シブガキを渋抜きして柿富豪♪焼いて食べてみた

2023年2月16日木の実カキの実,シブガキ,季節【秋】


ある日見かけた柿の木。

それはシブガキで、「美味しくないよ。」と言われるのですが…

私にとってむしろシブガキのほうが嬉しいまであります。

ご存知ですか?シブガキって渋抜きすると他の柿より甘くなるんですよ!

シブガキを食べたい

初冬のある日、バイクを走らせていると、

そのへんの公園で柿の木を発見。

低いところのはもがれちゃっているようですが、高いところのはまだまだ残ってます。

物欲しげに眺めていると

「これはシブガキだよーまずいよー!」

と、散歩のおばちゃんが教えてくれました。

しかし私は子供の頃からシブガキはシブを抜きして日常的に食べていた山の民。むしろご馳走じゃあないですか。

そんなわけで後日、

武器(ウェポン)を持って再訪。

高いところの木の実をひっぱるケーブルキャッチャー(8メートル)

もいだ柿の実をキャッチするタモ網(4メートル)

この二つがあれば無限にカキをとれるという寸法ですよ、

とりかたは、

①カキのヘタにケーブルキャッチャーをひっかけて引っ張る。

②落ちてきたカキをタモ網でキャッチする

というシンプルな手段。

やってみると、3~4メートル上空で道具を操る…というのがけっこう難しくて!

タモ網キャッチを失敗し、いくつも地面にぶつけてしまいました。

犬の散歩をしてたおじいちゃんに、

「何その道具!スゴイとりかたするねぇ~。」

なんて驚かれたり、

通りすがりのおっちゃんに

「シブ抜きして食べるの?へぇ!ちょっとちょうだい。」

なんておすそ分けしたりしつつ、

シブガキを大量ゲット!

これでしばらくは柿富豪ってもんですよやったね。

ちなみにその場でちょっと味見もしてみましたが、ちゃんと「渋っ!」ってなるシブガキでしたよ!

シブガキのシブ抜きをする

こちらが持ち帰ってきたシブガキ、

打撃痕は落とした後ですね。

痛かったか?ごめんよシブガキ。美味しく食べるから許してくれよう。

さてこれを渋抜きするわけですが、

使うのはアルコール。

実家ではアルコールに漬け込んでいましたが、

ヘタのところをアルコールに浸たすだけでいいんだそうですよ。(クックパッド調べ)

ちなみにカキの実ってのは、もともとぜんぶシブガキだったそーです。

でも基本的に熟せばシブは抜けるので、伝統的に干し柿なんかにして食べるのですよね。

なもんで今一般的に食べられている、シブくない甘柿は突然変異体だったりします。

あるところで偶然発見されたものが「なんだこれ甘いぞ!」ということ人気になって、広く行き渡り今日にいたったのでしょう。

元々は1本の木だったということで、中々感慨深いものがあります。

アルコールに浸したシブガキは冷蔵庫でしばらく寝かせます。

期間にして1周間ほどでしょうか、

 

渋抜きしたシブガキを食べてみる

待ちきれない!!

というわけで、

翌日ですが味見してみましょう。

むきむき、

全体的にオレンジ色、スーパーで売ってる柿くらいの色ですね。

いただきま~~~す!

カリッ。

ん、

渋…。

はい、24時間では渋は抜けきらないようです。

ガマンできない皆様方におかれましても最低3日はお待ちいただければ幸いです。もぐもぐ。渋いね。

そんなわけで更に五日後、
(すみません一週間は待てませんでした)

むいてみると…

オレンジから透明がかかった茶色に変化、明らかに成熟が進んでいます。

いい感じ!

さっそくいただいてみましょう~

もぐもぐ。

あまーーーーい♪

完璧に甘柿に変化しました。それどころかスーパーで売っているものよりグッと美味しい。

これは渋成分が甘みに変化するためだそうですよ。豆知識!

こんな美味しい柿富豪だなんて最高じゃあないですか。

これは毎年とりにいかねばですね。

柿プリンを作ってみる

さて、これだけ柿があるとそのまま食べるだけでなくなんか料理をやってみたくなるというもの。

前にTwitterで誰かが作ってた柿プリンをやってみましょう。

カットしたカキをミキサーでペーストにし、

でろっでろになったところで、

牛乳と砂糖を加え、

沸騰直前まで加熱、

こうすると果物のペクチンと牛乳のカルシウムが反応して固まるのだそうですよ。

「ちゃんと固まってくれよ~」

と念じつつ冷蔵庫へ、

翌日、

これは固まった…のでしょうか??

プリンというよりも、

柿の煮こごり??みたいな…

いただきます。

パクリ、

ボソボソとした食感。

牛乳で割ったうすっぺらい柿の風味。

う~ん…

「そんなに美味しいものではない。」

というのが素直な乾燥。

ちゃんと裏ごししないとダメだったかもしれません。失敗!!

柿ロールを作る

足りないなら美味しくしてやろう!

小麦粉を足して、フライパンで焼いたらどうだろう?

クレープのように焼いたら、

これをクルクルと巻いて、粉砂糖をふって、完成!

創作料理、名前は…

柿ロール。

とでもしましょう。

中は半熟でトロトロ、

いただきま~~~す。

もふっ、

んんん!

美味しい!

カキの甘さが際立って上品な味わい。

洋風に見えるのですが、酸味がほとんどなく羊羹とかそっち系の美味しさですよこれ。

リカバリ料理ですがこれ狙って作るの全然アリかな。

ごちそうさまでした。

まとめ

シブガキの渋はアルコールで簡単に抜くことができました。

渋抜きをしたシブガキはとても甘くたまらない美味しさ。ぜひ近くの公園で見かけたら、渋抜きしてみるのはいかがでしょう(ちょっと恥ずかしいのでもぎにいく時間は早朝がオススメ!)。

シブガキ(渋柿)

【採取場所】公園、山野
【採取時期】10月~11月
カキノキ属の落葉広葉樹の果実。原産地は中国とされておりずっと昔に日本に移入されたらしい。甘柿として改良されたのは日本で、現代では種無しカキなど多数の品種が栽培されている。昔はそこらじゅうに植わっていたが、野生動物を誘引してしまうため伐採され数を減らしている。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、クックパッド

宣伝コーナー

鑑があるとお外が楽しい♪

の和菓子、干し柿うまいですよね

【おまけ料理レシピ】柿ロール

【材料】
・柿 x1~2個 ※できれば完熟のシブガキ、なければ完熟の普通の柿でもよい
・添える用のカキ x1/2個
・ホットケーキミックス x1食分
・牛乳 x適量
・粉砂糖 x適量

【作り方】
1.
柿の実は皮を剥き、タネをとり、身を細かくきざんでおく。
ミキサーでピューレにし裏ごしまでやればベスト。

2.
ホットケーキミックスは牛乳をちょびっとだけ減らして普通に生地を作る。

3.
1と2を混ぜ合わせ、油をしいたフライパンでやや薄めに焼く。

4.
弱火で焼きうっすら固まってきたら端からクルクルと巻いていく。
表面が乾ききらないくらいの半熟が美味しい。

5.
お皿に盛り、粉砂糖をふりかける。
カットした普通のカキを添えたら完成。