ウシガエルの胃が美味しかった件

川・池ウシガエル


とある春、ウシガエルが豊漁でした。

水辺に生き物とりにいったんですが、この日はとてもいい生き物日和!!新月で暗く、かつ天気が安定して夜も暖かったおかげで沢山とれました。

明け方の写真
水辺のイメージ写真

ウシガエルがたくさんとれてホクホクしていたら、ご一緒した方が「ウシガエルの胃袋が美味しいですよ」とのコメント。

うまいの?それなら一度食べてみましょうそうしましょう!

ウシガエルってどんなカエル?

一応、ウシガエルの話もしときますか。

ウシガエルってのはアメリカ原産の外来カエルで、緑色~茶色のボディにまだら模様と、デカい耳(というか外部に露出した鼓膜)が特徴。

有名な食用カエル。海外ではカエルを食べる文化があり、養殖しております。日本でも台湾料理店とかに行けば気軽に食べることができますよ。

台湾料理店、カエルの唐揚げ(おそらくウシガエル)
台湾料理店より、カエルの唐揚げ(おそらくウシガエル)

日本にいるカエルの中で最大であり、"食べごたえ"があるのがエラいところ。

これは昭和の昔、食用に輸入・養殖していものの逸脱からきており、当時は生態系リテラシーが低くてメインは放し飼い。ふつー逃げ出し、各地に定着しております。

特に狙ってないときによくとれます!網ですくったり、釣ったりするのですが、今回は水かさのない水辺でスペシャルサンクスYA氏がすくいました!ありがとうございます。

※ありがたい獲物とはいえ、「特定外来生物」に指定されているため、生きたまま運搬ができません。必ず現地でシメましょう。

ウシガエルをさばく

今回取れたウシガエルは6尾。大漁です!

メインの可食部である手と足は「大分からあげの素」で食べますよ。

ウシガエル

むくとこんなカンジ。

小さいうちは筋肉が黄色。発達しておらず、赤い血液(つまり酸素を沢山含んだ血液)が少ない…のかな?

大きくなると、筋肉は透き通り、血液の赤みが増し、明らかに運動力が増します。面白いですね!

ウシガエルの処理

んで、こっちがウシガエルの胃。

ちなみに中身はザリガニ・小型のカメ!!・昆虫とかでした。

はたして本当に美味いのか?

よく~~~く洗って塩もみ、根魚の胃と似てるかな?

カメやザリガニをまるごと消化できるだけあってとても丈夫そう。

ウシガエルの処理

ウシガエルの胃を調理する

よ~く洗ったら、茹でます。

くさみがあると嫌なのですこし酒を入れました。

ウシガエルの処理

加熱時間はよくわからんですが、薄いので軽くでOKでしょうたぶん。

ウシガエルの処理

そうしたら水をきって、

ウシガエルの処理

よ~~~く揉み洗い、

ウシガエルの処理

ヌメリがとれて美味しそうになってきましたよ。

ウシガエルの処理

んでスライス。なんか動物のモツ(ガツとか?)を調理してるような感覚。

ウシガエルの処理

最後にもう一度、塩水で洗って完成。

ウシガエルの料理

これはこれでヨシ!続いて唐揚げをやりましょう。

ウシガエルの大分唐揚げを作る

皮をむいた足を「大分からあげの素」に浸しておきました。

ウシガエルの処理

よ~~~く揉み込んでしばらくおいたので、味はしっかり染みてるハズ!

ウシガエルの処理

これに、たっぷりの片栗粉をまぶして、

ウシガエルの料理

あとは油で揚げるだけ。

ウシガエルの料理

いちお、よく火を通すため、二度揚げします。

※手羽先が入ってますが、ただ大分味の手羽先を食べたかっただけです。美味しいのでカエルがなければこれを食べましょう

ニ度あげして、キツネ色にしたらOK。

ウシガエルの料理

うまそうですね!

ウシガエルを食べる

じゃん!というわけで晩ごはん。

カエル尽くし定食。うまそうですよ!

ウシガエルの料理

まずはウシガエルの胃から食べておきましょう。

味付けはポン酢と柚子胡椒、ではいただきます!

ウシガエルの料理

コリコリ…

おっ、うまい。

食感はコリコリ。硬すぎずやわらかすぎず、とても良い。

ウシガエルの胃の料理

臭みナシ!それでいて旨味が強くって、柚子胡椒もいらくらいですね。

美味です。ウシガエルの胃袋、アリです!

ウシガエルの料理

さて、ウシガエルの足のほうもいっときましょう。

ウシガエルの料理

カリッカリを通り越して、ゴリッゴリに二度揚げしておきました。

衣をガリガリ…っといただくと、中は意外とさっぱり白身魚系。

ウシガエルの料理

大きい足は特に繊維がしっかりめ、噛むとホロホロほどけます。

味そのものはさっぱり。大分からあげの素がしっかり効いてるはずですが、それでもなおさっぱり。

アジュバルソース(Ajvar Sos)というピーマンとかパプリカで作ったソースがよく合いました!

ウシガエルの料理

ウシガエルは小さく若い個体のほうが柔らかくて食べやすいかな~。一番小さいやつなんて、丸揚げで骨ごと食べられますしね。

とはいえどちらも美味なことは確か。モグモグ…っと完食!

ウシガエルの料理

ごちそうさまでした!

まとめ

ウシガエルの胃が美味しいという話を聞いたので、でかいやつの胃袋をひっぱりだして食べてみました。

そのお味は硬すぎず、柔らかすぎず…コリコリとした歯ざわりで美味。また食べたくなる味。これは良いものを知りました!食べるところが後ろ足以外にもできてボリューム的にも嬉しい。今後もとって食べていきましょう。

ウシガエル

【採取時期】4月~9月
【採取場所】緩やかな流れの水場
無尾目アカガエル科アメリカアカガエル属。体長11cm~18cmほどの大型のカエル。動物食で口に入るものであれば何でも食べる。カメとかザリガニを丸呑みにする。春~秋によく活動する。5~9月に産卵し生まれるオタマジャクシは15cmにも達し、越冬したうえで翌年に成体に変態する。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia
スペシャルサンクス:YA氏

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水辺の図鑑があると、田んぼにいくのが楽しい♪

【おまけ料理レシピ】ウシガエルの胃のポン酢あえ

【材料】
ウシガエル
ポン酢
ワケギ

料理酒

【作り方】
1.
ウシガエルをさばいて胃を取り出し、割いて内容物を観察したあとよく洗う。

2.
胃を塩もみしたのち、たっぷりのお湯に料理酒を少し加えたもので1分ほど茹でる。

3.
水でさまして、塩でもう一度揉み洗いする。

4.
仕上げ洗いして水をきったのち、ポン酢をかけ、きざんだワケギをかけて完成。