フエダイは東京で釣れる超ウマ高級魚(ただし離島に限る)
釣って食べた魚の中で最高に旨かったのはなに?
ってたまに聞かれるのですが、私はフエダイと答えています。
そしてこのフエダイ、東京で釣れるんですよ?
といっても、伊豆七島は三宅島なのですがっ!!
(ズルですねすみません)
8月の頭、
釣りがちょーうまいことで毎度おなじみ筋肉さんに、
「離島でフエダイが釣れるらしいからいこうぜ!」
とお誘いをいただきまして、
合計五名で、伊豆七島は三宅島にいってきて(そのあと色々あって)フエダイをゲットしたのです。
今回はそんな三宅島釣りのレポートと超ウマい魚の食味レポートですよ。
フエダイを求めて三宅島に
三宅島へは東京から6~7時間くらい、22時に出発して翌日の朝に到着する感じですね。
着いたらさっそく堤防に向かい、釣り開始。
離島観光とか一切せず、
朝早くからひたすら釣り。
最初はサビキ釣りで泳がせ釣りのエサとりをしたんですが、どうやら拠点にした港にはエサに最適な魚(ムロアジ)が入ってないみたい。残念ながら泳がせはできなさそう。
ちょっとお昼休憩したら、また釣り!
明るいうちから身エサでぶっこみ、成果はウツボかアカハタがちらほら。
夕方に軽く日陰で寝転んだら、復活してまた釣り!
投げサビキではカワハギ系が釣れてますね。
食べちゃダメ系のカワハギ系も釣れてますね!
そして夜になったら、本命の夜釣り!
五名で手分けしてブッコミの仕掛けを四方八方に投げ込む絨毯爆撃。
そりゃ釣れるでしょ!みたいなやつ。
ゴールデンタイムの真っ只中、夜の20時頃、
S氏の竿がぎゅぎゅ~~~~ん!と引き込まれ、
釣れたのは…
今回のメインターゲット、
超大型のフエダイ。
「フエダイは東京(ただし離島)で釣れる!!」ということが証明されましたね。
さて、それ以外にフエフキダイ系フィッシュやハタ系フィッシュなどが数種類釣れとても豊漁な回でありました。
そんな感じで夜は明け、
翌朝の船で帰りましたとさ。
ちなみに私の釣果は…
激シブ。
オヤビッチャとか、シラコダイとかとかとか。
ブッコミで魚はほぼ釣れず、サビキ系フィッシュのみ。
(リリースサイズのウツボとかアカハタとかでした)
もちろん釣った魚は美味しかったのですが、なんだか物足りない回となってしまったのです。
三宅島リベンジ!
その2週間後…
またしてもやってきましたよ三宅島。
今度はひとりで、余裕を持って二泊でチャレンジ。
そうリベンジってやつです。
一人でくると気楽なもんですよね、
まずはそのへんでサビキをやって、泳がせ釣り参戦チケット(ムロアジ)を釣りまして、
桟橋へ移動し、前回できなかった泳がせ釣りとしゃれこみます。
30分後引き上げてみると、
泳がせていた魚はおらず、すっぱーん!とライン(フロロ12号)が斜めに切り取られていました。この海にはヤバイやつがいるぞ…(たぶんサメ)
その後はそのへんで釣りをしてる紳士と話して面白い話を聞いたり、
いわく、
「この島はルアーが売ってないから、ナス型オモリをルアー代わりに釣りをしている。昨日ヒラマサが釣れた。」
とか、
「ブッコミするとき、重りを使うなんてもったいない。そこらの石を針金で括り付けて捨て糸仕掛けにしたらOK。」
とかとか。
つくづく凄いですね島パワー。
その次は、島に詳しいおっちゃんにラチられて、
『20年に一度噴火する活火山"三宅島"。その歴史と火砕流に沈んだ阿古地区の悲しみについて』
的なツアーに連れて行かれたり…
やっぱり凄いな島パワー!
なんだか一回目より三宅島を堪能してしまいましたよ。
そして待望のリベンジ一日目夜釣り。
待ちに待ったゴールデンタイム、
タマンが釣れました!
この魚、沖縄で狙って釣れなかったターゲットでして、
これでリベンジ成功でいいんじゃないか!?(弱気)
と思ってたところ、
アカハタとか、
ヒメフエダイも釣れてくて、
最高じゃないですか!
勝った!!
と満足していたところ、
リベンジ二日目の夜に勢い余って、
本命の高級魚、フエダイも釣れちゃっいまして、
アレ今日って人生最高の日なんじゃ!?
もしかして明日死ぬ?
とかそんな気持ちに、
凄いぜ島パワー!!!
釣れたフエダイの下ごしらえ
三宅島リベンジの成果はこんな感じ、
どん!
いやでっかいのが二尾並ぶと壮観!
んで、こちらが本命のフエダイ。
赤みを帯びたボディと、ヒレの黄色とのコントラストが見事なもの、
サイズは50ギリギリ届かないくらい?
重さは2.6キロほどでした、いやはやご立派!
