シカの激ヤバ血まみれ肉をなんとかする話

2022年11月2日★狩猟,シカ,季節【夏】


初夏のころ、シカの有害鳥獣駆除に参加をさせていただきました。

駆除でとれたのは超巨大なシカ

でかいシカ
オスジカでしたが、角はとったひとが既に切り取ったあとでした

100キロ以上の巨体。信じられなくらいデカいヤツ!

急斜面にも負けず…

シカ狩り
置いてる散弾銃の弾は抜いてますのであしからず!

ヤマビルにも負けず、

シカ狩りとヒル
ヤマビル対策最強アイテムは長靴&ガムテープ

ゲットしたお肉の感動はひとしお♪

…シカし初夏で気温が高かったのと、デカすぎて解体に手間取ったというところで、

お肉の具合がちょっと悪くなってしまって…

血まみれ肉。

ヤバめのシカの肉

みたいなお肉になってしまいまして、

「これ、どうやったら美味しく食べられるんです!?」

って状態だったんですが、意外となんとかなったのでレポートを残しておきますよ。

血まみれ肉の血は味方

さて持ち帰ってきた血まみれのシカ肉。

ヤバめのシカの肉

野さばきゆえ、とか落ち葉がついています。ぶよぶよとしたがついてて気持ち悪い…

まずは徹底的に洗うことにしましょう。そうしましょう。

キレイにしたシカ

流水でそそぎ、包丁で丁寧に膜をとっていくとこんな感じに。

思いの外キレイになりましたよ。

お肉の色は真っ赤ですけど…

キレイにしたシカ

でもでも、膜やら血のおかげで、お肉そのものはほぼ汚れていません。

狩猟の先輩方が「野外で血とか膜は取らない方がいい。」と言うてたのはそういう事ですか。なるほど。

真っ赤な肉はミンチにする

よく洗ったお肉は軽く水に漬けて血抜きをしたのち、

豚の脂身と混ぜてみることにしました。

豚の脂身

豚の脂身はお店で見たこと無い方も多いかと思いますが、お肉屋さんとかで注文すると買えます。

激安なのでラードとか作るときに便利。オススメですよ。

↓ちなみにAmazonでも売っています(ちょい割高ですが)

ハサミでチョキチョキ~とやって投入していきます。

豚の脂身をミンチにする

赤身のシカの物足りなさをカバーするのはモチロンですが、

脂身を入れることでシカの血の香りがマイルドになるのでは?

という狙い。

山賊ダイアリーでやってたシカとイノシシのミンチを参考にしています

豚の脂身をミンチにする

では、

フープロでギューン!!とね、

割合にして、

豚の脂身:1 シカの赤身:2

くらいにしてみましたよ。

シカと豚のひき肉

ミックスすることで真っ赤なお肉がほんのりピンクに、ちょっと脂身が多すぎた気もしますがまぁいいでしょう。

シカと豚のひき肉

「せっかく作るなら、硬めの部位は全部ミンチにしてしまおう。」

と、やっていたらですね…

マンガ盛りの肉ができてしまいました。

シカ豚ミンチの山

明らかにやりすぎ。

いったいこれはハンバーグ何個分なんでしょーーね?

シカ豚ミンチの山

作ってしまったものはしょーがない。

直近食べるぶん以外は真空パックできる袋に入れて保存。

シカハンバーグのタネ

とーぶんシカ肉まみれの楽しめそうですが、"血まみれ肉が美味しいかどうか?"にかかってるんよねコレ。

シカ豚ハンバーグを作る!

ではでは、ハンバーグの作成に取り掛かっていきましょう。

肉100%で作ってもいいんですが、私は玉ねぎとか入ってるのが好きなので、入れちゃいます。

玉ねぎをミンチにする

これもフープロで!便利。

ちなみに使ってるフープロはTESCOM。パッキンがついてて漏れないトコが高評価

できあがったら、シカ豚脂ミンチ+玉ねぎペースト+塩+パン粉、

ハンバーグと玉ねぎ

それにスパイス数種類を混ぜ合わせます。

ハンバーグと玉ねぎ
スパイスは、ナツメグ・コショウ・クミンをてきとーに

これこね、あとは焼くだけ。

オリーブオイルをひいたんですが、ちょっと加熱したら凄い脂がでてきましたね…

シカのハンバーグを焼く

そりゃそうですよね、大量の豚脂入れてますもんね…(心配

こぼれた脂をすくってアロゼ的な調理方法をやっておきましょうかね。

シカのハンバーグを焼く

固まってきたらすくって返しますよ~

シカのハンバーグを焼く

ホイ。いい感じなのではないでしょーか!

