マスタケはチキン味ってホント?マスタケナゲットを食べてみた
キノコって、本当に様々な種類がおります。
日本の一番くわしい図鑑でも1000種類くらい乗ってるんですが、その名前のってないやつや、そもそも名前がついてない奴がいるんだそう…!
んで、中にはチキン味のキノコもいるらしくって…
キノコで、チキン味!?
そう、そいつはマスタケ。
今回はそんなマスタケをチキンナゲ…じゃなくてマスタケナゲットにして、食べてみた話です。
マスタケは棒でとる!
秋の深まった頃、とある森の中でキノコとりをしていると、同行者が木の上にオレンジ色の物体を発見。
「何だ何だ?」
と近づく我々。
眼の前に現れたのは…
ててーん!
針葉樹の老木にへばりついている黄色いサンゴみたいな構造物。
これはマスタケ!めっけもんですよ。
しかしこれが3mほどの高所ところについていて、手を伸ばしても届かない…
というわけで、「棒でつついて落とす作戦」でいきます。ひとりが棒でつついて、もうひとりが下でキャッチ!
いきますよー!
※せっかくなので動画にしてみました
「「ウワーッ!」」
というわけで、アクシデントはあったものの無事マスタケをゲット!
ご満悦の私。
マスタケってどんなキノコ?
さて、とったマスタケがこちら!かなり大振りな個体。
マスタケのマスは魚の鱒(マス)、つまりシャケ。あのオレンジ色の身に見立てたネーミング。
落ちてきた塊の裏はこんな感じ↓
木に張り付いているというか、木の中から生えてきた風に見えます。
それもそのはず。マスタケはサルノコシカケの仲間で、腐生菌という木材を分解して養分を得るタイプのキノコ。死んだ木や、弱った老木に寄生します。
サルノコシカケは固いキノコなので薬向きなのですが、マスタケは条件次第で柔らかく、可食とされるキノコ。一番美味しいのは幼菌の丸みがあるものだそうで、耳たぶのような柔らかさが目印。今回とったものはやや成長していますが、まだ柔らかいのでいけるんじゃないですかね(たぶん)
※可食と言われていますが、このキノコには複数の仲間がおり確実に安全とは言えません。十分に注意して下さい。また、生食をすると中毒をすると言われています。
マスタケには何種類か仲間がいて、マスタケ、ミヤママスタケ、アイカワタケなどと呼び分けられています。
今回は針葉樹だったのでおそらく"ミヤママスタケ"ではないかと推測。
ミヤママスタケの特徴は大きな株になりやすいようで、今回のものも相当でかかったのもそれっぽい。
でっかいので半分ほどとって、残りはそのままにしておきました。
まぁこんな沢山食べきれませんし、残しておけば今後増えてくれるかもしれませんしね。また来年会おうぜ!
マスタケを料理してみる
持ち帰ってきたマスタケは、ナゲットで食べてみることにします。だってチキンの味と言われてますし。
…というわけでまずはニンニク醤油に漬け込み。
1時間ほど漬けて味をなじませたました。
見た目は完全にキノコですが、さてどうなる…?
片栗粉につけて、
180度の油でじゅわわわわ~~~っ!と揚げます。
揚がりました。
おぉ、見た目はすっごくニワトリの唐揚げっぽい!!
問題は味です、さぁどうだ!
マスタケの味は、チキンなのか?
フライドマスタケをお皿に盛ってみました。
うん。完全にフライドチキン。言われずに出したらわっっかんないやつですよこれ。
ま、食べてみましょう。
いただきます!!
はむはむ…
おぉ…
ムチッとしたしっかり食感に、油の旨み。
若干パサつきはするものの、“薄くしたムネ肉のフライ"と言われたら、だまされちゃうかもしれません。
ちゃんと美味しいし、唐揚げっぽさもあります。
あんまりにも美味しくって翌日にリピート
色々試してみましたが、特筆すべきはバーベキューソースとの相性ですよ。
マックのナゲットソースみたいな味やつなんですが、これがすばらしくよくって、完全にチキンナゲット!
他にシラチャーソースなんかも相性がいいです。
台湾のピリ辛ソースですが、かければエスクニック料理に変身。うまい。
マスタケのホワイトソースは?
アメリカのwikipediaで調べていたところ、「マスタケはカニやロブスターの味に似ている。ソテーが美味しいし、ミルクで煮詰めても美味しい。」なんて書いてあるので、
クリームソースも作ってみることに。
細切りにしたマスタケをバターでソテーをして、
牛乳で煮つつ崩しまして、
ミキサーでぐっちゃぐちゃにしてみました。
これを牛乳でなめらかにして、マスタケのクリームソース、完成。
お味は、しっかりめのキノコ味がついていかにもキノコスープだな!って感じ
ただマスタケのボソボソした食感はマイナス。濾したほうがうまいかも。やや成長しすぎてたせい、でしょうかね?
ごちそうさまでした。
まとめ
木の上にできるサンゴみたいなマスタケをとって食べてみました。
事前情報では「チキンの味がする」と聞いていましたが、揚げて食べると確かにチキンっぽい味。薄揚げにしたナゲットと言われたら信じちゃうくらい。今回やや育ちすぎてボソボソしていたので、今度はもっとフレッシュなものを食べてみたいところです。
マスタケ(鱒茸)
【採取場所】山林
【採取時期】秋
サルノコシカケ科マスタケ属。腐生菌であり老木などに寄生して養分にする。魚のマスの肉に似たオレンジ色だからマスタケ。本文中の個体はおそらく針葉樹につく「ミヤママスタケ」。若くやわらかいものは食用になる。生食をすると中毒するため必ず加熱調理する。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
キノコとり:H氏、A氏
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】マスタケナゲット
【材料】
マスタケ
おろしニンニク
醤油
料理酒
片栗粉
オリーブオイル
バーベキューソース ※オススメ!
【作り方】
1.
マスタケは若いもの(折れ曲がるくらい柔らかいもの)を選んでとる。
2.
ニンニクをすりおろし、醤油と酒を1対1で混ぜたものと合わせる。
3.
マスタケの汚れをとり、一口サイズにカット、
2に浸す。30分~1時間ほどそのまま。
4.
マスタケを取り出し、片栗粉をたっぷりとまぶして、180度の油でカラッと揚げる。
5.
あればバーベキューソースをかけて食べる。ほとんどマックのナゲットの味。
なければ、ケチャップとウスターソースを混ぜて砂糖を加えると似た味になる。
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