イノシシの心臓の味は?あと天敵とのバトル

2023年3月7日イノシシ,季節【冬】


冒険。

最近の私にとってそれは狩猟なわけなんですけど、

その冒険の楽しみといえば…

未知の食材との遭遇、

でしょうね、間違いなく、

それが楽しくてやってます。

同時に狩猟をやることの苦痛は、

未知の敵との遭遇、

なわけでして、毎度のごとくひどいめにあうんです。

今回はそんな未知の食材と敵、それぞれのはなし。

有害駆除と天敵の話

とある初夏、

ちょうどクサイチゴが良い感じいの時期です

お世話になっている猟隊の伝手で、イノシシとシカの有害駆除に参加させていただきました。

この駆除というのがけっこう山登りで、道なき山に入って1時間とか歩くナカナカの冒険なわけですよ。

そうなってくると敵は動物だけでなく、

“気づかないうちに靴下にもぐりこみ、すさまじい流血沙汰になる"

ヤマビル!

とか、

いらすとやにかわいいヒルがいました!本物はおぞましい…

“一度噛み付いたら二度と離さない、切除しても感染症を残していく"

マダニ!

いらすとやマダニ!未だに吸われたことはありませんが、服にひっついていたのは一度あります

とかとか、そういう強敵がでてくるわけです。

もちろんその対策で、強力な虫除けを持ち万全な状態で挑んだわけですが…

ちなみに!サラテクトリッチ30が2021年現在最強の虫除け!

それが通用しない、

まったく想定外の敵がやってきまして、

それは、

ふっと、隣を見るといるんです…

毛虫。

指ほどの大きさもある毛虫がそこらじゅうにワッサワッサおられる。

そーしかもこれれがですね…

上から落ちてくるんですよ。

ドクガ系の幼虫。たぶん刺されたら痛い

鳥にでもびっくりして飛び降りるのか、ばんばん落ちてくる。

それが足元這いずりまわって登ってくるし…。

そもそも私は芋虫・毛虫が生理的にダメなんですよ…。

今思い出しただけで鳥肌があああああぁぁぁぁぁぁぁ

うわあああああああ。

そんなわけで、

全身フルガードでフルスプレーの完全防備、

しかし毎回これが続くわけ?マジで?耐えられるのでしょうか私は!?

イノシシのねぐらを見つけた話

そんなこんなで山歩きをしているとふと明らかに自然ではない場所を発見。

「こりゃあなんだ…?」

と近づいてみると、

あっこれ、

イノシシのねぐらですよ。

ヤブが倒されて、トンネルみたいになっています。

明らかに生物の仕業ですし、かなり知識レベル高い、シカにはできない芸当。

「まさかイノシシさんいらっしゃる…?」

と、散弾銃を構えつつ入ったのですが、残念ながらこの日は留守。

デカい石とかは掘り起こされ、柔らかそうな土が露出してます。

意外にも快適そーなところで生活しており、ちょっとびっくり!

駆除でとれたのはイノシシ

さて私はダメでしたが、猟隊の別のメンバーがそこそこサイズのイノシシをGET、

そこで私が頂いたものは

コチラ、本日の珍品…

イノシシの心臓。

つまりはイノシ心臓というわけで、まるまる一個いただきましたよ。野山を駆け回る血気盛んなイノシシさんのハート!

中々食べらるものではないですよね~、ありがたい限り!(あっちゃんと普通のお肉も貰いましたよ)

果たしてどんな味がするんでしょうか?

イノシシ心臓を食べてみよう

すでに割ってありまして、中身は血の一滴もなく綺麗、

とってすぐバケツに漬けられていましたねそういえば、見事な処理。

カットしてみましょう~

断面。キレイなピンク色、

心臓は純粋に筋肉の塊なんだな~と再確認。

これにコショウをばーっと、

焼肉屋さんみたいなビジュアルになってきましたね。いわゆるハツ焼き。

初物ですし、今回はシンプルに焼いて食べてみましょうかね、

味付けは塩と、

島トウガラシでどうでしょ?

ほい、完成!

イノシシの初ハツ焼き。

さてお味はいかに。

イノシシの心臓の味は?

ちらっとゴマふってみました。なんとなく。

それではいただきま~~す!

クニクニ…

んん~、硬いかと思いきやほどよい食感。ぷるぷる系の弾力とお肉の旨味。

新鮮なおかげか臭みはまったくありません。

豚より旨いのではなかろうか?

あっさり完食、もっと食べたかったくらいです。

ごちそうさまでした!

まとめ

初夏の有害駆除は危険がいっぱい。ヒルに…マダニに…特にメンタル攻撃をしてくる毛虫には皆さんご注意を。しかしとれたイノシシの心臓はとっても美味しくて「これならまたやっつけにいきたいなー!」という気持ちになりましたよ。

はっ!?苦手な毛虫も食べたら「美味しい!また毛虫とりにいきたいなー!」ってなれるのだろうか…ウーン。

イノシシ(猪)

【採取場所】山林
【採取時期】11/15~2/15(猟期、東京の場合)
北海道を除く全国に分布。鼻の皮が厚く発達していて、穴掘ってミミズを探したり根っこを食べたり多用途に使用する。そのパワーは凄まじくイノシシが掘り起こした後はまるで耕運機が通った後のようになる。人里近くに降りてきてそれをやられると畑も…田んぼも…墓地なんかも台無しに。

【注意】
本種は鳥獣保護法により保護されております。とるには狩猟法にしたがう必要がありますのでご注意ください。

参考にさせていただいた資料:狩猟読本
スペシャルサンクス:お世話になってる猟隊の方々

【おまけ料理レシピ】イノシシのハツ焼き

【材料】
イノシシハツ x1個(豚でも可)
ネギ xお好みで

・調味料
オリーブオイル
コショウ
ニンニク
トウガラシ ※一味でもOK

【作り方】
1.
イノシシのハツは半分に割って血を洗い流しておく。

2.
ハツを細切りにして、コショウをふっておく。
ニンニクも薄切り、トウガラシは輪切りにする。

3.
フライパンにオリーブオイルをたらし、ニンニクとトウガラシを炒め香りを出す。

4.
ハツを焼く。焼きすぎないようにサッと両面焦がす感じで。

5.
塩をふって完成。
お皿に盛ったあとネギの薄切りとかふったらオシャレですよね。