【 東京でとって食べる生活・ドキュメンタリー 絶賛公開中!】

二話は空気銃を使った関東鳥猟編。食べるコーナーでは撃ち取ったキジとキジバトを食べ比べます!


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キジが国鳥な理由の”美味しいから”をとって確かめてみた

2020年7月20日

日本の国鳥はなんだか知っていますか?

それは白に赤が映えるツルでもなく、絶滅から守るために四苦八苦しているトキでもなく、

キジなのです。

キジ@写真ACより

そのキジが国鳥に抜擢された理由は、

桃太郎の仲間になったりと昔から親しまれているから

・羽が美しいから

桃太郎とキジ@いらすとやより

などと色々とあるのですが、極めつけは…

・美味しいから

んんんんんん????

美味しいから、って!!
褒めてるのはそうなんでしょうが、そんなにうまいの?

これは確かめてみるっきゃない!

ということで、その旨さを確かめるべくとって食べてみました。

キジってどんな鳥?

カラスより一回り大きい体躯をした鳥。

暗緑色の美しい羽顔の赤いびらびら(肉腫)が特徴的、

うっそうとした奥山よりも、どちらかというと開けた明るいところを好む、わりと人間の身近な生き物です。

キジ@写真ACより

キジはいわゆる飛べない鳥。

羽は退化しており、数十メートルほどしか飛翔できません。

代わりに走ることが得意で、本気をだせば時速30kmを超えるスプリンターでもあります。

キジの羽はこれくらい、コンパクトなのです

鳴き声は「ケーン!」と力強い声。

ゴールデンウィークの頃の季節、畑のそばで「ケ!ケーッ!!」という甲高い鳴き声を聞いたことがないでしょうか?

あれは縄張りを主張しあうオスキジの声。

キジは巣に適した場所をオス同士で奪い合います。その際はケヅメという特殊な爪で喧嘩をするのですが、脚力に任せたキックは強烈なもの。

キジのケヅメ、足首の尖ったところがそうです

そんなキジは狩猟鳥獣の一種で、狩猟法にならえばとってもよい鳥です。

大きいために見つけやすく、かつ美味しいということで人気のターゲット。数を増やすべく、猟友会などでキジの放鳥(狩猟用)をやったりもするんだとか。鮎の放流のごとくね。

ただし、とっていいのはオスキジのみ。メスはだめなやつ。

キジの夫婦は一夫多妻制のためなのでしょう。常にハーレムなキジの世界、ちょっと羨ましい?…と思ったのですが、私がキジならキックボクシングの果し合いであっさり負けそうなので、やっぱり嫌かも…。

キジをとりにいく

キジは思いのほか身近にいる鳥。

というのも、キジは人里の近くを好んで住み着くのだそうです。

人里には天敵であるキツネなどが近づかないため、それを狙って自身の安全を確保する戦略なのだそう。人間を利用するとはなんと賢いやつ。

というわけで、今回は人里の近くでキジを探します。

キジの住処はボサ

ボサというのは、背の高い草がぼっさぼっさに伸びているポイント。

こういうやつ。ぼっさぼさのボサ

たくさんのボサをまわればいずれキジに会えるハズ!

ということで友人に車を運転してもらって(感謝)ひたすらボサめぐり。ボサに近づいては双眼鏡を覗いていきます。

ボサ=キジチェック!だんだんと、ボサを見かけるとつい見てしまう体になっていきます

ずーっとボサ回りをやっているとキジを発見!

しげみからひょこっと頭だけ覗かせています。

「 頭隠して尻隠さず 」

ということわざ。あれはキジのことをさしているのだそうですが、まさにソレ。

しげみから顔を出すキジ@写真ACより

いや、彼は尻隠して頭隠さずといった感じではありますけれども。それはそれ。

向こうは隠れたつもりで安心しているので、そーっと近寄って、距離を詰めます。

有効射程まで近づいたところで、エアライフルをじゃきりと構えて…

ぱん!

スコープごしにパタリと倒れるキジがうつりました。

クリーンヒットか?

やったぜ。と足早に近寄ると…

ドドドドドドドッ!!!!

プロペラ機のような音と共に飛び立ち、あっというまに逃亡。

あぜんとする私。

そこで脳裏にぽわぽわぽわ~~~と浮かぶ先輩のお言葉、

「キジは死んだふりをする。暴れずにパタリと倒れたら、迷わずにもう一発撃ち込め!」

そうでした…

キジは死んだふりをするのでした。

パートナーや仲間を逃がすために、危険を感じたら死んだふりをして危険を自分にひきつけるのだそう。まんまとやられました。(すみません、先程の写真は別の日にとったキジです)

ガックリ、いい勉強になりましたよ。やはりキジは賢い!

