熊の胆を貰ったので試してみた話

2021年8月11日★狩猟,クマ,ツキノワグマ,季節【冬】


あるとき猟師仲間から熊の胆をいただきました。

そう、あのとてもマズイと悪名高い、熊の胆です。

とてもマズいことで有名な熊の胆

ただただ食べるのは勿体ない。
(ひとり犠牲になるのはつまらない)

せっかくなので人を巻き込んで味見してみることにしました。

熊の胆ってなに?

熊の胆、その名が示すとおり、

熊の胆嚢です。

ツキノワグマ(画像ACより)

胆嚢というのは、肝臓のあたりについてる袋型の臓器で、もちろん人間も持っているものです。胆汁という"食べ物の消化の助ける成分"をだすのがしごと。

その胆嚢をまるっと乾燥させたのが熊の胆、
熊胆(ゆうたん)とも呼ぶそうです。

熊の胆(Wikipediaより引用)

日本ではすっごい昔(飛鳥時代、千年以上前!)に伝わってきて、以来薬として使われてきたのだそう。

いただいた方に効能を聞いたところ、山登りにいいのだそう。息切れなんかに効くのだとか。

じゃあ山にいったとき、いっちょ使ってみますか!
もちろん仲間を誘ってね☆

いざ熊の胆チャレンジ

まずは山に登るところから

友人知人を誘ってやってきたのは西東京のとある山、

い~い小春日和、山菜取りぴったり。

山歩きをしつつ、アザミやら、

トゲトゲだけど美味しいアザミ、この山菜の情報はアザミの記事を参照ください

白い花がかわいらしいニリンソウやらを採取。

つみごろのニリンソウ。この山菜の情報は以下略

メガネもちょうどシーズンなのか、木になっていました。

まるまるふとった、かけごろのメガネ

そんなこんな、4名でのんびり登山。

基本的には緩やか。キツいコースはないのですが

一か所だけ心臓破りの斜面があるのです。

何処までも続くかのような急斜面、キツいアップの連続

この坂の上でとれるタラの芽を目指し、休憩をいれつつ登っていくのですが…

7割ほど登ったところで、メンバーの一人がダウン!

さて熊の胆の味はいかに?

ここぞとばかりに、

「あっ、そうだ。いいものがありますよ?」

と、私が取り出したのは…

てれれってれ~!熊の胆~!!

息切れに効くそうですよ?

とはいえ、ひとに処方する前に、まずは自分で試すのが礼儀。

私もずいぶん歩いて息がきれています。ちょいと試してみましょう。

一般的には耳かき一杯程度が用量とのこと。ナイフで切り出します

これくらいでしょうか?

では味見してみましょう。

ぺろっ。

うわああああああ!!!

にっがあああああああああい!!!!

みず!
みずをください!

ごくごくごくごく。

ウワーーーー消えない!

史上最強に強烈な苦み、回転ずし屋の粉抹茶を直になめてもこんなに苦くはないはず!舌にへばりつき水で流せない鮮烈な苦み。

メンバーからグリルチキン(炭火焼鳥味)を処方してもらい、ようやく落ち着きました。まさか耳かき一杯でこれほどとは。

史上最高に美味しいチキンでした…。油にとけやすい苦みなのかもしれません

このあと、ほかの方にも試していただいたのですが、

・苦い、まずい
・魚の内臓のような味

という感想をいただきました。

わかってはおりましたが、うまいものではありません。熊の胆はまずい!決定。

ちなみにその後、復活。

無事に山を登りきりました。

いい写真がなかったので、別のときに登った山の写真をぺたり

効果があった??のかわからない感じではありますが、まずいのは確かだった事をお伝えいたします。

ごちそうさまでした。


まとめ

熊の胆はウワサどおり、いえウワサ以上のマズさでした。

ちなみに後々調べたところ、効能としては胆液の出をよくするそうで、胆石の除去・消化機能の向上・二日酔いの改善、などに利用されるとのことでした。

脂の分解がよくなるのか~!ということで、家次郎をやったときに熊の胆を試してみました。
結果としましては、なんだかよくわからなかったことをここに記します。もたれはしませんでした。

ニンニクからめアブラマシマシで!

熊の胆(熊胆、ユウタン)

原料は熊の胆のう。有効成分はウルソデオキシコール酸、胆汁の流れをよくする。胆のうであれば、どの生き物のものにも含まれているため、例えばイノシシの胆のうでも似た効能が得られる。アライグマでも似た効能が得らるか試してみたいところ。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia