カラスが実は美味しい!
「カラスを食べる」
というと、なんとなくゲテモノ食みたいなイメージが先行しませんか?

・何食べてるのかわかんないし、なんか不潔そう
・臭そう
・毒とかないの?
・そもそも肉あるの?硬いんじゃ?
イメージなのでは。
でもそんなことなくって、旨味たっぷりで美味しいんです。今回はそんなカラスの美味しい話をさせてください。
カラスを撃つと追いかけられるので注意!
さて、カラスをとって食べるためには「狩猟法」にのっとって、「狩猟」による捕獲をしなければなりません。誰でもいつでも気軽に食べられるわけではない、ちょっぴり貴重な食材。
私は空気銃でとるのですが、東京都あたりだと猟期は11/15~2/15、この期間にカラスを撃てる場所(可猟区)にいって、捕獲します。このあたりは書くと長くなっちゃうのですが、私は郊外の農地で撃ちます。農家さんにありがたがられて一石二鳥。

今回はエサに夢中になってくれていたおかげで簡単でした。農地のはしっこに腰をかけて、50mほどの距離から狙撃。ぼちぼちサイズのカラスをゲット。

ちなみに、このあとカラスの葬式がはじまって、しつこくカラスに追いかけられました。
カラスってのは仲間が殺されると、他のカラスを呼ぶんですよんで、んで仲間のカラスに「あいつ敵だぞ!」って教えてあげるんですよね。かしこい。そうすると私の狩猟の範囲度があがるわけです。
この件は動画になっていますので、よければ見てください!
カラスを美味しく料理する
そんなかんじでカラス肉をGETしたら、美味しく料理するわけですが、ポイントがいくつかあります、
カラスを美味しく料理するポイント:皮ごとむく
まず皮をはぐこと。羽をむしるのではなく、皮ごとむきます。
手羽の第一関節、足の第一関節、首、尾、をそれぞれハサミで切り取ってから、首あたりからハサミを入れ、皮をむしりとります。
こんな感じになったらOK、やや赤みの強い肉がとれます。とはいえ他はニワトリとそう変わりません。
そうしたら、軽く洗ってお肉を切り出していきます。
鳥は内臓を出さずに調理できるので楽ちん。
1.ムネの骨に沿ってナイフを入れ、ムネ肉をはずす
2.モモの関節から刃を入れ、モモ肉をはずす
3.肩からナイフを入れ、ウイングをとる
これだけでメインの可食部がとれます。残りは、内蔵のうち砂肝とハツが食べられるのと、よく洗ったガラはスープの出汁に使えますよ(カラスープ!)
カラスを美味しく料理するポイント:切れ目を入れる、骨を出す
続いて、カラスの肉は弾力が強いため、そのまま焼くと熱が通りづらい。そのため、事前に骨が露出するように包丁を入れておきましょう。
こうすることで、短時間で加熱することができます。
好みではありますが、ムネ肉にも刃を入れておくとベター。薄切りにするのもアリです。
ここでさっと酒をかけておくとベター、
カラスを美味しく料理するポイント:ちょっと多めの油で揚げ焼きにする
そうしたらフライパンで焼いていきます。
カラスは脂がのっていないので、油を多めに使い、揚げ焼き気味にしあげましょう。
ここでニンニクを数枚いれておくと香りがよくなります。
できれば、スプーンかなんかで油をすくってかけるアロゼの手法を取り入れると、より綺麗に焼くことが出来ます。
両面がコンガリ焼けたら、余分な油はキッチンペーパーでふいて捨てます。
火が通ったらソースをかけるのですが、酸味があるソースが合います。今回は赤ワインソース。オレンジ系もうまいです。
面倒なので、赤ワイン・醤油・砂糖・コショウを、同じフライパンにとばー。丁寧にやるなら一度肉をどけてソースだけを煮詰めましょう。まぁ一緒に煮てもそれほど変わりません。
煮詰まって半分くらいになったら完成、器にもっていただきましょう。
緑と黄色の野菜を乗せると見栄えが大変いい。そこはかとなく漂う高級ジビエみのある一皿が完成します。
カラス料理の味は?
カラスのお肉の味は、ひとことでいうと「地鶏を超えた地鶏」
やや弾力に富むのですが、そのぶん味わいは深く、とても美味しいです。
埼玉・神奈川・千葉、それぞれでとったカラスを食べましたが、臭い個体にあたったことはありません。(東京ではとってないんかい!というツッコミはスルーします)
特にウイングとモモの味が素晴らしい、運動量の高い筋肉であるがゆえ、ぶりんぶりんの弾力がたまりません。濃いめのソースとよく合います。うまい。
こちらはモモ肉、やや硬いので、手づかみでムシャア!!といくのがおすすめ。
胸肉は、やや血の味を強く感じます。飛ぶ鳥特有のミオグロビン系の味、レバーに近い味なので好き嫌いが分かれるかも?
苦手な方は薄めにスライスをして、ソースをたっぷりつけて楽しみましょう。
私はガブリとかじるわけですけどね、
骨までしゃぶりつぶして完食。
めちゃめちゃうまいカラス。数が増えて困っているなら、ガンガンとって活用していきたいところ。
特に農地のカラスは空気銃さえあれば、比較的容易に(葬式されるけど)とれます。
その辺の黒いごちそう、ぜひご賞味あれ。
ありがとうカラス!ごちそうさまでした。
まとめ
葬式されつつとったカラスと、それを美味しく食べる話でした。気味が悪いとかマズそう、という印象のあるカラスですがとても美味しいのです。
普段食べている鳥肉というとニワトリですが、「それだけだと楽しめない味」ってのがやはりあるのですよね。手頃なところだと、ハトとかが割と近い味がするので、ぜひ一度試していただきたい(リンクは下部)。どうぞよしなに。
カラス(鴉)
【採取場所】農地・果樹園など
【採取時期】11/15~2/15(猟期)
カラス科カラス属。都市部から田舎までよく見る黒い鳥。雑食で昆虫から植物まで幅広く食べる。農業や畜産では厄介な害鳥であり、しばしば駆除の対象になる。
書籍紹介コーナー
【おまけ料理レシピ】カラスの赤ワインソース
【材料】
カラス ※なければ業務スーパーの親鳥か、Amazonでハトを買いましょう
赤ワイン
コショウ
砂糖
塩
酒
オリーブオイル
ニンニク
【作り方】
1.
カラスは、手足の第一関節・頭・尾を落として、首からハサミを入れ皮をはぐ。マスクと手袋をして作業をしましょう。
2.
ムネ肉、ウイング、モモ、をナイフで外す。
3.
好みで内蔵のうち、砂肝とハツを取り出して使う。
4.
ウイングとモモはナイフを入れ、骨を露出させ、平らに開いておく。
ムネ肉は薄くスライスしておく。軽く酒で洗っておく。
5.
ニンニクを薄くスライスし、フライパンに油をたらし、香りをだす。
6.
香りがでたらニンニクをどけ、カラス肉を焼く。
多めの油で揚げ焼きにするといい。両面軽く焦げ目がつくまで返しつつ焼く。
7.
油をペーパーで軽くふきとり(もしくは再利用するなら皿にとっておく、パンにぬるとうまい)
肉をいったんフライパンからどける。
8.
フライパンに残った油に、赤ワイン・醤油・砂糖・コショウをフライパンにあけ、
半分ほどに煮詰める。
9.
カラス肉をフライパンにもどし、8とよく絡める。
10.
お皿に肉を盛り、ソースをかけたら完成。
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