見た目の特徴は背中の一見ケガのように見える白斑でしょうか。
ヒレの透き通ったイエローはまるでガラス細工のよう。
尻尾は先端にくすんだようなブラックが入ってます。これもキレイ。
なるほど~と、
満足いくまで観察したところでさばいていきましょう!!
まずはウロコを落とすところから、
ちなみに内臓は現地で捨ててきちゃいました。
続いてヒレを落としちゃいます。
全身を綺麗にしたところで軽く塩をまぶし、
“お料理シート"にくるんで、
冷蔵庫へ、
この日はこれでおしまい、続きは翌日!
フエダイをさばく
翌日!
念願のフエダイをさばいてみましょうか。
背中から包丁を入れると…
うっわ!
まっしろ!!!!?
驚きの白さに手が震えて、びくびくしながらさばいております…!
包丁入れてから気づいたんですが、
「これは私のレベルでさばいていい魚ではないぞ?」
今更気がついても遅いのですが…さばくのヘタでごめんよフエダイ。
ハラミを分けて、皮をひいてみました。
見た目はタイみたいですね、なんかやたら白いけど。
三枚おろし完了、
もったいないので、骨についた身はスプーンでゴリゴリ、
すっげーうまそうな中落ちがとれましたよ。
処理がおわったら分類してパッキング、
すぐ食べない部位は冷凍しときましょうね。
フエダイの刺し身をひく
初日は刺し身から、
皮をひいた身はお刺身、
皮つきの身は炙りにしてみましたよ。
味は、語るまでもないのですが
うまいですよねそりゃあ。
磯につく魚にして臭みとは無縁。
食感はむっちりしっとり。ほおばると脂がほどけ幸せが溢れ出します。
皮目をパリッと焼いた炙りもいいですね。
香ばしい焼き目もさることながら、皮目の脂が美味しい♪
中落ちも当然のようにうまい。
トロットロですよ、トロットロ!
フエダイのカマ焼き
ハイ、お気付きのとおりこっから美味しいだけです!
カマ(エラの近くの部位)はフライパンで焼いてみました。
じっくり焼くと、溢れ出る脂でパチパチと揚げ焼きになってきました。
焼き上げた身はぷるぷる・ホクホク。
それほど焼き魚を好んで食べない私ですら、
「やきざかな、うっっっま!」
思わずそうつぶやいちゃう味。
焼いても美味いとは、恐れ入ります。
フエダイのアラ汁を作る
フエダイのアラ、もったいないですよね~
ならば炊こう!
というわけで、アラにネギとショウガをちょっぴり浮かべて弱火で加熱、
15分ほど煮て、臭みが飛んできたところで…
圧力をかけてゴゴッと加熱、綺麗な黄金色のスープがとれました。
フエダイのアラ汁。
これがめっぽううまい。
雑な表現ですが、単体で塩ラーメンくらいのパンチがありますよ。骨も含めて旨味爆弾みたいな魚なんですねこれは。
最後はスープ茶漬けでシメ!
翌日に余ったお刺身は傷まないようヅケにしておきました。
朝食はこれでフエダイのヅケ丼といっとましょう♪
ここに先日の風味爆弾、フエダイスープを注いじゃうんですよ?
こんなんズルなんじゃないですかね!
そりゃ美味いにきまって…
はっ!?
気がついたら蒸発していました。
私の料理をとったのはだれ!?
そうか…旨すぎる料理は揮発しちゃうのか…
ご、ごちそうさまでした。
まとめ
一回目では散々だった三宅島ですが、リベンジ二度目の訪問でお目当てのフエダイをゲット。
それにしても島で釣れたフエダイは脂も旨味もハンパない超ウマい魚でした。おかげで三宅島が好きになっちゃいましたよ。また釣りにいきたい!
フエダイ
【採取場所】伊豆半島以南
【採取時期】通年、旬は夏
スズキ目フエダイ科。タイ型の魚体で口先が出っ張っているのが特徴。やや南方系の魚で沿岸の岩礁帯に住み、夜に浅瀬へ回遊してくる。主なエサは甲殻類やイカタコ類。ちなみに今回はイカの切り身で釣りました。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia、市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク
スペシャルサンクス:いつもの釣りメン
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【おまけ料理レシピ】フエダイのアラ汁
【材料】
フエダイのアラ x1匹分
ワケギ x適量
・薬味
ショウガ x半欠
ネギの青い部分 x2本分
ローリエ x数枚
※圧力鍋を使うと凄まじいアクがでる
【作り方】
1.
フエダイのアラは頭、中骨、尻尾、ヒレ、全部使う。
頭は半分に割る。中骨は血合いや汚れなど排除しておく。
軽く塩でもんで、キッチンペーパーで水気をきっておく。
2.
水からアラを煮出し、沸騰させ、アクをとる。
アクをとったら、薬味を入れ、沸騰させる。
3.
弱火にし、フタをして圧力をかける。
弱圧を30分ほどかけたら、ザルで濾す。
椀に注いだあときざんだワケギを散らしたら完成。