ウツボの嫌な骨を丸ごと薩摩揚にしたら美味しかった話

ウツボ


海で釣りキャンプをやっていたところ、釣れたのは海のギャング、ウツボ。

夜中にイカを海の中にブン投げてたら釣れました。

釣れたウツボ

いい感じの魚が釣れたらその場で刺身にして食べようかな?と思ってたんですけど、ウツボは処理が大変なんですよね…

釣れたウツボ

おうちならともかく、キャンプ地でさばくのはツラい。

ウツボ釣り場

撤収して持ち帰って食べることになりまして、せっかくなので骨ごと全部食べられる調理方法にチャレンジしてみました。

ウツボのさばきかた

ウツボをさばくときの大変なところは二つ、

1.ヌルヌルしてさばきづらいこと
2.骨が複雑に入っていて身がとりづらいこと

ヌルヌルに関しては、お酢や米の研ぎ汁などを使って処理ができます。

ウツボの下ごしらえ

ウツボに酢をだばーとかけて、よくもみしばらく放置。

そうすると表面のヌルヌルが白く固まってくるので、タワシかなんかでこすればOK。ヌメりさえとれば三枚におろすのは、そう難しくありません。

ウツボの下ごしらえ
酢で洗われるウツボ、暫くおくと白っぽくなります

問題は、もうひとつの骨のほう。上半身のハラミ以外の箇所には複雑に骨が入っていて、食べづらいんですよね。

ウツボをさばく
おろしたウツボの身、この中に骨が潜んでいます

慣れた方は、骨を剥がして全身をお刺身にしたりするそうですが、私はまだちょっとそこまでできません。

細かくきりわけ、手探りで骨を除去していくという荒っぽいやりかたでお刺身を作ります。

ウツボの刺身
ウツボのカルパッチョ

ちなみにウツボのお刺身はすっきりして弾力があり、ふぐ刺しみたいな感じ。

主張がないので、オリーブオイルでマリネしたり、漬けにしたりしても美味しい。

ウツボ丼
ウツボ丼

ウツボを骨ごと料理する

さて、手探りで骨を除去すると、細切れの骨なし刺身 と 骨入りの身 ができるわけですが、後者が食べづらいんですよね。

が、捨てるのはもったいない!

ウツボのお刺身
ウツボは大きいので大量のお刺身ができます。しばらくはウツボたべほうだい!

今回はその骨入りの身の調理方法として、フードプロセッサーで骨がわからなくなる程ミンチにしてみることにしました。

こちらが骨入りの身、

ウツボの練り物を作る

潤滑剤としてタマネギを加え、フードプロセッサーでウィーーン!と、丁寧めにミンチにします。

そうするとこんな感じ、手で触ってもほとんど骨は感じられません。

ウツボの練り物を作る

これに塩を加えて粘り気をだし、よーく練ったあと、鶏卵と混ぜ、蒸し器で蒸しちゃいます。

ウツボの練り物を蒸す

そうしたらこんな感じになりました。

プリンかな???

ウツボの練り物

カットしてみたらこんな感じ。

試しに食べてみると…

ウツボの練り物

もぐ…

あぁ~!よくある魚の練り物の味。

タマネギを入れたおかげか、ほんのり香ばしい。なるほど、さつま揚げの中身ってこうやって作るんだ。

とはいえ、そのまま食べるとやや水っぽくボソボソして食べづらい。この量はちょっとなあー!

これはもう、さつま揚げにしちゃえば良いんじゃないの??

ウツボのさつま揚げを揚げる

ということで、そのまま油でじゅわー!

ウツボの薩摩揚を作ってみた

ウツボの練り物をカラッとキツネ色になるまで揚げてみました。

ウツボのさつま揚げ

そんなわけで、できあがったのがこちら、

ウツボの薩摩揚。

ウツボのさつま揚げ

タルタルソースをつけて食べると…

うまい。

なんか、薩摩揚というよりジャンキーな味になっちゃいました。

薩摩揚とチキンナゲットの中間、みたいな、

ウツボにクセがなさすぎるせいでしょうか?しかしこれはこれで、かなりうまい。ソースが良く合う。

もぐもぐっと完食。ごちそうさまでした。

まとめ

釣れたウツボをさばくときの欠点、骨がとりづらいこと。それの対策としてフードプロセッサーでミンチにするやりかたをやってみました。

概ね成功。しっかりめにミンチにすることで、骨が気にならなくなりました。ただ食べてみるとジャンキーになってしまったのが解せぬ。鶏卵とタマネギの組み合わせがよくなかったのかな?次は混ぜるものを工夫してみよう。ウツボを釣りに行かねばね。

ウツボ(鱓)

【採取場所】磯などの岩礁
【採取時期】通年
ウナギ目ウツボ科、記事中の種はマウツボ、中~大型の肉食魚で昼間は穴蔵にひそみ、夜になると獲物を探して徘徊する。魚類や甲殻類、軟体動物など何でも食べる頂点捕食者。匂いに敏感で、夜に磯でブッコミ釣りをしてるとすぐ本種がかかる。穴に潜られると上げることが難しくなるため、その前に無理やり巻き上げるのがコツ。噛む力が強く、万が一噛まれると大変なことになるので注意。また近似種にドクウツボ(シガテラ毒をもつ場合がある)などもいるため、きちんと同定すること。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

宣伝コーナー

ウツボは歯が鋭いため、ワイヤー仕掛けがおすすめ

最近買ってよかったタモ網。とにかく長くてデカい。ウツボも入ります

図鑑をもって水族館にいくと楽しい!

【おまけ料理レシピ】ウツボの薩摩揚(ジャンク風味)

【材料】
ウツボ
鶏卵
タマネギ

【作り方】
1.
ウツボは酢で洗いヌメリを落としたうえで、頭と内蔵をとり、三枚に下ろす。
ヒレの近くも骨が入っているため、落としておく。

2.
ウツボの皮をはぐ。皮もうまい。蒲焼がおすすめ。

3.
上半身のハラミは骨がないのではずしておく。
その他のウツボの身から手探りで骨をとる。とった身は刺身でどうぞ。
たくさんすり身が食べたければわけなくてもOK。

4.
ウツボの骨入りの身をフードプロセッサーで丁寧めにミンチにする。
手で触って骨を感じなくなるまでミンチにする。
量が少なかったりしてうまくひけないときは、タマネギ(ウツボの1/3くらいの量)を入れるといい。

5.
ウツボミンチに塩を加え、粘り気を出す。鶏卵を加える。

6.
そのまま揚げても良いが、一度蒸しておくと整形の手間がはぶける。
ボウルかバットに入れ、水を入れたフライパンの中で蒸すと簡単。

7.
好みの大きさに整え、180度の油でカラッと揚げる。
そのままでも美味しいが、タルタルソースが良く合う。