分からないものだということを再認識しました。
ちょうどいいので、とって食べてみようかと思ったのですが、
水が汚い・・・
油浮いてるし、ドロッとした藻が堆積しているのです。そして何よりちょっとヘドロ臭い。ちょっとムリです。こんな場所の植物を食べたいとは思えません。
綺麗なクレソンを発見!
そんなわけで、もっと綺麗な水場のクレソンはないものか?と水場とあらばクレソンを探す生活をしばらくやっていました。
そんな折、別の場所で、
綺麗なクレソンを発見。
水の透明度よし!
ヘドロなし、油の浮きなし!
嫌なにおいなし!
いける!!
めっちゃ綺麗なので、このまま味見してみたいと思います。
※野生植物の非加熱で食べる行為は衛生上の問題があり、推奨しません。自己責任でお願いします。
むしゃあ。もぐもぐ…
おお。辛い!
ワサビのような刺激が口の中に広がります。調べたところアブラナ科の仲間でシニグリンという辛味成分をもつとのこと。
クセが強いものの、草っぽさはなく味が良いです。サラダに加えたらよいアクセントになりそう。これはオシャレですよ。オランダの風が吹いてきた!
というわけでイザ採取。
さっそく持ち帰って料理してみましょう。
とったクレソンを食べてみる
まずはクレソンのおひたしにチャレンジ
とってきたクレソンを食べます。
まずはよく洗って土を落とすところから、
ひとつひとつ、丁寧に洗ってドロや汚い葉っぱを落とします。
まずはシンプルにおひたしにしてみます。
鍋にお湯を沸かして、
ほんのり塩を落としたら、
クレソンをどーん。
30秒くらい、さっと茹でます。
ザルにあげて、
ぎゅーっとしぼったら。
ざくざく切って、
麺つゆであえてみます。
クレソンのおひたし
完成♪
さてクレソンの味は?
見た目はほうれん草みたいですね。
いただきます!
むしゃむしゃ…
あれ?
辛くないぞ。
普通にほうれん草です。
調べてみると辛味成分のシニグリンは水に溶けやすいとのこと。
茹でたことで流出してしまったようです。
これではクセがなくなって損した気分、これではクレソンならぬクセ損。シンプルでまずくはないのですが、オランダの風は止んでしまいました。
なにか良い方法はないものか…?
はっ!
ひらめきました。
クレソンをポタージュスープにする
チャレンジメニュー、クレソンのポタージュスープ
水に溶け出すならスープにしてみるのはどうでしょう?
というわけで、私の好きな料理であるところのポタージュスープをやってみます。
残りのクレソンを、よーく洗います。今回はスープも飲むため念入りに。
それを生のまま、ミキサーで細かくします。
回転よくするため、100mlほど投入。
ギューン!!
旨味がほしいのでタマネギも加えちゃいましょう。
追いギューン!
なんか青汁みたいな物体が完成。
これを、牛乳と一緒に煮ます。
だばー。
まぜまぜ。
タマネギにしっかり火が通るまで、20分ほど弱火で加熱。コゲないよう時々まぜます。
煮えたところで仕上げ、
ザルで裏ごし、この一手間が食感にかかわる大事なところ、丁寧にやっていきます。
ベースが完成しました。
後は味付け、
コンソメをひとつぶ。
塩とコショウで仕上げます。
味見しつつね、
ずず…
ビビッ!!
ああっ、これは辛いぞ。
というわけで完成しました。
クレソンのポタージュスープ
辛いぞ!クレソン汁
味見でビビッときたとおり、かなり辛いです。
まろやかなポタージュスープと思わせておいて、ティースプーン一杯でボッと口内に灯がともります。知らずにワサビのポタージュスープといって出されても信じてしまいそう!
しかし辛さの中に旨味もあり、これが不思議な美味しさ。意外にもアリなのです。
味が濃いので、ご飯との相性がよいかんじ。
パンを浸して食べるのもアリ。
おっ、これはオシャレなのでは!?
特にバターをたっぷり塗ったパンとの相性がいい感じ。辛味が中和され、濃厚でリッチな味わいが楽しめます。
ごちそうさまでした!
まとめ
クレソンは辛いが旨い。
なおかつ、そこらじゅうに生えています。
今までオシャレに怯えて食べていなかった事は損であったと認めねばなりません。ごめんよクレソン君のことをちゃんと見ていなくて。
これもソン、あれもソン。ソンせぬよう今後とも色々なものをチェックしていかなければならぬと、ピリッと気が引き締まった思いです。
クレソン(オランダガラシ)
【採取場所】河原、湿地、池
【採取時期】3月~5月
アブラナ科オランダガラシ属。外来種で宣教師が分布を広げたと言われている。生命力が強く、環境さえ整っていれば切れっ端から再生する。辛味成分のシニグリンの防虫作用も合わさり、増殖しやすく、やっかいな雑草としての側面を持つ。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】クレソンの濃厚ポタージュスープ
【材料】
クレソン xたっぷり(両手にあふれるくらい)
牛乳 x500ml
水 x100ml
タマネギ x半分
ニンニク x1片 ※お好みで、チューブ可
コンソメキューブ x1粒
オリーブオイルorバター x50g ※お好みで
塩 x適量
【作り方】
1.
タマネギとニンニクをみじん切り、もしくはミキサーで細かくします。
2.
フライパンニンニク・タマネギをあけ、塩をひとふりし、バターもしくはオリーブオイルと共に炒めます。
※ヘルシーなのがお好みであれば、油はなしでも構いません
3.
タマネギが透き通ってきたら、牛乳を加え、温めます。
4.
クレソンをみじん切り、もしくはミキサーで細かくします。
5.
3にクレソンを加えます。細かくしたらすぐに加えるのがコツ、辛味が強くなります。
逆に時間を置くと辛味が弱くなります。
6.
20分ほど、弱火で、焦げないよう、沸騰しないよう気にかけつつじっくり煮ます。
7.
ザルにあげて、裏ごしします。
固形物はヘラでザルに押し当て濾してしまいましょう。
8.
コンソメを加え、塩、コショウで味を整えて完成。
そのままだとクセがつよいのでパンに浸して食べるのがオススメ。
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。
クレソンは我が家の常備野菜と化し、毎日何かしらの料理で食べています。
ザク切りにして即席漬物の粉(私は永谷園のササっと浅漬けが好きです)を塗して、冷蔵庫に数時間。辛味の効いた良いツマミになります。
ベーコンと炒めたり、納豆と炒めたり・・・もオツです。さっと茹でてツナ缶やサバ缶と和える(ポン酢とマヨネーズを混ぜます)のも美味しいです。
身近にたくさんあります(東京都武蔵野市の拙宅付近の湧水の川の脇にたくさんあります)し栄養価も高い野草ですよね。是非色々とお試しくださいね♡
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