ゴンズイの毒針に刺されたレポ、蒲焼丼を添えて

ゴンズイ


ある秋の夜、千葉の海で釣りをやってたんですが、

毒魚しか釣れない。

アカメフグ

アカメフグからはじまって、肝でビタミンA中毒になるイシガキフグとか…

イシガキフグ

水面には電気クラゲが群れで回遊してるし…

毒の海

ヒレに毒針のあるゴンズイまで釣れちゃって、

ゴンズイ
ゴンズイ(毒針撤去済み)

こいつには昔さされてすっごい痛い思いをしたんですよ。

でも毒がある生き物ってなんかいいですよね?

なので捨てずに全部持ち帰っちゃいます。

今夜は昔ゴンズイにやられた日のことを思い出したりしつつ、毒魚パーティとしゃれこみましょう。たまにはそういうのも良いのではなかろうかっ。

ゴンズイってどんな魚?

こちらがゴンズイ。海に住んでいるナマズの仲間。

ゴンズイ
ゴンズイ、これで大人。あまり大きくない種類のナマズです

特徴は横縞の模様(大きくなると消えます)と、ゴンズイ玉。

ゴンズイ玉ってのは、ちっちゃいときに群れを作る習性があり、これがゴンズイ玉などと呼ばれるのです。固まって大きい魚に見せかけてるのかな。

ときどき水面からも見えるので、見たことある方もいるのではなかろうか、

ゴンズイ玉
ゴンズイ玉(wikipediaより引用)

また、有名な毒魚で、

食べると毒というタイプではなく、毒針があるタイプの魚。毒針は背びれと両胸ビレの三箇所。

ゴンズイの毒針の位置
ゴンズイの毒針の位置(切断済み)

これに刺されると、

1~2週間は患部が腫れ上がり、ジンジンと痛みます。

ちっこくても強い毒なんですよね。ハチなんかよりだんぜん痛いです。実際に食らったことがあるので間違いない、あれは痛い!!

せっかくなので実体験の話を書いておきましょう。

余談、ゴンズイの毒針に刺されたレポート

ゴンズイの毒針に刺されたのは、数年前の話、

それは友人らと夕食会をしてるときの話、ちょうど酔っ払ってきたくらいに、釣り帰りの友人が途中参加して、"10匹くらいのゴンズイ"をもってきたんですよね。

「毒あるけど美味しいから、食べようぜ~!」ってことで、毒針を切る係を志願して、ハサミで背びれと胸鰭をチョキチョキ落として料理したんですけど。

酔っ払って判断力が鈍っていた

んでしょう…。一匹、胸ビレのトゲを落としそこねてたやつがいて、さばくとき、人差し指に刺ったんですよ。

「痛ったーーーーーー!!」

と叫んだものの、お湯を入れたカップを当てて「タンパク毒はお湯で分解されるはず!」とかで応急処置をして、「まぁへーきでしょ!」と、そのあとのスマブラ大会もちゃんと出て(プリンで勝ちました!)、大した事いにはならないつもりだったんですが…

帰るくらいにはぷっくり腫れて

患部が熱を持って、ジンジン痛む。なんとなく体温も上がった気がするんですよ…

しかも7日間は腫れが引かなくて、

思ったよりキツい毒でした。

今となっては笑い話ですけど、あれは痛かったなあ。みなさまもゴンズイの毒針にはどうぞ気をつけて…っ!

ゴンズイを料理する

というわけで、そんな毒針のついてるゴンズイを食べます。

今回は大丈夫!釣ってすぐに毒針は切り落としました。

ちゃちゃっと三枚におろします。

海にいてもナマズはナマズ。アメリカナマズとかと煮た身質ですね。

ゴンズイをひらく

であれば、あれがうまかろうて、そう

蒲焼。

ゴンズイを焼く

魚焼き網でゴンズイをよーく焼いたら(ちなみに加熱で無毒化されるため、食べるのは平気!)

てきとうにでっちあげた、蒲焼のタレをかけます。

両面のタレをかけつつ、焼き上げるわけですね。間違いなく美味いやつ!

ゴンズイを焼く

うーん。表側はしっかりナマズだなぁ(笑)

ゴンズイを焼いた

こんがり焼き上がったら、ご飯の上にのせて…

ゴンズイの蒲焼丼

完成!

ゴンズイを美味しく食べる

ゴンズイの蒲焼丼。

いただきま~~~す!

パカッ♪

ゴンズイの蒲焼丼

ててーん!

見た目はちょっとグロいですが、蒲焼のいい香りがします!逆向きにしたほうがよかったですね!!

ゴンズイの蒲焼丼

さっそく食べてみましょう。

ゴンズイの蒲焼丼をたべる

もっふもふっふ。

美味しい。

ちっちゃいですが、フワリとした身がこんがり焼き上げられて美味。ちゃんと脂も乗ってる気がしますね!

ゴンズイの蒲焼丼をたべる

ご飯との相性もバッチリ!!美味しい美味しい。

ちなみに一緒に釣った他の毒魚たちも美味しい料理になりました。

イシガキフグのあん肝風、とか(自己責任です)

イシガキフグの肝

アカメフグのお刺身、とか(自己責任です)

アカメフグのおさしみ

毒がある生き物、ってなんかカッコよくて、ちょっとほかよりも美味しい気がしますね?

ごちそうさまでした。

まとめ

というわけで、ゴンズイに刺されたり、食べてみたりする話でした。いやあアレは痛かったなあ…。

でも美味しいから釣れたら食べちゃうんですよね。ちっちゃいので蒲焼を二枚くらいは食べたいですが、食べれば食べるほど下処理時の毒針やられリスクがあるという、両刃の魚。ご賞味されるときは、十分に気をつけて下さい…!

ゴンズイ(権瑞)

【採取場所】海岸の岸壁、太平洋側
【採取時期】通年
ナマズ科ゴンズイ属。海にすむナマズで、やや小型な種類。ヒレに毒針を持つ。夜行性であり、サビキなどのエサによって来て、狙っていなくてもよく釣れるため、嫌われる。死んでも毒性は失われないため、放置しないように注意。食べないならせめて海へ返そう。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

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【おまけ料理レシピ】ゴンズイの蒲焼

【材料】
ゴンズイ ※毒針に注意して下さい
醤油
砂糖
みりん

【作り方】
1.
ゴンズイは釣ったらすぐにその場で毒針を落とす。

2.
ゴンズイは腹から開き、内臓をだす、そのうえで開いて中骨をとっておく。
ヌメリはお酢でとれるが、とらなくてもよく焼けば平気。

3.
魚焼き網にアルミホイルをしき、ひっつかないよう油をぬる。
皮目に油を塗り、皮側からコゲないようしっかりめに焼いていく。

4.
軽く焦げ目がついたら返して、両面しっかり焼く。

5.
焼けたら、砂糖・醤油・みりん を軽く煮たタレをぬり、焦がさないよう弱火で焼いていく。
両面こんがりとタレがついたら完成。

5.
ご飯に乗せて蒲焼丼にするのがおすすめ。