アブラボウズを安心安全に食べる。カロリーも調べる

2022年5月11日アブラボウズ, 季節【年中】


#とって食べるドキュ
エアライフル猟が動画になりました。ターゲットは特定外来生物タイワンリス!!

さて前回で毒魚のアブラソコムツを食べた話をしましたが、

終わりませんよ続きます。

厚生省の自然毒のリスクプロファイルバラムツ・アブラソコムツと一緒に魚類:異常脂質のくくりで記載されている、もうひとつの脂まみれフィッシュ。

それが、

アブラボウズ。

アブラボウズ
アブラボウズ(wikipedia commonsより引用)

しかしこいつの脂は毒扱いのワックスエステルではなく、フツーの油なので安心安全に食べられるというエラいやつです。

今回はそんなアブラボウズを入手して食べてみたレポート。結論からいうと、大トロ食べ放題みたいなことになりました。

こっからはアブラボウズの話

前回のアブラソコムツから月日がたち、

「そろそろまたアブラソコムツ食べたいな。いや今度こそ本バラを!」

なんて考えていた今日このごろ、

同じく脂まみれ系フィッシュのアブラボウズが魚通販サイトで売られていたのです。

魚の直売所 UONTED(ウオンテッド)
1キロの値段、魚の直売所 UONTED(ウオンテッド)より

安心安全であるかゆえか、意外と人気な魚らしくちょっぴりお値段がはったのですが「私はオイルフィッシュが食べたいのだ!」とポチってしまいました。

そんなわけで、やってきたのコチラ。

送られてきたアブラボウズの切り身
送られてきたアブラボウズの切り身

アブラボウズの切り身1キロ。

アブラボウズ1キロ
アブラボウズ1キロ

アブラボウズの毒成分はカロリーそのもの?

食べる前にアブラボウズの毒性に関しての話をしとかなくては。

厚生労働省の自然毒のリスクプロファイルには「魚類:異常脂質」のくくりで他のオイルフィッシュと一緒に掲載されています。

アブラボウズ
アブラボウズ(wikipedia commonsより引用)

これで勘違いされる方が多いのですが、アブラボウズは純粋な毒魚ではありません。

「有毒成分:トリグリセリド」

と書かれているのですが、これは単なる中性脂肪の一種であるとのこと。

アブラボウズのトリグリセリドを構成する脂肪酸は、高度不飽和脂肪酸が多い一般の魚類とは異なり、大部分がオレイン酸で植物油に近い。 引用元:厚生労働省の自然毒のリスクプロファイル

つまりオリーブオイルみたいなもの?

むしろ健康によさそうですね?(気のせい

アブラボウズの身
作りもののように、真っ白な身質

いや40%が油と言われているので(wikipedia調べ)、とりすぎて太ったり、ニキビがでちゃったりするのでしょうか…?

アブラボウズのカロリーは?

計算してみよう。

1キロの40%が油だとして、植物油100gのカロリーが920キロカロリーつまりは、

920 x 4 = 3680

でもって残り半分が一般的な魚肉だとして、タラ(体脂肪率0.02% “旬の食材百科"調べ)の100gあたり77キロカロリーを参考に計算すると…

77 x 6 = 462

合計で、

3680 4624142

この固まりが4142キロカロリーだそうです。

だいたい成人男性2日ぶん?

アブラボウズの切り身
きりわけるとテッカテカの油が…

そりゃたしかにと言われてもおかしくないかもしれないですね、食べ続けたら間違いなく健康被害出るでしょうし。

ではそのカロリーお化けはいったいどんな味なのか?

アブラボウズをカットしてみた
中心部の身は特に真っ白、霜降りどころの騒ぎではない

試しに味見してみましょう。

むぎゅ…

ん、身質がしっかりしてますね。

味は…

旨い!

