タネツケバナでジェネリック七草粥を作って食べる

2024年4月30日野草・山菜


さいきんお気に入りの野草のタネツケバナ。

辛味があってけっこう美味しい!

そんなタネツケバナが沢山とれた日に、

ジェネリック七草粥の作成にチャレンジしてみました。

タネツケバナの風味を筆頭に、酸味や苦みなど個性豊かな野草たちで作ってみたところ、これがエンタメ性があり良かったんで聞いて下さい。

タネツケバナってどんな草?

まだ冬があけきるまえ、郊外のフィールドワークでタネツケバナを発見。

タネツケバナってのは日本で昔から食べられてた野草。クレソンの地上版みたいな見た目で、ちょっぴり辛味があって美味しいヤツ。

ここは群生地らしく、そこらじゅうに生えていました。

日当たりのいい場所の個体は白い花が咲いてますね~

棒状のサヤをつけるのが、アブラナ科らしいカンジ。

せっかくなので沢山つんでいきましょう。

ぷちぷち…

そういえばこの時期は七草粥のシーズン。夕食に作ってみることにしましょう。そうしましょう。

ジェネリック七草を採取する

伝統的な七草粥の材料は…

セリ
ナズナ
ゴギョウ
タビラコ
ホトケノザ
ハコベ
スズナ(かぶ)
スズシロ(だいこん)

でしたね。

……………これ狙って集めるのめんどうでは?

その辺に生えてるやつ、そうジェネリック七草で良いでしょべつに!

ってことで、手始めにハルジオンからいってみましょう。

春菊みたいな香りが良いんですよね、

お次!

その辺でいい具合にロゼットを開かせてるのは…

ハハコグサ。

あっ、これ七草だとゴギョウなんでしたっけ、ラッキー。使いましょう。

近くでギシギシがまとまって生えていました。これも使います。

“オカジュンサイ"とも呼ばれて、すっごく美味しいヤツ。ただシュウ酸には気をつけて。

ヨモギがちょうど柔らかい新芽の時期。これも入れておきましょう。

おっ、タビラコ的なやつ!

これは七草でいうとホトケノザに近い仲間、使っときましょう!

クコが生えてたので、これも使う!

年中はっぱが出てて便利なヤツです。ヨモギに並ぶ薬草で体にいいハズ。

アップルミントも生えてますね。

うーん。こいつはパスかな…、味は気にしますよ一応ね。

ていうか、いま何草めでしたっけ…?

そろそろ良さそうなので、持ち帰って料理しちゃいますか。

タネツケバナでジェネリック七草かゆを作る

ばばーん!

とってきた草はこんな感じ。

左上から、

タネツケバナ、ギシギシ、ミツバ、タンポポ、ハハコグサ、タビラコ、ヨモギ、クコ、スイバ。

となります。

9種類。ちょっぴりオーバーしちゃったけどまあよかろうて、

調理開始!

とはいえ特にアクがでるような食材はとってないので、かるーく湯通しをするだけ。

タネツケバナは生でも良いくらいなんですけど、野のものは雑菌寄生虫がいるかもわからんので、軽く湯をくぐらせます。しゃぶしゃぶするカンジ。

しゃぶっとしたら、即座に冷水でさまします。

これで食感がよくなるハズ!

他の野草も同じように加熱していきますよ。

ででん!加熱しきったものがコチラ!

味付けはめんつゆ。おひたしにして、季節の素材の味を楽しんでいくしょぞん。

味気が同じだとつまんないのでは…?と一見そう見えて、個性豊かなヤツを集めてきました。

タネツケバナは辛味、スイバは酸味、クコの苦み、それぞれ野草のクセがあり、バラエティ豊かな味が楽しめるハズ!

タネツケバナの味は、辛い!

せっかくなので、タネツケバナ単体で味わってみましょう。

いただきま~す!

もぐもぐ…

ん!美味しい。

単純に青菜として美味しいんですが、ほんのりカラシナ的な辛味があるのがグッド!ご飯のお供にピッタリ。

タネツケバナの七草粥を食べる

そんな間に、コメダシ汁を用意して…

ジェネリック七草粥の完成!

コメにダシ汁をかけ、それぞれの野草を乗せて食べる…

それが私のジェネリック七草粥!

いただきまーーーす!

もっくもっく。

んん!良いですね。

箸をいれる場所によって、タネツケバナの辛味だったり…

むしゃむしゃ。

クコの苦みだったり…

はむはむ。

ミツバの華やかさだったり…

さまざまな味が楽しめて、飽きさせません。これはもうエンターテイメントなのでは?

混ぜたら混ぜたで複雑な味がし、それはそれでうまい!

はたから見れば、ただの野草かゆですが、個性を楽しむことで"エンターテイメント"になりえるのではなかろうか♪

ごちそうさまでした。

まとめ

タネツケバナがたくさん採れたので、その辺の野草を使ってジェネリック七草粥を作ってみました。まだ寒い時期ですが意外とカンタンに七種GET。ぶじ粥を食べることができました。

子供の頃はあんまりスキじゃなかった七草粥ですが、個性がある野草で作ることでエンターテイメント化し、楽しいし美味しい!ということもわかりました。みなさんも、ぜひお気に入りの七草で粥を作ってみていただければです!

タネツケバナ(種漬花)

【採取場所】水気のある露地、田んぼのあぜなど
【採取時期】1月~4月
アブラナ科タネツケバナ属。水田などの水気ある場所を好んで生える一年草。白く可愛い花を咲かせる。クレソンに似た辛味があり、美味しく食べられる。名前の由来は「稲の"タネ"を水に"ツケ"る作業をしてるころ咲く"ハナ"だから」なのだそう。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

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身近な野草の料理に詳しい本はコチラ

フィールドワークにはツールバッグ!

【おまけ料理レシピ】ジェネリック七草かゆ

【材料】
好みの七草(七つより多くてもよい)
コメ
めんつゆ
ほんだし

【作り方】
1.
好みの七草をつむ、違う系統の野草を揃えると楽しい。
参考までに例を書いてみます。

辛い系:タネツケバナ、カラシナ、クレソン
苦い系:タンポポ、クコ、フキノトウ、オオバコ
すっぱい系:ギシギシ、スイバ、イタドリ、カタバミ
香り系:ハルジオン、ミツバ、セリ
甘み(ダシ):ノビル、アサツキ

ジョーカー:アップルミント

などなど、過去記事も参考にしてみて下さい!

2.
つんできた野草を洗い、古くまずそうな葉っぱを落としておく。

3.
ひとつまみ塩を入れたお湯で茹でる。
しゃぶしゃぶにする感覚で、最低でも表面は火を通す。

4.
冷水にあげ、しっかりとさまし、水をきる。

5.
めんつゆ、もしくは醤油でそれぞれの野草をあえ、おひたしにする。

6.
ダシを作る。タマネギないしはノビルをみじんぎりにし、
透き通るまで湯で、ほんだしと塩で味を整える。

7.
炊いたコメにダシをかけ、好みの野草をトッピングしていただく。

柔らかいコメが好みであれば、コメとダシと野草を煮てもよい。