オキシジミを雑にとって泥臭さを攻略する

2022年3月29日★潮干狩り,オキシジミ,季節【春】


初めて潮干狩りにいったときにとって、ちょっぴり悔やんだできごと、

それはオキシジミを食べてしまったこと!!

左から、アサリ、オキシジミ、ホンビノス、シオフキ

だいぶ昔、初めて東京で潮干狩りにいったとき、

デカくて旨そうな黒い貝がたくさんとれたんですが、

これがを食べてみたところ…

「ウワッ!くぁwせdrftgyふじこlp!!」

って声にならないよーな声あげちゃう味でした。

オキシジミのワイン蒸し

デカいわりに身はスカスカ。

味は泥臭さが際立つ。

「他の貝はうまいのになんでこれだけこんな味なの…??」

と不思議がった記憶。

今回はそんなオキシジミさんを美味しく食べるコツの話ですよ。

雑にとれる貝オキシジミ

やってきたのは東京湾に注ぐとある河川。河口からちょっとのぼったあたり。

この日、もともとは別のポイントにホンビノスを取りにいってたのですが不作で、

雑にとれる貝で水増しをしようとやってきました。

このあたりは泥質で干潟らしい芳醇なカオリがするためかそれほど採集者はいません。

とはいえ生き物はいっぱい住んでいてですね、

そんなポイントで豊富にとれるのが…

この貝、

オキシジミ。

シジミという名前の通り黒っぽい色合いですが、別の種類。

フチのあたりが紫がかっているのがチャームポイント、口紅かな?

殻幅があって身が沢山入ってそうな印象、パット見はとても美味しそうなのもチャームポイント、先述の通り実入り悪いんですけどもね。

さて、10分くらいやっただけでゴロゴロとれました。

沢山とれるのはいいことですが、なんか不安になりますよね。私も最初はそうでした。そして不安は的中したわけですが!

では水増ししたところで持ち帰って食べてみましょう~。

オキシジミの食べ方にはコツがある

さて冒頭で説明したとおり、この貝は臭いです。

身がマズイというより、殻の中に封じられたいわゆる干潟のフレーバーが強いんですよ~。

何も対策せず食べると、ウェッ!となること請け合い。

この中に死でる貝(中身は砂)が一匹います。探してみよう~

それゆえ今回は対策して美味しく頂きたいと思います!

まず、持ち帰ってきたオキシジミは海水と同じ程度の塩水(3%ほど)に漬け丁寧に砂抜きをします。

正解は中央の色が剥げかかっている個体でした!色が怪しいやつは、塩抜き中に判別してはじきましょうね

このとき口が空いたヤツはもうダメなのですぐ捨てましょう!

これはとってきたあとに死んだ個体。他の人に捨てられやすい貝で、すでに弱っているのが混じるのかな?

んで、これで終わらないのがオキシジミの厳しいところ。

個人的にはサッと下茹でしちゃうのが好き。

下茹ですると、このように不気味な泡がぶくぶく。

開くまでやればOK。もったいないですがこの下茹で汁は捨てちゃいます臭いので!

見たことない不気味なオレンジ色の中身が見えてきたらすぐに取り出して、

こいつをやっつけます。

オキシジミにある謎の部位、

水泡。

この中に干潟のエキスというか、干潟の海水みたいなものを蓄えてるんですよ。

竹串かなんかで刺してエキスを抜いちゃいます。これでかなりマイルドになるというワケ。

あとは軽く洗っておきましょう。ここまでやればちゃんと旨いのでご安心を!

オキシジミを美味しく食べる

全部に同じ処理をしました。

オキシジミはこうやってむき身にして食べるのがオススメ。このあとは煮ても焼いても旨いです。

これをニンニク・トウガラシとオリーブオイルで炒めて、

湯通しをしちゃいましたが、まだまだたっぷりダシは出てくれますよ。スーパーで売ってるむき身の貝と同じ感覚で使えます。

これをパスタと合わせたのがコチラ、

オキシジミ入りペペロンチーノ。

チーズをぺぺっとふっていただきま~~す!

くるくる…むぐむぐ…

味はフツーに貝風味のペペロンチーノですね。まぁ干潟エキスは対処しましたからね。

貝そのものも食べてみましょう、

はむ…

んんー、普通にあっさり、アサリとかと変わらない味になっちゃいましたね。

フツーに旨い。

ごちそうさまです!

まとめ

東京の干潟で雑にとれるオキシジミはフツーにそのまま食べるとちょっぴり臭い!シカシ、きっちり泥抜きして下茹でした水泡さえ潰せば美味しく食べられます。沢山とれるオキシジミはオキにいりになること請け合いですよ~。

んんん?「エキスなんか抜いたら物足りないんじゃないか!」ですって!?そんな方は処理をしてないものも食べてみていただき、食べ比べてみていただきたいところ、ぜひ干潟のエキスに悶絶してみて下さい!!

【メモ】ちなみに"50度洗い"という手法も試したんですが、こっちはダメでした。

オキシジミ(沖蜆)

【採取場所】河口
【採取時期】通年
マルスダレガイ科オキシジミ属。シジミよりも沖にいるかというとそうでもなく、河口の泥地帯に多い。干潟でとれた個体は特に匂いが強い。

参考にさせていただいた資料:市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク、野食ハンマープライス



【おまけ料理レシピ】オキシジミのアヒージョ

【材料】
オキシジミ xたっぷり
ニンニク xたっぷり
トウガラシ xたっぷり
オリーブオイル xたっぷり

【作り方】
1.
とったオキシジミは一晩くらい泥抜きをする。
できればエアレーションをするとなおよい。

2.
オキシジミを開くまで加熱する。

3.
開いたら出し、水泡をつぶし、軽く水洗いする。

4.
小鍋にたっぷりのオリーブオイルをあけ、
オキシジミ・ニンニク・トウガラシを入れ弱火で加熱する。

5.
5~10分くらい加熱したらOK。
パスタにからめても、パンに塗っても旨い。