アブラソコムツの謎のパワーに比べたら、アッサリして薬品感がなく食べやすい。

“大トロに似てる"といわれますが、赤身魚のマグロより魚の味が穏やか、かといってブリみたいな青魚系でもなくて、

肥え太った白身魚という未知のジャンルです。

アブラボウズと寿司

さて、たまたま(本当にたまたま)、魚が到着した日に友人が遊びにきたので、

魚を買い足して寿司パーティやろうぜ!ってことになり、

エビ・ホタテ・マグロ・カツオなんかを買い足してきました。(アブラボウズだけだと健康被害が出そうなので)

ホタテを割ったり

エビを剥いてビスクを作ったり、

寿司をにぎって、にぎりまくって、

完成!!

写真だとイカにしか見えませんが、

この白いのがアブラボウズのお寿司。

刺し身パーティの写真
雪のような白さ。ピンクがかったのは皮に近い部位

つまりはアブラボウ寿司ってわけですね。

原価を考えると超豪華な寿司盛りができてしまいました。

ではでは~

いただきま~~~す!かんぱ~~~い!

醤油をちびっとつけてパクリ。

んん~~~~♪

口の中が至福。

これはイイですね~さっぱり酢飯とコッテリ脂の相性がバッチリ、ワサビがぜんっぜん効かないので多めにつけるのが良き。

そういえば回転寿司屋もだしてましたが、

スシローのツイッター
スシローのツイッターより

なるほどアリです。

しかし炭水化物と油というダイエッターの敵みたいな食べ物。

寿司という手軽さで、ついつい食べすぎてしまう。

やはり毒なのかも?しれません。

アブラボウズのお寿司
ぱっと見はイカにしか見えないですね??

アブラボウズと油の消化不良

ちなみにTwitterで教えていただいたのですが、アブラボウズに限らず、油脂を取り過ぎると「油の消化不良」が起きるんだそうで、

このパターンでもオムツコースにいくことがあるんだとか。

この日、500グラムのアブラボウズを寿司にし、3人で食べたので、ひとり170グラムのアブラボウズを食べた感じ?

さてどうなる…?

かと思いきや、

ぜんいんオムツなしで大丈夫!!

でした。

便に油が浮いてくることもなく、節度をもって食べればアブラボウズは全く問題にならないことがわかりました。

寿司の米もいいクッションになったんでしょう。(おそらくイモと同じ原理のはず)

アブラボウズと刺し身

さて、我が家にはまだ500グラムのアブラボウズがあります。

次の冒険、

アブラボウズの刺し身、

250グラム。

いってみましょう!

アブラボウズのお刺身定食(約2000キロカロリー)

結果、

オムツは不要でしたが、ちょっぴり下痢みたいな油便が出ました。

この辺がボーダーなのでしょう。もし500グラム食べたらお腹を壊していたかもしれません。

これは油100g

まぁ、アブラボウズ500gってのはつまり油200gであって、

バターを一本まるかじり

とか

オリーブオイルをコップ一杯飲む

とか

それと同等の行為なので、そりゃお腹壊すでしょ、誰でも!

って感じではありますよね。

ちなみにアブラといえそうラーメン二郎の場合、ラーメン小でアブラ50gらしく(ヘルメシプレスさん調べ)

アブラボウズ250g=油100g を食べたってことは、

ラーメン二郎 二杯分の油を摂ったということ。

………………やっぱりこの魚はなのでは?

アブラボウズと焼き魚

そろそろ脂っぽくないのも食べたいよね?

ということで、焼き魚にチャレンジ。

もはや我が家の定番アイテムになったワッフルメーカーで、

ジュワッと焼き上げます。

焦げやすいので弱火でジックリ焼くのがコツ

凹凸のおかげで脂が落ちてチョウドイイんですよこれがまた~

軽くコショウをふって、ホイ完成、

焼きアブラボウズ。

いただきま~~す。

はっふはっふ。

フワッフワの白身魚♪

刺し身の繊維質からふわふわの食味に変化、

それに加えミルキーな風味すらあります。多量の脂が調理中に乳化したのか?

すごいパンチのある焼き魚ができてしまいました…。

おまけで、

皮焼き

もやってみましょう。

アブラボウズ&ワッフルメーカー
アブラボウズ&ワッフルメーカー

これもワッフルメーカーで、

弱火で、脂を落としつつジックリ焼いてゆきます。

10分暗い加熱して、カッカリになってきました。

こんなもんでしょうかね?

