サルトリイバラでイバラ餅を作ってみた

野草・山菜サルトリイバラ


とある初夏、

デカサルトリイバラが茂っているのを発見

サルトリイバラ

トゲのある太いツルが木にからんでいます。

葉っぱは手のひらより大きいくらい。デケエ!!

そういえばこの葉っぱ、一部の地域では柏餅の葉にするらしいんですよ。カシワじゃないから別名をイバラモチというらしい。

サルトリイバラの葉

こんなにライトグリーンな葉っぱで作ったらケミカルな感じになったりしないのか!?心配ですが、どうやらうまいらしい。

ならやってみましょうよ、

サルトリイバラの葉

というわけで、今回はサルトリイバラでモチをつつんで、イバラモチを作ってみた話です。

サルトリイバラの葉っぱで餅を包んでみる

とってきたサルトリイバラの葉はまずかるく下茹で、

サルトリイバラの葉を茹でる

サッと湯がいたら、色が変わりました。なんとなく知った色になって安心感…!

サルトリイバラの葉を茹でる

この日はこれでおしまい、塩水につけて冷蔵庫で塩蔵をします。

塩漬けサルトリイバラの葉

後日、材料を揃えて、改めてサルトリイバラの柏餅づくりにチャレンジ。

イバラモチの材料

さて、こちらが塩漬けでしばらくおいておいたサルトリイバラの葉っぱ、

塩漬けサルトリイバラの葉

かなりしょっぱいので、流水で塩抜き、

戻したサルトリイバラの葉

時間がたちましたが、形をしっかり保っています。

なるほど、これが柏餅の葉っぱとなれる条件なのでしょうか?

戻したサルトリイバラの葉

モチの部分も作っていきましょう。

上新粉で作った生地

使うのは上新粉。うるち米、つまり普通の米粉で作ります。

上新粉を練る

レシピは「うちの郷土料理 いばら餅」を参考にしておりますが、モチ米じゃあないんですね。

サルトリイバラの餅を作る

アンコもちを作るのなんていつ以来でしょうか…。まぁやっていきましょう。

サルトリイバラの餅を作る

手でそれっぽく、のばしてアンコを包んで…

餅を包む

これを、サルトリイバラの葉っぱで包む。

サルトリイバラの餅を作る

おっ、大きくて包みやすい!

これが柏餅の葉っぱとなれる条件…!!

サルトリイバラの餅を作る

なんとなくいい感じなのではなかろうか?

サルトリイバラの餅を作る

ぽんぽんぽん、っと。これを蒸し器で蒸しますよ。

サルトリイバラの餅

サルトリイバラで包んだモチを食べてみる

蒸したものがこんな感じ!

見た目はすっごくいい感じで、違和感なし。

サルトリイバラの餅を蒸す

幼少期に食べたモチが「実はサルトリイバラだったよ」と言われても気づかないかもしれません。

温かいうちに食べてみましょう。いただきます。あぐ、

サルトリイバラの餅

もっち…もっち…

おいしい。優しい味ですね。

葉っぱは歯切れよく、雑味もなくって、かなりふつう。

サルトリイバラの餅

ほんのり残る塩味が、甘い餅と相性ばっちり。

そういえばカシワの葉で作るときもそうですもんね、あれも保存するために塩っぱいんだなあとわかり味を得ました。

サルトリイバラの餅

言わずに食べたら柏餅と変わりません。アリです!

ごちそうさまでした!

おまけ、コーンの葉っぱで包んだら美味しかった

モチが少し余りまして、

「どうしようかな~!」と思ったら、トウモロコシがありました。

そうそう。南アメリカあたりにトウモロコシ粉をその葉で包む料理、タマーレスっていうんですけど、これが美味しいんですよ…ってことで、

余った餅をトウモロコシの皮で包んで蒸しました。

タマレ餅。

コーンの香ばしい香りがモチに移って…うまい!!

これも柏餅の葉っぱになれる条件…!!

今度はもっと色々な葉っぱでモチを包んでみましょう。

ごちそうさまでした。

まとめ

でかいサルトリイバラの葉っぱを見かけたので、塩漬けにしてモチを包んだらそれっぽくなって美味でした。

トウモロコシの葉っぱも美味だったので、今後はいろいろな葉っぱで作ってみたいですよね。香りが強いのがいいかな!

サルトリイバラ(猿捕茨)

【採取場所】山すそ
【採取時期】春~夏
サルトリイバラ科シオデ属。つる性の多年草。幹は固く他の植物に絡まりのびていくが1年で枯れ、根茎で冬をこす。鋭いトゲがついてるものが多数だが、ないものもあるとのこと。新芽や実は食べられる。大きな葉は柏餅を材料にする地域がある。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、うちの郷土料理 いばら餅

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【おまけ料理レシピ】

【材料】
上新粉
砂糖
あんこ

サルトリイバラの葉

【作り方】
1.
サルトリイバラの葉っぱは大きいものをちぎり、サッと茹でて、冷ましておく。

2.
上新粉と砂糖に熱湯を加えて練る。
粉っぽくなくなるまで、よくこね、モチ生地を作る。

3.
モチ生地をちぎり、平たく伸ばし、あんこをはさんでしっかりと閉じる。

4.
サルトリイバラの葉でモチを包む、大きいものは半分に折るように包む。
小さいものは二つの葉でサンドイッチするようにはさむ。

5.
蒸し器で10~15分ほど蒸す。(なければフライパンに平皿を乗せ、その上に並べる)

※一部、農林水産省 うちの郷土料理 いばら餅 より引用