クズの花は毒々しいドピンクだが食べられる
とある夏の終わり。山でキノコを見た帰り。
駐車場のワキの公園を見てみると、すっごいクズなんですよ。
クズってのはつる状の植物で、周りの草木にからみつき伸びていくタイプの植物。
ここではクワの木にクズが絡みついて覆い尽くされていました。クワにとってはいい迷惑…!まさにクズ。
観察していると、緑のジャングルの中にピンクのものが…
何かと思ったら花ですよ。毒々しいまでにドピンクな。
そういえばクズの花は食べられると聞いたことがありまして…今回はそんなクズの花の話。
クズの花ってどんなやつ?
ジャングルの中に生い茂る一輪の華…
というより、キツい色合いであたかも毒?でもありそうな出で立ち。
(お茶とかになるみたいなので、毒はなさそう)
ま、とってみましょうか。
ぐっと手を伸ばして…
ゲット。
連なった花は下の蕾から順番に咲いていくようです。総状花序というタイプかな。同じくつる植物のフジに似ています。
しかし間近でみるとやはりものすごビビッドな色合い。ピンクと紫に、それに黄色のアクセント。ドハデで、他の植物に巻き付くツタ。どことなく漂うビッチ感。さすがはクズ…!
ちょっと歩いたところで、空き地に生えている大量のクズを発見。
地を這うツタはまるで多頭の竜のよう。九頭竜(くずりゅう)という言葉もありますし、本当にさすがはクズ。
こっちも花がついています。どうせほっとけばグズグズになってしまうんでしょ…ってことで沢山採取してみましょう。
両手いっぱい採取してみました。めっちゃドピンク。
さっそく持ち帰って味見をしてみましょう。
クズの花をマリネにする
持ち帰ってきたクズはしなびてしまいました。しなビッチ。
クズは茎も花もしなびやすい、鮮度が重要な食材であるという学び。
さて、どうやって食べたもんか?
軸は固くて食べられなさそう。花を外さないとだめかな…
もぎもぎ。
先端の柔らかいところ意外は外しました。
まずはシンプルにおひたし…
いや、マリネにしてみましょう。色的にそっちのほうが映えそうです。
沸騰したお湯で、さっと30秒くらい茹でてみます。
すくって、しぼる。
余談、茹で汁にほんのり紫色がでました。ゼリーとかの色付けに使えるかも?
しぼった花に、ニンニク・オリーブオイル・塩・レモン、
ざっくり混ぜたら、冷蔵庫でしばらくなじませます。
クズの花とツボミを天ぷらにする
続いて残りの花を、天ぷらにしてみましょう。
アツアツの油でジュワァ~~~~!!っとね。
天ぷらというか、かき揚げになりましたね。
つづいてまだ花のない穂先。
これも揚げてみましょう。
ぱちぱちぱち~~っとね、
カラッと揚がりました。果たして美味しいのでしょうか…
クズの花の味は?
てなわけで、完成!
クズの花定食。
しばらく漬けた花マリネ。
あっというまに色がでましたねびっくりするほど、ドピンク。
レモン汁のせいでしょうか?
天ぷら。おまけで、インゲンとレンコンを添えておきましたよ。
ではマリネからいっときましょう!
もぐ…じゃき…
フムフム…。そこそこ苦みがあり、強烈にかおるフローラル。
やはりクズはクズなのか…と思いきや、これがニンニクに支えられることで大人しくなり意外といけます。パワー vs ビッチ →→ 美味 というまさかの流れ。
続いて花穂の天ぷら。
サクサク、フムフム…
苦味が強い。
でも油との相性がよく、まるでタラの芽みたい。これはこれで山菜として食べればけっこうウマい。
そういえば、根や新芽にないこの苦味はどこからくるんでしょう?虫に未熟な花を食べられないよう身につけた…とかでしょうかね?
ラスト、
かき揚げ。
サクサク…
これ!
美味しい!
フローラルな香りと油との相性が素晴らしいのです。花がほんのり甘くてお菓子のようで…!っていうか、お菓子にしてもよかったのでは!?ビッチインザワンダーランドっ
ごちそうさまでした!
まとめ
空き地を埋め尽くすクズに咲いていたドピンクな花。これを食べてみたところ、苦味があるものの甘くフローラルな香りがしてけっこうイケました。
華やかに咲いた花は甘くフローラルで、甘くてお菓子にも使えそうな風味。次は焼き菓子にでも使ってみましょうかね。
クズ(葛)
【採取場所】山裾、河川敷
【採取時期】9月(花)
マメ科クズ属。つる性の多年草。木質化する巨大な根からデンプンである"クズ粉"をとり、クズ餅を作ることで有名。また新芽は皮をむいて食べるとコクがあり美味しい。根は葛根湯という生薬になる(私も風邪の症状がでたとき愛用)。
参考にさせていただいた資料:Wikipedia
宣伝コーナー
【おまけ料理レシピ】クズの花のかき揚げ
【材料】
クズの花穂 x数本
油 x適量
・天ぷら粉の材料
小麦粉 x適量
卵 x1個
水 x適量
氷 x数個
ベーキングパウダー x少量
【作り方】
1.
クズの花穂は新鮮なうちに使う。
軽く洗い、穂から花を外しておく。
2.
卵をとき、氷と少量の水を加えふった小麦粉・ベーキングパウダーをとく。キュッと冷たくするのが美味しいかき揚げのコツ。
3.
クズの花を2とあえ、180度の油に落とし、菜箸でまとめる。
4.
カラッと揚がったら完成。
5.
熱いうちにサッと塩をふっていただく。
ディスカッション
コメント一覧
クズの若芽は天ぷらで食べました
花も今度試してみます
この記事のトラックバックURL
記事の検索はここから!
【とって食べるドキュ】第1話 特定外来生物アライグマ 好評配信中!
新着記事はコチラ!
: 海
アカエイで東北名物の干かすべを作ったらニオイが!?
東北旅行に行ったときに見かけた珍品。 それはエイの干物、 東北ではエイをカスベと ...: 野草・山菜
ヤブツルアズキで野生のアズキ餡子を作ってみた、美味だった
せんでん! 1月にとって食べるイベントやります!! ヤブツルアズキと呼ばれる野生 ...: 陸
アライグマでラグメンを作ってみた
せんでん! 1月にとって食べるイベントやります!! アライグマでラグメンを作りま ...: 川・池
フナの丸焼きは臭くない!コイと食べ比べてみる
せんでん! 1月にとって食べるイベントやります!! 水路で網をふりまわしてたある ...: 海
ヒザラガイは簡単にとれてうまいのだ。硬いけど
せんでん! 1月にとって食べるイベントやります!! 海の珍味の話、今回はヒザラガ ...にほんブログ村 ポチってね!
活動の支援、募集してます!!
当サイトは”アフリエイト・プログラム”に参加しております。広告クリックや商品の購入が、執筆活動の助けになります!!