脂がめちゃめちゃ出ると思ってたんですが、それほどでもない感じ。

シカのハンバーグを焼く

両面こんがり焼けたら完成♪

血まみれシカと豚脂の合い挽きハンバーグ。

シカのハンバーグステーキ

ソースはフライパンに残った脂にケチャップとワインを足して作ってみました。

さぁて、味はいかに?

モト血まみれ肉の味はいかに?

カットすると、たっぷりの肉汁がじゅわ~~~っと流れ出してきました。いいぞもっとやれ~!

シカのハンバーグステーキ

それではいただきます

ぱくり。

シカのハンバーグステーキ

もぐもぐ…

あぁ~~~~~

超うまい!!

覚悟していた血のにおいは全く感じられず、濃厚な肉の旨味と脂の甘み。

ジューシーかつ柔らか。

なんでしょうこれ、褒め言葉しか出てこないですよ!?

シカのハンバーグステーキ

シカと豚脂のミンチ、アリです!

組み合わせがよいのか、豚脂のクドさも鹿のにおいも気にならなくて総合であっさりしています。

それはペロリと完食してしまい、追加でもう1枚焼いたほど

シカのハンバーグステーキ完食

いくらでも食べられるウマさ!

ありがとうシカと、それに豚。

ごちそうさまでした。

まとめ

血まみれのシカ肉をどうしたものかと途方にくれてしまいましたが、豚脂と組み合わせてハンバーグにしたら大正解。あっさり幾らでも食べられる味になりました。

ちなみに他にも揚げてミートボールや、スパイスカレーなんかにもしてみましたが、どれも美味しゅうございました。鹿はひき肉にするのが一番ウマい気がしますね。

ずっと鹿を食べていたら、むしろ牛のほうが"牛くささ"を感じるようになった気がします。牛はくさいですよ牛は。

シカ・ニホンジカ(鹿)

【採取場所】山林
【採取時期】11/15~2/15(猟期、関東の場合。シカはだいたいの県で半月~1ヶ月の期間延長がある)
シカ科シカ属。ニホンとはいうもののユーラシア大陸にも生息する。大型の草食獣。猟期の冬毛は茶色一色だが、夏毛は班が浮きいわゆるバンビカラーになる。夏の個体は草や木の実など栄養価の高いものを食べており味が良いと言われる。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、山賊ダイアリー、狩猟読本

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【おまけ料理レシピ】シカと豚の脂身のハンバーグ

【材料】
シカ肉 x500g
豚の脂身 x250g
玉ねぎ x1個
クミン x小さじ1/2くらい
ナツメグ x小さじ1くらい
黒コショウ x少々
パン粉 x適量、水っぽければ足す
塩 x少々

・付け合せ
ミニトマト x2個
ベビーリーフ x数枚 ※緑色のものなら何でもOK

【作り方】
1.
シカ肉・豚の脂身・玉ねぎをミンチにする。
肉だけだとひきづらい。包丁である程度カットしておいて、
肉・玉ねぎ・脂身をバランスよく入れると良い具合に挽ける。

2.
全てボウルにあけ、混ぜ合わせる。
粘りが足りなければ塩を足す。
ゆるければパン粉を足す。

3.
フライパンに油をひき、熱々になったところでハンバーグを焼き始める。

4.
脂が染み出してきたらスプーンをかけてまわしかける。
しっかり焦げ目がついたら、ひっくり返す。

5.
両面こんがり焼けたら完成。
塩だけでもうまいが、フライパンに残った脂にケチャップとワインを加え、煮詰めてソースを作るとうまい。