アブラボウズの皮焼き
パチパチはじける脂の音が食欲を刺激♪

アブラボウズの皮焼き。

結論から申しますと…

コレが一番旨い…!!

自らの油で揚げ焼きになった皮はカリッカリ。

クリスピーな食感と力強い魚の旨味がやってきて…

「酒だ!酒もってこーーーーい!」

これを食べられる居酒屋があれば通います。誰かよろしく。

味噌はアブラボウズの油バリアーに勝てない

最後にアブラボウズの定番調理方法である味噌漬けをやってみましょう!

24時間ほど、味噌をミリンで割ったものに浸けておきました。

味噌&アブラボウズ
味噌&アブラボウズ

甘味噌がからまって食欲をそそる見た目♪

しかしこれが、うまくいかなくてですね…

アブラボウズ料理
ビフォー★

火を通すと、

にじみ出た油が、

全てのタレをはじきとばす。

アフター★

という事態が発生します。

タレが絡まって濃厚な味♪なんてことにはなりません。

もうただの焼き魚ですねこれは。

やむなく煮詰めたタレをかける作戦に変更

全て弾き飛ばされました。

味噌の塩分だけ吸収したアブラボウズは…

かなりしょっぱめ

で、

アブラボウズの料理
味噌漬けを作るときは塩分控えめで作りましょう!

やはり油は敵なのでは?

という気持ちになりましたねよねけっきょく。

ごちそうさまでした。

まとめ

“カロリーは毒"を体現するような魚。アブラボウズを食べてみました。100グラムで500キロカロリーは強烈。なんてったって体重の約半分が油。しかしその味はぜっぴん、超ウマいというのは間違いないです。

以前に食べたアブラソコムツと食べ比べた感想は、こう!

1位.アブラボウズの皮焼き
2位.アブラソコムツの刺し身
3位.アブラボウズの刺し身
4位.焼きアブラボウズ
5位.焼きアブラソコムツ
X位.アブラボウズの味噌漬け

加熱はアブラボウズのほうが旨いのですが、
生の刺し身はアブラソコムツのほうが美味。

うーむ…はたしてバラムツはどうなのか?食べ比べるために再び船に乗らなきゃあならないか?

※オイルフィッシュ三兄弟の中で唯一正規ルートで入手できる本魚、皆様も節度をもってご賞味いただければと思います。

アブラボウズ

【採取場所】沿岸の深海(500m~1000m、伊豆半島から三浦半島の先で情報あり)
【採取時期】1~3月ごろ
ギンダラ科アブラボウズ属。最大で90キロにもなる大型の魚。その身質の約半分が脂であり、異常脂質の有毒魚に指定されている(ただし市場流通OK)。小田原あたりでは"オシツケ"と呼ばれスーパーにも並ぶ。近年は価値が見直され高級魚のような扱い。専門の釣り船で狙うことができる。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、釣りビジョン、デイリーポータルZ、市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャク

宣伝コーナー

使用したワッフルメーカー。アブラボウズ料理の必需品!!


九州醤油は甘くていいぞ!(ちなみに九州北部のより南部のほうがより甘い)

深海釣り用の電動リール。ほしいが高い…!

【おまけ料理レシピ】アブラボウ寿司

【材料】
アブラボウズ x300g(20~30カンくらいできます)
酢飯 x2合ぶん
刺し身じょうゆ x適量 ※ぜひ九州醤油で
ワサビ xたっぷり

【作り方】
1.
酢飯を用意する。
お米を硬めに炊いて、扇風機をあてながらすし酢と混ぜ合わせるだけ。
(すし酢は市販品を使うか、酢+砂糖+塩で作る)

2.
アブラボウズを切る。
皮をはぎ、繊維を断つ方向に包丁を入れ、薄切りにする。
※皮はワッフルメーカーで焼き上げると絶品ですよ!!

3.
寿司をにぎる。
五手とか四手とか言いますが、適当にやってもそれっぽくなりますよ!

4.
醤油にワサビをたっぷり溶かしていただく。
食べ過ぎに注意!(カロリーの話です)

(記事)