ガマの花粉を食べてみる
アメリカではガマをむっちゃ食べてる。
アメリカのWikipediaには根・茎・穂・花粉どれも食べられると記述があるし、実際にサバイバル系YouTuberは男女関わらずバクバク食べている。
すごいなアメリカのガマ文化!
というのが前回の話、
前回はみなさんご存知の水辺のうまい棒ことガマの穂を食べてみましたが、
今回は別の部位にチャレンジ、
それは友人が「食べてみたい!」と推していた部位で、
花粉。
突然ですが私はスギ花粉症。
春の花粉シーズンは薬とマスクが手放せない民。なもんでモチロン花粉なんて狙って食べたことなかったわけで、
花粉なんて食べちゃったらアレルギー反応でませんか?
大丈夫なもん?
アメリカの皆さんは小麦粉のように使えるとおっしゃっているし、日本でも蒲黄と呼ばれ薬に使われてきた実績がある。
きっと大丈夫。気軽な気持ちでいってみましょう。
ガマの花粉のとりかた
若いガマをとった川から少し下流にやってきました。
目的はこれ!
雄花が黄色く色づいたガマ。
黄色い粉がターゲットの花粉です。
さっそくジップロックにずぼっ!
これをパンパンとはたいて採取。
1本からとれる量はとても少なくて、味わうためにはたくさん必要そう。
しかしこれが大変で…
ちょうど花粉が落ち始めたくらいの雄花でないと花粉がとれない。
早すぎても遅すぎてもダメ。
私の人生でこれほどに花粉を求める日が来るとは思いもしませんでした。
とはいえ集めてる間にくしゃみも鼻水もではしません。
良い花粉なんでしょう、きっとそう。
1時間ほどガマを探し回った結果、なんとかまとまった量の花粉を採取できました。
まだ色づいていない穂が多かったのが原因。とるのはタイミングが肝心だという学びを得ましたよ。
ガマの花粉を料理する
こちらがとってきた花粉、
見た目は真っ黄色の小麦粉って感じ。
量的には大さじ2か3くらい?
香りは、
クンクン…
ほとんど無臭?
ちなみに鼻水はでません。これは良い花粉ですからね。
さて、まずは下ごしらえ。
「ゴミが入ってるから一度、ふるったほうがいい」という友人のアドバイスにしたがって粉ふるいにかけます。
ぱたぱた。
良い感じの粉がとれました。
少し量が減って大さじ1~大さじ2くらいの分量?
「炒ったほうが美味しいらしい!」という話ですが、粉が舞うのが嫌だった(アレルギー的な意味で)ので、このまま調理開始。
水で溶くか?
油で炒めるか?
なんとなく冷蔵庫にあった牛乳で溶いてみることに。
弱火でじっくり加熱。
Wikipediaによると「増粘剤として使える」ということですが、
しばらく混ぜてもサラサラのまま、
なかなかトロみがつく様子はありません。
さて、
ここで味付けとして入れるべきは、
塩か?
砂糖か?
…わからないっ。
ひとりしき悩んだすえ砂糖でいってみることに。
じっくり煮詰めていると、少しずつトロみがついてきました。
ホント小麦粉くらいのトロみ、
サバイバル観点では、
『野でトロみをつけられる』
というのはじゅうぶん価値があるのかも?
さて、
これでミルク花粉ペーストが出来たわけですが…
これどうしよう??(何も考えてませんでした)
ガマの花粉を食べてみる
出来上がったものをどうしてくれよう。
小麦っぽいし、パンとか小麦製品にかけるのはつまんないな…
ここで冷蔵庫にモチを発見。これにかけてみることにしましょう。
でろーん。
白あん的なノリかな??黄あんか。
できました。
ガマミルクあん団子。
自分でいうのもナンですが、だいぶ異質なものができちゃいましたね、
洋菓子なのか和菓子なのか…
とりあえず食べてみましょう!
パクリ。
オッ。
甘くてクリーミーで美味しい。
そしてこれ食べたことある味!
ズバリ、
かぼちゃのポタージュスープ
ガマのポクポクとした香りと入れたミルクのまろやかさでまさかのカボチャ味が誕生!
見た目の黄色も効いてるかもしれません。
カボチャ味のモチなんて初めて食べましたがこれはこれでウマい。
試しに、
わらび餅にもかけてみましょう。
でろーん。
透き通った餅とガマの黄色、
これだけ見るとカラシ味噌のかかったトコロテンに見えなくもないですね。
味は?
ぱくり。
モチモチ…
やや違和感がありますが、コレも美味しい。
そういえばカボチャプリンとかありますもんね~
ちなみにひとしきり食べましたが、アレルギー反応はありませんでした。
どうやら私はガマの花粉には反応しないらしい。やっぱり良い花粉!
ごちそうさまでした。
まとめ
ガマの花粉は情報通り小麦粉のように使えました。そして味はまさかのカボチャ味。
一緒にとった友人は炒って食べたそうで「トウモロコシのような味」だったとのこと。そっちもやってみたいですね!トウモロコシ味の粉ならトルティーヤ的なものを作れるかもしれません。
ちなみに私は幸運にもガマの花粉にアレルギーがありませんでしたが、皆さんは十分注意したうえお試しください。そういえば執筆していたら何となく右手が痒くなってきたような…。
ガマ(蒲)
【採取場所】水辺、泥地で流れ穏やかな場所に多い
【採取時期】5月下旬~6月下旬
ガマ科ガマ属の多年草。水底に根をはり葉を水上に出す抽水植物と呼ばれる種類の草。ホットドッグ型の穂は上部が雄花で下部が雌花のシンプルな構造。風媒花で隣の穂に花粉を飛ばして受粉させる。遠くまでは飛ばないため花粉症の心配はない…ハズ。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
協力:Mさん
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】ガマ花粉プリン
【材料】
ガマの花粉 x10~20本ぶん
牛乳 x200ml
砂糖 x大さじ2
ゼラチン x3g
【作り方】
1.
ガマの花粉を採取する。
黄色く色づいたガマの穂を袋の中でたたいて得る。
2.
採取した花粉をふるう。
3.
ふるった粉を鍋にあけ、牛乳と砂糖を加えよく溶かす。
4.
黄色く色づいたところで、水で溶いたゼラチンを加え、よく溶かす。
冷蔵庫で固めたら完成。
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