サルボウガイはスプラッターだがうまいよ

2023年2月16日★潮干狩り,サルボウガイ,季節【夏】


今回の食材はサルボウガイ。

潮干狩りをしているとたまに取れる二枚貝の一種。

ヒダヒダのついたカラと、フチの赤茶けたコケみたいなものが印象的(殻皮というそうです)。

見慣れない貝だということで、リリースしちゃうひともいるんだとか。

この日の東京湾の潮干狩りでも数粒のサルボウが混じっていましたが、ちゃっかり持ち帰ってきた私。

これが本命より美味しいくらいだったので紹介をさせてください。

知らないうちに食べてるサルボウガイ

ちなみにサルボウガイを食べたことありますか?

ない?

アカガイだったらどうでしょう、

あったら食べてるかも。

というのも、サルボウガイは一般的なアカガイの代用品として使われることが多い種。

例えばこんな缶詰、

商品の原材料を見ると、使っているのはサルボウガイ!

近い種類なので総称としてアカガイを名乗ってる感じ?

こうやって知らないうちに"赤貝"として食べているやつ。それがサルボウガイ。

サルボウガのさばきかた

ではさっそくアカガイ…じゃなくてサルボウをさばいていきましょう~

まずは包丁の根っこで蝶番をカット、

ぐさっとね、

硬いですが、グリグリとねじ込んでいきます。

開けたところから硬いナイフを突っ込んだら、

そこからぐるっとナイフを入れて、

最後はテコの原理でぱかっとね。

あけると赤い液体が飛び散って…

なんともスプラッターなかんじに…

これがアカガイと呼ばれるゆえん(サルボウだけど

他の貝と色が違うのは血液中の成分が違うためなんだそうですよ。

取り出した身をナイフで半分にして

じゃーっと洗って内蔵を削ぎ落とします。

これで解体完了、

これはお刺身にしましょう。

お寿司屋さんで“アカガイ“というメニューがあるとおりお刺身でもイケる貝。それはサルボウも同じなんだそうですよ~。

サルボウガイを茹でてみる

残りは煮てみます。

ちっこいのでキャンプ用のコッヘルがピッタリ、

ぐつぐつ。

2,3分煮ていると、あっさり開きましたよ。

濃厚な香り♪

二枚貝というより、サザエのような巻き貝っぽい香りがするような?

あと煮汁が黒い!

身はふっくらと大ぶり、食べごたえがありそうでヨシ。

カラから外したら醤油を加えて、汁がなくなるまで煮ちゃいます。

煮貝というより煮付けっぽくやっちゃいましょう。

煮上がったものを刺身と一緒に盛り付けて、

サルボウ御膳の完成。

美味しそう♪

サルボウガイを食べてみる

こんな感じで盛り付けています。

右下のは貝ひも!

さて、ではお刺身からいただいてみましょう~~

コリコリ…

うまいな!!

まず心地よい歯ざわり。硬すぎず柔らかすぎずちょうどいい…!

でもって身がとても甘いのが印象的。ちょっぴり磯臭いのですが醤油(九州しょうゆなので味が濃いんです!)のおかげでそれも風味に昇華してるカンジ。

うんうん、美味しい。

アカガイが珍重される理由がわかるってもんです(サルボウだけど

煮貝もいってみましょう。

ぎゅむっ。

味が濃いなーーー!

飴色の煮貝は噛めば噛むほど味が染み出してくるかんじ。

やっぱり巻き貝寄りの味かな。

ちょっぴりしかないので、

もっと食べたい~~~~!

ってなっちゃう。

余談ですが、

撮影でお皿に角度をつけるため犠牲になったリモコンさんがこちらになります。ご査収下さい。

ごちそうさまでした。

まとめ

サルボウガイは甘みがあって美味しい貝でした。磯の香りが強く、二枚貝より巻き貝寄りの味。たくさん食べたいのですが狙ってとれないのが悔しいところ。

見慣れない貝だからとポイしちゃわず、とれたらぜひ味見をしていただきたい。

※場所によっては漁業権が設定されている事もあるので事前にチェックしておきましょう。

サルボウガイ(猿頬貝)

【採取場所】内湾の砂地、河口部
【採取時期】5月~6月(潮が大きく引く時期)
フネガイ目フネガイ科。河口の砂地でちょっぴりもぐってる。地方によってはアカガイと呼ばれる事がある。商品価値を付与するためにアカガイと呼ばれる場合もある。見分けるポイントはヒダヒダ(筋)の数、サルボウは32±でアカガイは42±。

参考にさせていただいた資料:ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、史上最強の潮干狩り超人

【おまけ料理レシピ】サルボウガイの刺し身

【材料】
サルボウガイ x食べたいだけ
大葉 x飾り付け用
九州しょうゆ x適量
わさび x適量
塩 x海水用

【作り方(というか取り方と剥き方)】
1.
サルボウを拾う。
海岸の大潮でも水がひかないポイントにいる。水をかぶった砂地をちょっとひっかくと出てくる。

2.
拾ったサルボウは海水と同じ濃度の食塩水(水500mlにつき塩おおさじ1)に一晩つけ、砂抜き&モヤ抜きをする。

3.
貝をひらく。
蝶番に切れ目をいれる→カキむきスプーンを蝶番から差し込み→ぐるっと貝殻を一周させる→最後はてこを利用しこじあける。

4.
むき身の腹に包丁を入れ、内臓をかき出しよく洗う。
貝ひも食べられる。殻から外してよく洗う。

5.
大葉をひきお刺身を盛りつける。貝殻も使うとおしゃれ。
わさびを溶いた甘口九州醤油で食べるとたいへん美味しい。