トチの実を拾ってトチ餅を作って食べてみた。苦かった

2023年2月16日木の実トチの実,季節【秋】


トチの実。

食べたことがない方も、名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。

日本原産の木の実で、昔から食べられてきた伝統的な食材。一般的にはトチ餅のように他の食材と合わせて食べられます。

トチ餅、長野県の山村で購入しました

モチモチの木"という絵本に出てくる話も有名ですね。

さて、そんなトチの実なのですが、実のなる木は東京都内にも沢山植えられています。

今回はそんなトチの実を拾ってトチ餅を作る話。ちなみに前編です!

トチの実とは?

さて、トチの実はその名の通りトチノキになる実。

トチの実

先にお話しした通りトチノキは都内の公園にも植わっております。

大きな木で、ちょっと大きめの公園の雑木林エリアとかでよく見かける印象。

トチノキ

目印はこの大きな葉っぱ、

大きいものだと顔くらいの大きさ!

木の根本を見て、カラが落ちていれば間違いないでしょう。

このトチの実、ゴルフボール大で非常に食べごたえがある

…のは良いのですが、そのまま食べることができません。

それは強力なアクを含むため、

アクを抜くためには、

一ヶ月ほど天日干しにし…

二週間ずっと流水でふやかし…

加熱し、皮をむいたら…

灰を溶いた汁につけ更に三日…

その後、きれいな水で一週間洗い流す。

という、長い長い工程が必要になる、

日本が世界に誇る

最強のスローフード

それがトチの実なのです。

トチの実をモチにする

というわけで、アク抜きをしたトチの実がこちら!!

ええっ!?

「アク抜きに長い長い工程が必要になる」んじゃなかったのかって!?

もちろんやりました。めためたに時間がかかりました!えぇ、そりゃもう!

でもそれは次回にさせてください。

記事が長くなりすぎるのでね、何しろお見せしたい写真が100枚以上あるんです。ほら、読者の皆さんも縦長の記事を読んでるとダレてくるじゃあないですか?

というわけで、ごめんなさい。
今回は食べるところをメインにやりますよ。次回もこうご期待☆

…というわけで、気を取り直してまずは加熱するところから、

モノはクリと同じ木の実、蒸してみることにしました。

蒸し器で加熱し15分、

蒸しあがったものがコチラ。

匂いは…

ほんのりクリっぽい?

ここで試しにかじってみましょう!

がじり。

ポリポリ…

んーーーー!

無味。

クリっぽい風味と、ほんのりい後味。

二ヶ月にも及ぶアク抜きをしてなお苦いのか…
(しつこいですが、この話はまた次回ね!)

単体で美味しいものではないようです。

ということで加工してみよう。トチ餅を作ります。

以前に食べたトチ餅はモチ米+トチの実という感じでした。

とはいえ、ウチには臼も杵もない!
それでも何とか餅っぽいものを作ってみましょう。

まずはすり鉢でペーストにするところから、

石臼がほしい定期。

荒いのですが、ナントカ粉みたいな感じになりました。

パサパサした感じ、どんぐりっぽい

次に用意するのは…

白玉粉。

モチ米のぶぶんはこれで代用しようというわけ、

材料は同じなのでそう変わらないはず。

トチの実と同量の白玉粉を混ぜてみます。

無事、球体に固めることができました。ここまでは順調。

お餅の形に丸めて、

お湯にドボン。

沸騰したお湯で数分、

浮いてきたらOK。

分離することなく、茹で上がったものがコチラ!

簡易版ではありますがまさしくトチ餅。

全体的にほんのり黄色く色づいたのが印象的。

さてどんな味がするのでしょう?

手作りトチ餅を食べてみる!

茹で上がったトチ餅はきな粉で食べてみることにしました。

砂糖ときな粉を混ぜたものに、トチ餅をオン。

暖かいうちにいただいてしまいましょう!

感触は普通の白玉団子とそう変わりません。

しいていうとちょっとゆるいか?

いただきま~~す。

むちむち…

もちもち…

なるほどなるほど。

雑味と、ほんのりした苦味。

特にすりつぶしきれてない塊が苦い…。

普通の白玉団子よりは風味があり美味しいような?気はしますが…

苦味がきな粉モチにするには邪魔かな…

何しろ二ヶ月かかってモチにしたのです。もっと美味しく食べる方法があるはず…!

次は別の食べ方でチャレンジしてみます。

ごちそうさまでした!

まとめ

トチの実はアク抜きをしたとしても単体では苦く、美味しいものではありませんでした。

独特な風味と苦味を活かすことでより美味しく食べられそうなのですがはたして!?

次回更新分では下処理についてお話させていただきますっ。つづきます!

トチの実の凶悪なアクを二ヶ月かけて抜いてみた。手強かった

トチの実(栃の実)

【採取場所】公園、山林
【採取時期】9月~10月
ムクロジ科トチノキ属。トチノキの木の実。栗まんじゅうにそっくりな大きな実をつけ、その実は古くから食用にされてきた。古く縄文時代の遺跡にもトチの実を食べた跡があるのだとか。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia

宣伝コーナー

【おまけ料理レシピ】トチ団子

【材料】
アク抜き済みトチの実 x食べたいだけ
白玉粉 xトチの実と同量
水 x適量

・トッピングきな粉
きな粉 x適量
砂糖 x適量
塩 xひとつまみ(お好みで)

【作り方】
1.
アク抜き済みトチの実を20~30分ほど蒸す。(茹でてもよい)

2.
蒸したトチの実をスリ鉢ですり潰す。

3.
2に白玉粉を混ぜ、水を加えてよく練る。

4.
沸騰した湯を用意。
3を親指くらいの大きさに整形、中央を凹ませたら湯に入れ湯がく。

5.
浮いてきたら穴あきオタマですくい、水気をきる。

6.
トッピングきな粉をふりかけ、熱いうちにいただく。
黒蜜をかけても美味しい。