野ウメでヤバイシロップを作る

2023年2月16日木の実ウメ,季節【夏】


ウメ、お好きですか?

買うとちょっとした値段がするウメの実なんですが、

ウメの木ってけっこう公園に植わってるんですよね。大きい公園にはだいたいあります。

とっていいかどうか?

という基準は場所によってまちまち。

“ノールール"だったり"もぐのはNGで拾うのはOK"だったり、でもどこも人気で毎年すぐになくなってしまう印象です。

そんなウメが運よくとれたので色々やってみた話ですよ。

ウメはそのへんで手に入る!

5月下旬で梅雨入り直後くらいのある日、

とある森林公園にキノコ調査でやってきたときのこと、

不明菌A、この日はまともなのがこれだけでした

キノコはイマイチだったのですが、

奥まったところで、たまたま複数本の管理されてないウメの木を発見、

だいたい取り尽くされているのですが、

高いところには大粒の実が残っています。

ならば!

と、やさしく枝をたぐりよせて…

ゲット!

当初狙っていたキノコはとれませんでしたが、大粒のウメの実がとれました。

管理されてない半野生のウメ、さしずめ野梅とでも言ったところでしょうか。

せっせとモギモギし、腰に下げていたツールボックスいっぱいにウメをゲット!

これで何かウメ料理をこさえてみるとしましょうか。

ウメをシロップに漬けてみた

さてウメをどうしよう?

と悩んでいたところTwitter

ウメシロップなるものを教えていただきました。

調べてみるとウメ砂糖だけで濃厚なシロップができるんだそう。面白そうなのでコレでいってみるとしましょうか。

まずはウメを洗って水をよくきりまして、

ヘタをとってから、砂糖と一緒に瓶に詰めますよ。

砂糖をぎっちぎっちに詰めて、これでヨシ。

え?

シロップ作るんじゃなかったっけ?

水は?

って感じなのですが、なんとも不思議なもんで水分なしでシロップができちゃうんだそうですよ?

不思議な野梅シロップ…

つまり、ヤバイ(野梅)シロップということで、作成日を書いておきましょうねメモメモ。

ではでは、二週間くらいかかるようなので様子をみてみましょう!

ヤバイシロップ観察日記

5月23日

初日、水分がなくサラサラ。これがシロップになるなんて想像もできません。

5月24日

なんと、翌日には水分がでてきて砂糖が溶けてきましたよ。

5月25日

水分と砂糖が底に沈殿してきましたが、シロップにはなってない感じ。
ここで砂糖が足りなそうな塩梅なので砂糖を足しておきます。塩梅というより糖梅か?

5月27日

びっくりするほど水分がでてきました。追加したぶんの砂糖も溶けてちゃぷちゃぷしてます。

5月28日

すっかり砂糖が溶けたところで、沈んでたウメが浮いてきました。表面もシワシワになってきましたね~。

想像以上に水分がでてきて…

これでは腐敗するかも?

ということで冷蔵庫に入れておくことに。

6月3日

冷蔵庫でしばらく放置していると、ウメがゴツゴツ岩のようになってきました。もうすぐ完成か?

6月10日

更に一週間後、瓶の七分目くらいまで水が上がってきました。

ホントに水一滴も入れてないのに…ウメって殆どが水分なんですねえ。

ひとまずこれで、

ヤバイシロップ完成!

さっそく味見。

ペロッ…

『 青酸カリ!! 』

じゃなくて濃厚なウメの味(すっぱい)

試しにソーダで割ってみると、

強烈酸味がキマって、

ほほがキュッ!としまる味。

ウメ好きにはたまらないやつ!

そうそう、先程の青酸カリは冗談なのですが、

半分くらい冗談ではなくて、青ウメには実際に青酸配糖体のアミグダリンやプルナシンなどが含まれています。(Wikipedia調べ)

この成分はヒトの体内で毒性を発揮する物質なのですが、それは百個二百個食べないと死にはしない程度の弱毒で、かつ梅酒や梅干しにすると分解されて無毒化されるとのこと。

「青梅を鍋いっぱい食べる。」

なんて事はまずないでしょう。

知識として知っておくと面白いですが、実際は気にしなくてOKなやつなのでご安心ください。

ヤバイシロップで一品作ってみよう

さてシロップをどうしよう?ということで、

好物の牛乳寒天を作りまして、

ヤバイシロップをベースに作ったソースをかけてみることにしました。

ウメを刻んだものをトッピングして完成!

いただきまーす!

つるん♪

う~ん!いいですね。

まー味は皆さんご想像のとおりウメの酸味と牛乳寒天の優しい風味がベストマッチなわけで。当然うまい。

よくよくこういうソースは梅酒で作りがち(実家でも梅酒ゼリーを親がよく作っていました)

それと比べるとどうなの?

といいますと…

ウメだけで作ったものはキョーレツな風味(すっぱい)

それにお酒を使わないので未成年でもソーダ割りが味わえるときた。

コスパも良いしアリなのではないでしょうか。

おまけ、完熟ヤバイを食べてみる

思ったより美味しかったので、追加発注。

やったねたくさん味わえるよ!

シーズンが終わり頃で、黄色くて柔らかい完熟ヤバイもとれたので、

砂糖漬けでスモモみたいな味にならないかな?と、

ひとつぶそのまま食べてみました。

完熟ヤバイ、砂糖に漬けて一週間くらいのもの

ぱくり。

ヤバィ!!

すっっっっっっぱ!!!!!

ウメってこんなに酸っぱいんですね~~そりゃ梅干しもすっぱいわけだ。

ごちそうさまでした…(すっぱい)。

まとめ

ウメと砂糖だけでシロップができるのか?と半信半疑でやってみましたが、想像以上に水がでてきてびっくり!ウメ100%のシロップは濃厚な味でしたよ。

余談ですが、完熟ウメは超酸っぱいです。でもフォークで穴とかあけておけばもっと甘く出来上がったかも?(懲りてない)

余談の余談ですが、定番の梅酒も作りました。ウィスキーでビターに仕上げてみたのですがとても美味でしたよ。

ウィスキー梅酒。一ヶ月ほどから飲めます

ウメ(梅)

【採取場所】森林公園(採取を禁止されてない事を確認すること)
【採取時期】5月下旬~6月下旬
バラ科サクラ属。古来から花と果実を珍重されてきた。原産地は中国で弥生時代~奈良時代くらい(正確にはわかってないらしいです)に日本に伝来した。若い身は毒性があるが、梅酒や梅干しなどに加工され食される。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia、Yahoo知恵袋、クックパッド

【おまけ料理レシピ】ヤバイシロップ

【材料】
野ウメ xたっぷり ※スーパーに売っている南高梅でもOK
砂糖 xウメの倍くらい(梅だけに!)

【作り方】
1.
野ウメをとりにいく。
梅雨というくらいで5月下旬の雨が降る前くらいにとるべし。
どうせ水分を抜き取るので品種は拘らず、小さい実でもヨシ。

2.
とってきたウメはよく洗う。
拾ったものはしっかり汚れを落とし、ペーパーで水をよくふく。

3.
爪楊枝でウメのヘタをとってフォークで穴をあけておくと浸かるのが早い。

4.
消毒したビンかジップロックを用意しウメを詰める。
その隙間にギッチリ砂糖を詰め込む。

5.
具合を見つつ、ウメとウメの隙間が大きく空くようであれば砂糖を足す。

6.
二週間ほどおいて、ウメがシワシワになったら完成。