イノシシは毛焼き処理がラク。ついでに丸焼きBBQにしてみた
狩猟をやっていると動物の解体&精肉をするわけです。例えば山でイノシシをとったとして、

運び出したあと、内臓をだして…皮をむいて…精肉して…ってやるわけなんですが、ここで問題なのがマダニの存在。
数ミリ~1cmほどのダニの一種なんですが、さされると重篤な感染症(リケッチア・SFTSなど)にかかることがある恐ろしいムシ。狩猟採取はこいつとの戦いを避けられません。
そんなイノシシのマダニ対策に提案。毛焼きするのはどうでしょう?

ついでに丸焼きBBQしちゃうのもどうですかね。うんまいですよ!
ジビエのマダニ対策には毛焼きだ!
マダニが嫌いな私、対策としてイノシシを毛焼きすることにしています。
「汚物は消毒だ~!!」
ぼぼぼぼ。

ぼぼぼぼ。ぼぼぼぼ。
毛焼きというのは、文字通り毛を焼く処理。火炎放射器草焼きバーナーでイノシシの毛を焼き切ります。熱でマダニを一掃、刺される危険を最小限にすることができるんですよ。

ついでに皮むきの工程もラクになりますし、毛が肉に混入することもなくて、具合の良い肉を得やすくなります。やり方を簡単に書いておきます。
イノシシの毛焼きのやりかた
【使う道具】
・草焼きバーナー(灯油タイプでもガスタイプでも可)
・移植ゴテ(もしくはスコップ)
【手順】
1.
イノシシを網の上に乗せ、バーナーで毛を焼く
2.
ざっと全体を草焼きバーナーであぶる。裏返して同じように焼く。ダニを殺すのと汚れを固めるのが目的。
3.
左手にバーナー、右に移植ゴテを持つ。移植ゴテで焼けた毛をそぎ落とし、残った毛を逆立てるように起こしつつ、産毛まで焼く。特に背中の毛が強いのでしっかり焼く。
4.
手足を持ち上げ、ワキの毛も丁寧に焼く。
毛焼きはこれで完了。このあとはいつも通り中抜きをして皮を剥きます。慣れてくると一頭あたり15分ほどで終わりますよ。

ちなみに、皮をはがない場合、以下の作業を追加でやると皮を食べられるようになります。皮を捨てる場合はやらなくてもOK。
1.
皮を焼く。表面がうっすら茶色に焦げてプツプツしてくるくらいまで焼く。
2.
焼いたイノシシを一度水に漬ける(もしくは水をたっぷりかける)
3.
10分ほどおくと、表面の焦げた皮が柔らかくなってくるので、移植ごてでそぎ落とす。皮を切らないように慎重にやる。
4.
全体をそぎ落としたら完了。
このやり方はYouTubeのなんかのチャンネルで見たやつ。動画で教えてもらえるいい時代になったもんです。ありがとう先生!
皮焼きのメリットとデメリット
メリットデメリットをまとめると、こんな感じ?
| メリット | デメリット |
| マダニの被害を最小限にできる | 少し焦げた香りがつく |
| 肉に毛が入らない | 毛焼きするぶん手間が増える |
| 皮を残したまま調理ができる | 追加で道具が必要(バーナー、移植ゴテ) |
マダニが嫌いな方はぜひ試してみていただきたい。アライグマはとかも同じように毛焼きでいけますよ。
毛焼きイノシシを丸焼きBBQにする
毛焼きイノシシのメリットは何といっても皮が残ること!
皮が残っていると一番うれしい料理は何か?そうそれは…
「「 丸焼き 」」
皮が水分の漏出をブロックしてジューシーにできるんですよ。ニワトリとおんなじ、

毛焼きしたイノシシをBBQ台(めっちゃよく洗いました!!)に乗せます。皮を下に。調理中はひっくりかえしません。
腹側は丁寧に汚れをとって、薄皮をはいで、BBQスパイスをまぶしてソースをぬっておきます。味付け&保湿効果狙い。

炭火を起こしたらフタをして、コンロ内の温度を150度くらいにキープしつつ焼いていきます。

焼き時間は合計8時間くらい。途中で炭を足したり、ソースを塗り足したりしつつ。じっくり焼きます。

めちゃめちゃ時間がかかるので、調理は夜に…!
表面が黒くなってきたらOK。これは焦げではなく、ソースが乾燥して固まったBBQ用語でいうところのバークというやつ。これがキレーについたらうまくいった証拠。

イノシシの丸ごとバーベキュー、完成っ!!!
できあがったBBQは朝まで寝かせて、翌日の食事会で提供しましたよ。

コレ、一見は丸コゲでカチカチに見えるんですが、全くそんなことはなくて、

肉はトロットロ。
軽く持ち上げると骨からスルリとはずれます。お肉のコラーゲンが低温調理でゼラチン化しているのですよね。

皮のバリアで水分の漏出は最低限。それでいて表面は適度にしまって、バークの香ばしさがしっかり。

硬いのも臭いのもナシ!最高のジビエバーベキューにしあがっています。

ちなみに残った皮はこんなかんじ。とりきれてない毛根が残っていますが、パリパリの揚げ焼きになってるので食べられないことはありません。うまくもないけどね。

丸焼きBBQに関してはめっちゃウマいので、お庭BBQができる方はぜひおためしあれ。子豚はAmazonでも売ってます!
ごちそうさまでしたっ。
まとめ
イノシシを毛焼きするとダニが怖くなくておすすめ、と言う話と、皮付きイノシシのバーベキューが美味しいよ、って話でした。
バーベキューはめちゃめりゃ理にかなった調理方法。いわゆる低温調理の類なのですが、肉の水分とともに余計な香りを揮発させる工程とソースの衣で蒸し焼きにする工程と、低温でコラーゲン化させる工程が噛み合っていて、そこに燻製の香りという調味工程も加わったすばらしい調理方法というわけです。全人類やるべき。欠点はやる場所がないこと。
イノシシ(猪)
【採取場所】山
【採取時期】11/15~2/15(猟期)
イノシシ科イノシシ属。雑食、穀物・木の実・昆虫・木の根・水生動物、などなど何でも食べる。イノシシの子は縞模様がありウリボウと呼ばれる。生まれてしばらくは母イノシシについていき乳を飲んで育つ。縞模様が消える頃には親元を離れ、独り立ちする。生まれて一年~二年目くらいの40kg~50kgが一番の食べ頃。子を産んでないメスが一番うまいとおもう。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
宣伝コーナー
めちゃめちゃ旨いBBQソース。騙されたと思ってチキンにかけてみて!

【おまけ料理レシピ】テキサス風バーベキューポーク
【材料】
豚肩 ※3キロ以上で
ケイジャンシーズニング
ケチャップ
ウスターソース
BBQソース
【作り方】
1.
豚肩にケイジャンシーズニングをまぶし、1日おく。
2.
BBQグリルで炭をおこす。150度位を目指す。
3.
火が安定してきたら、豚肩を焼く。直接火が当たらないようにすること、また油が炭に落ちないようにする(バットを置く)。
スモークの香りをつけるため、スモークウッドを入れる(サクラかブナ系が鉄板、クヌギの薪とかでOK)。
フタをして150度を超えないように管理する。
4.
30分ほどで一度取り出し、表面にハケでソース(ケチャップ+ウスターソースを割ったもの)を塗る。
5.
炭を足して再びフタをする。
130~150度くらいをキープする。
6.
1時間後にとりだし、再びソースを塗る。
炭を足す。
7.
このあとは2~3時間ごとにソースをぬり、炭を足す。
8時間きっちり焼く。
8.
焼けたらすぐ食べてもいいが、数時間休ませるとよりうまくなる。
BBQソースをつけて食べよう。レタス・トマト・タマネギなんかとサンドイッチにすると最高。









ディスカッション
コメント一覧
素晴らしいですね!
毛焼きを行う場合、
・血抜き
・内蔵の掃除
の工程とは、どのような順番と関係になっていますか?
また、熱湯をかけて皮を剥ぐ手法も聞いたことがあるのですが、もしご経験があれば、毛焼きと湯引き(?)の違いも知りたいです!
湯引きはお湯で毛穴をゆるくして抜くやつですよね…
高温のお湯が大量に要るやつで、うちではできませんでした。残念!あれもアリだと思います
トメて
→現地で血抜きして
→毛焼き
→内蔵ぬき
→必要であれば皮剥き
の順番です。内蔵抜きのまえに毛焼きが入る感じです
内蔵を抜いてから毛焼きだと肉が焼けちゃうんですよね。
早速ご返信ありがとうございます!
なるほど、いっそう素早い処理が求められるんですね……
たしかに血抜きしてあれば、多少内部が温まってしまっても大丈夫なのかもしれません🤔
狩猟免許もまだ持たない身ですが、いつかの参考にと思いお尋ねしました。
快くお答えくださってありがたいですm(__)m
基本皮を食べないのであれば飴を作って毛根ごと引き抜くやり方より楽そうですね
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