後日、同じように頭だけだしているキジを発見。

無事にとることができました。

キジを手に笑顔の私

めでたしめでたし。

キジが美味しいか確かめる

とったキジは昔からの調理方法である、キジ鍋でいただいてみたいと思います。

まずはキジを解体。

先輩いわく「皮は剥いてしまえ、時間をかけて丁寧に取るほど皮はうまくない。」とのこと。

確かに2時間かけて羽をむしるほどの価値はなさそうなのでメリメリっと剥いてしまいます。

でっかいムネ肉がとれました。

血抜きをやっていないにも関わらず綺麗なピンク色

などの真っ赤な胸肉と比べると対照的です。

こちらはカルガモのお肉、真っ赤

羽をそれほど使わないぶん酸素がいらず、筋肉の作りが違うのでしょう。(調べたらミオグロビンという酸素を蓄える成分が関係しているとのこと。赤いお肉にはこれが沢山含まれているのだそう)

こちらはモモ肉、じゅうぶん食べごたえあるサイズ、

さすがはスプリンター。

さて、解体で出たガラ・ショウガ・ニンニク・ネギの青いぶぶんを炊いてスープを作ります。

じっくりダシがでたところで、お肉と葉野菜を投入。

完成、キジ鍋。

調子にのって具を入れすぎました(笑)

さて、お味は…

ずずず…。

ふむふむ、スープはあっさり系ですね。

血生臭さなどいっさいなく、野菜と鳥の旨味を感じます。
そのまんまですが、鶏肉で作る水炊きに近い味わい。

続いて、お肉もいただいてみましょう。

キジのモモ肉

ガブリ!

ぶりぶりっ!とした心地よくも力強い噛みごたえ。

これはモモ肉でしょう。ぎゅむぎゅむ噛みしめると旨味が染み出します。

鴨のような滋味たっぷりのこれぞジビエ~~~~!という風味ではありません。

噛めば噛むだけ染み出す旨味。ニワトリの風味に限りなく近くて、慣れてない方でもパクパク食べられるのではないでしょうか。

ニワトリと違うのは、腱骨の他に細い針のような骨が放射状に埋まっていること。

美味いモモ肉ですが、ちょっと食べづらい(笑)

きっとこれがあの脚力の元なのでしょう。

続いて胸肉。こちら親しみのある味わいで食べやすい。

キジの胸肉、繊維質です

ひとつ失敗なのは、火を通しすぎて食感がモソモソ。

薄切りでしゃぶしゃぶのように食べるべきだったかもしれません。

さて、鍋とは別にもう一品。

ササミのお刺し身。

はい、ダメなやつです。
食中毒のモト。

野生動物の生食は基本的にダメなのですが、先輩に「危ないけど旨いぞ。俺は食う。」という有り難いお言葉をいただいたのでやってみました。

リスクを最小限とするため調理に使う包丁とまな板は変更。丁寧に取り出したのち、高濃度のアルコールに漬けて消毒までやりました。

絶対に大丈夫とはいえませんが自己責任でいってみましょう。

甘口の九州じょうゆをつけて…ぱくり。

あっ、美味しい!!

甘みのあるお肉がトロッとしたほどけて、味の濃い醤油にだったのですが負けないほどの力強さ。

危険な食べ物というのは、どうしてこうも魅力的なのでしょうか…。うまい。

ごちそうさまでした。


まとめ

キジはジビエの中では珍しく、とても食べ慣れた味わいの鳥でした。

この親しみのある味わいこそが「キジはうまい」と言わしめ、彼を国鳥たらしめたのかもしれません。

ちなみに後日焼いて食べてみたのですが、こちらもさっぱりして美味しゅうございました。

キジのオーブン焼き。大根おろしソース

キジ(雉)

【採取場所】猟期(東京は11/15~2/15)
【採取時期】里山の草むら
キジ目キジ科キジ属。メスは地味な茶色の保護色だが、オスは暗緑色からブルーの美しい羽をしている。山裾から平地の茂みに住んでおり、人里近くを好むため農地でよく見かける。植物の種子や昆虫などを食べる。イネも大好きでよくつまみ食いをしにくる。

【注意】
本種は鳥獣保護法により保護されております。とるには狩猟法にしたがう必要がありますのでご注意ください。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia・狩猟読本

【おまけ料理レシピ】キジ鍋

【材料】
キジ x1羽

■だし
ショウガ x3スライス
ニンニク x1片
こんぶだし x1本
みりん x適量
塩 x適量
水 xひたひた

■野菜 xあわせて肉と同量くらい
白菜や小松菜などの葉野菜
ダイコンなどの根野菜

【作り方】
1.
キジは羽ごと皮を剥き、モモ肉、むね肉、を取り出す。
ネック、もみじ、背骨、腱骨、手羽、からそれぞれざっくり肉を除き出汁とり用のキジガラを用意する。

2.
野菜は一口サイズにカットしておく。
モモ肉は一口サイズにカットしておく。むね肉はしゃぶしゃぶ用に薄切りにしておく。

3.
ガラ、ショウガ、ニンニク、ネギの青いぶぶん、こんぶだし、みりん、水を鍋にあけ、弱火で30分~1時間ほど煮込む。

4.
2の鍋からガラなどを取りだし、ダイコンなどの根野菜を加えて煮る。
火が通ったらモモ肉を加えて2~3分煮たのち、塩で味付け、最後に葉野菜を入れ軽く茹でて完成。

5.
むね肉の薄切りをしゃぶしゃぶにしながらいただきましょう。

 


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