イノコヅチはかなり旨い食べるべき草!

野草・山菜イノコヅチ,季節【夏】


とある夏、家の前に食べられそうな草が生えていました。

イノコヅチ

なんとなくイヌビユ(食草)に似ていて美味しそうな葉っぱ、去年は無かったきがするんですけど、いつのまに…?

調べてみると、イノコヅチという植物でおいしく食べられるらしい。(どっかの"つちへびポケモン"みたいな名前)

周りを見回すと他にも生えていたので、とって食べてみました。美味しかったです。

イノコヅチってどんな植物?

いままでイノコヅチの事を意識していませんでした。おさらいをしておきましょう。

イノコヅチの葉っぱ

ヒユ科イノコヅチ属の雑草で、日本のれっきとした在来種。主にヒカゲイノコヅチヒナタイノコヅチという二種類がいるそう。どちらかは、茎や穂をよく観察するとわかるらしい。

たぶんおそらくこいつはヒカゲイノコヅチのほうかな…

優秀な食草で、むかしは"夏の七草"としてとって食べられてたんだそうな。

イノコヅチ

イノコヅチの特徴はやや厚みのあるゴワついは葉っぱと、赤みのある茎。葉っぱは横長で先端が尖っています。

時期になると先端から穂がでてくるので、これをみれば分かりやすい。

イノコヅチの穂
イノコヅチの穂

夏の七草というわけあって夏によくしげる草で、春先の新芽だけでなく、先端は通年食べられるらしい。

イノコヅチ

よくいる雑草てきな見た目ですけど、名前がわかると急にかわいく見えてくるのがフシギですね~!

イノコヅチはそこら中に生えてた

気がつくと家の前だけでなくってそこら中にイノコヅチが生えていました。

タネがどこからかとんできたのでしょうか?

道端のイノコヅチ
道端のイノコヅチ

このあたりの草については名前を調べてるので、去年見てたらわかるはずなんですよね。おそらく車にくっついてタネがは運ばれてきたのでしょう。

これはよくある話で、特に交通量が多い道路沿いの植え込みは毎年顔ぶれが変わるんですよね。区の清掃で草が排除され、そこに新しい植物がどこからともなくやってくる…。

イノコヅチ

都会独自のライフサイクル。日ごと変わる道路の植え込み観察は、あるいみ東京らしい楽しみ方なのかもしれません。

んでこのイノコヅチ、歩いて探してみるとそこら中にはえています。今までもどこかにいて、見落としていただけなんでしょう。

食べられることがわかって、そのうえ沢山はえているのであれば…!!

試しに食べてみたくなるのが人情というもの。そうだ味見してみよう。

イノコヅチの葉っぱ

先端の部分をつんでみましょう。ぷちぷち。

雑草らしい見た目ですが、匂いはどうなんでしょう?

クンクン…

あ、マイルド。ぜんぜんいけそう!

イノコヅチの葉っぱ

さっそく持ち帰って料理してみます。新しい食材というのはいつもワクワクしますね!

ヒカゲイノコヅチを料理する

さて、その辺でつんできたイノコヅチ。どうやって食べましょうか?

まな板の上のイノコヅチ
まな板の上のイノコヅチ

初見ですしシンプルにいってみましょう。とりあえずは茹でます。

イノコヅチを料理する

ぐつぐつ。しんなりしてきました。

イノコヅチを料理する

ゴワゴワで食感を気にしていましたが、いけそう!

イノコヅチを料理する

1~2分ほど茹でて、お湯からあげたものがコチラ。小松菜みたいで美味しそうじゃないですか?

イノコヅチを料理する

まずはそのまま、塩だけふって味見してみよう。パクリ。

イノコヅチを食べる

コリコリ…

あっ!!いける。美味しい。

いわゆる草らしい雑味や繊維感はなくって、それこそコマツナみたいにアッサリ。厚みのある茎や葉はコリコリとした歯ざわり。アスパラに似てるかも。

イノコヅチのおひたし

これならうまかろう!ということで、めんつゆに浸けておひたしにします。

ヒカゲイノコヅチの味は?

1時間ほどおいたのち、器にもりつけてゴマをふりました。

イノコヅチのおひたし、完成です。

イノコヅチのおひたし

その辺の雑草ですが、こうやると美味しそうに見えてくるのが料理の面白いところ!

濃いめの味付けにしたので、ご飯にのせていただきまーす!

イノコヅチをご飯と食べる

もふもふ…

うん。美味しい。味がしっかりしみてオカズとしてやっていける味。口どけよく米に合います。

この味がそのへんでとれるのは、エラいのでは?もりもり食べていきたい味。味噌汁とか卵とじでもいけそう。

和食だけでなく、クリーム系の料理にも合いそうですね!グラタンとか?今度やってみよう。

ごちそうさまでした。

まとめ

今年、その辺にたくさん生えていた草、調べてみるとイノコヅチという名前で美味しく食べられる植物だとわかりました。

試しにとって食べてみたところ美味。むかしは食草としてよく食べられていたというのも納得です。周りの植物を調べていくると今回みたいなアタリに出会えるのですよね。楽しい!

イノコヅチ(猪子槌)

【採取場所】どこでも
【採取時期】4月~9月
ヒユ科イノコヅチ属の多年草。都内でも公園や道路わき、民家の庭先など、いたるところに生えている。戦時中は"夏の七草"として利用していたほどの食草で、新芽が食べられるほか、やわらかい穂先はいつでも美味しく食べられる。根を乾燥させたものは牛膝(ごしつ)という漢方で利尿や強精の効果があるらしい。正確にはヒカゲイノコヅチとヒナタイノコヅチの二種がいる。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

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【おまけ料理レシピ】イノコヅチのグラタン

【材料】
イノコヅチ
グラタン用マカロニ(茹でなくていいやつ)
牛乳
玉ねぎ
バター
小麦粉
鶏だし

ピザ用チーズ

【作り方】
1.
イノコヅチは先端をつみ、よく洗って、1分ほど茹でて、水にさらしておく。

2.
玉ねぎを薄くスライスし、バターで炒める。
小麦粉をかるくふって、茶色くなるまで弱火で炒める。

3.
牛乳と鶏だしを加え、塩で味を整える。
グラタン用マカロニを入れ、沸騰しないくらいまで加熱。
※茹でるマカロニを使う場合はここでマカロニの茹で時間の2/3ほど茹でておく

4.
耐熱皿に3をうつし、1のイノコヅチをたっぷり加え、混ぜる。
うえにピザ用チーズをふりかける。

5.
オーブンで180度15~20分ほど焼いたら完成。