東京でとって食べる生活

スクミリンゴガイは不気味だが旨い水田のエスカルゴ

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水田でゴルフボールサイズのデカいタニシを見たことは無いでしょうか。

そいつは正式名称をスクリミングゴガイ、俗にジャンボタニシと呼ばれる淡水巻き貝です。

怪しい名前からお察しのとおり外来種。
昭和の終わりごろ、食用に輸入されてきたのだそう。

当時は盛んに養殖されたのだそうですが、日本人の味覚に合わなかったのか採算がとれず野外に放逐。

食用旺盛で、有機物なら何でもむさぼり食らい、高い繁殖力であっという間に増えるやっかいな害虫となってしまいました。

食用に輸入…それはつまるところウマいのでは?

まずはとって食べてウマいのかどうかチェックしてやろうではないですか。ウマければ食べて減らせる算段がつくというもの、さっそくいってみましょう。

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スクリミンゴガイを拾いにいってきた

「スクミリンゴガイをとりたい!」

と淡水貝に詳しい友人I氏にお願いし、案内していただきました。
(その節はありがとうございます、お世話になりました)

やってきたのは関東近郊のとある蓮畑

この辺の蓮畑にはどこにでも居るとのこと。年中を通して水のある蓮畑は貝が住むのに都合がよいのでしょうか。

近づいて見ると、虫食い状に穴のあいたハスの葉っぱが沈んでいます。

聞くと、これはスクミリンゴガイの食痕なのだそう。

あたりを見回していると今まさに葉っぱに食いついている貝を発見!

ひょいと拾い上げスクミリンゴガイ、ゲット。

食欲旺盛なこの貝は葉っぱにかじりつきムシャムシャと食べてしまうのだそうです。空気呼吸もできるため、茎を登っていって上の葉っぱを食べてしまう事もあるんだか。

恐るべき食欲と運動能力…やっかいな害虫だと聞いていたのもの納得です。

ひょいひょい拾っていると、あっという間に良い数が集まりました。

居るところにはいくらでも住んでいるため、大漁に捕獲できるのは食材として優秀なのでは。これで美味しければ完璧。

※淡水貝は寄生虫を媒介し、感染すると重篤症状に陥る場合があります。トングやゴム手袋などによる捕獲を推奨します。もし素手で触れた場合は丁寧に水洗いを忘れずに行いましょう。

貝を拾ってると不気味なオブジェクトを発見!

ど・ピンクのぶつぶつ。

なんだこれ!?って感じですが、これはスクミリンゴガイの卵。

水中に産まず、水上に上がってきて卵を生むのが特徴的。水中生物に食べられる事がなくなり、子孫の生存率を上げているのだそう。

いやしかし、それにしたって凄まじいカラーリング。もっとこう緑で保護色にするとかじゃダメだったのでしょうか。もしかすると、需要が伸びなかったのはこの卵の不気味さにも一因があるのでは?

ちょいと食欲が失せてしまいましたが、持ち帰って食べてみることにしましょう。

スクミリンゴガイを食べてみる

持ち帰ったスクミリンゴガイの泥抜きをやります。

浮かんでる雑草は食べる様子を見たくて入れてみました(あっという間に食べつくされました)

特定外来生物には指定されていないため(要注意生物です)、生きたまま運搬ができるのは評価ポイント。

ここで気づいた事、

この貝、速いぞ!!!

ほんのしばらく目を離しただけで、鍋の縁まであがってきているのです

貝というと、カタツムリやナメクジのように、ゆ~~~っくり動くイメージがありましたが、こいつは違います。

速い。

通常のタニシと比べて三倍以上、

まさに赤い彗星

逃げられると困るので、泥抜きをさっさときりあげて食べてしまうことにしましょう。

まずは泥抜きをしたスクミリンゴガイを綺麗に洗います。

続いてお湯を沸かす…

のですが、やっぱりちょっと目を離すと脱走を始めてる…。

こういう暴れん坊はさっさと調理してしまうに限ります。

沸かしたお湯で茹でます。
寄生虫が怖いので念入りに。

茹であがりました。

美味しそうな貝の匂い。
これは美味しいやつなのでは?

続いて殻から外していきましょう。

ピックでクルンと、

苦戦するかな?と思いきや案外簡単にはずれてくれました。

が…

なんか赤いんですが。

(やっぱり赤い彗星なのか…)

集まってくると余計にグロテスク!

最初は内蔵も味見してみようかとも思っていましたが、あんまりにも気味が悪いのでパス。今回は身のぶぶんだけ頂いてみることにしましょう。

というか、食用として普及しなかったのはこの内蔵の赤い彗星原因なのでは…?

気を取り直し、内臓を外した筋肉のぶぶんをエスカルゴ風の味付け炒めてみましょう。

作り方はシェフの友人に教えていただきました。レシピは末尾に記載。

できました!

スクミリンゴガイのブルギニオンバター!

ふわりとバターが香ります。いい匂い♪

さっそくいただいてみましょう!

ぱくり。

むにむに…

海の貝と違ってホルモンのような柔らかい食感。

とうぜん磯臭さはないのですが、淡水生物にありがちな泥臭さもありません。あっさりしています。

旨味もまあまあ、似ているから当然かもしれませんがエスカルゴと同じような食味。

見た目はどうあれ、ふつうに美味しい。白いワインがほしいですね!

フツーに美味しい食材でした、スクミリンゴガイ。

ごちそうさまです。


○まとめ

スクミリンゴガイは美味しい貝でした。

卵がど・ピンクだったり、動きが気味悪いほど速すぎたり、内臓が真っ赤だったりと、赤い彗星やや難がありますが、内臓を取り外しさえしてしまえばエスカルゴと同じように食べられる事がわかりました。

身近に生息している方は、減らす意味もこめてとって食べてみてはいかがでしょう。

■スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)
【採取場所】関東以南の水田・蓮畑など
【採取時期】冬季以外(冬季は土にもぐる)
リンゴガイ科の淡水貝。原産地は南アメリカ。タニシのような濾過による栄養摂取ではなく、歯のような部位でそぎ取って食べる。食性は雑食。卵に毒があるが、タンパク毒のため加熱で無毒化できる。

【おまけ料理レシピ】スクミリンゴガイのブルギニオンバター炒め

【材料】
スクミリンゴガイ x適量

A ブルギニオンバター(この分量で数回分作れます)
パセリ x1本
ニンニク x2~3片
エシャロット(なければタマネギかみょうが) x2個
バター x200g

【作り方】
1.
パセリ・エシャロット・ニンニクをみじんぎりにし、
バターと混ぜ合わせて、ブルギニオンバターを作る。
※全部は使わない。ラップで円筒状にまるめて保存しておくと便利

2.
スクミリンゴガイを熱湯でしっかりと茹でる。

3.
スクミリンゴガイを湯からあげ、爪楊枝などで中身を取り出す。

4.
スクミリンゴガイの内蔵と身を切り離し分ける
(内蔵は臭みがとのことなので、お好みでなければ外すのがベター)

5.
フライパンにブルギニオンバターを適量あけ、
いい香りがしてきたらスクミリンゴガイの身を入れ、さっと炒めたら完成。
エスカルゴのように茹でた殻を利用して盛り付けると美しいのでオススメ。


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