東京でとって食べる生活

カミツキガメをお肉にする手順(後編) ~おいしくする下ごしらえと雑にうまい料理~

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千葉は印旛沼を中心に繁殖をしているカミツキガメ。

こいつがとんでもなく旨い。というのは今や常識となっておりますが、

「カメの料理なんてわからん!」

という方が多いのが現実。

そこで、

「誰でも作れるカメ料理を紹介しなくては!」

という使命感を持ってしまうのが私。

前回のさばきかたに続きまして、

カミツキガメをお肉にする手順(前編) ~アライグマでも分かるカミツキガメのさばきかた~

今回はその続き。カミツキガメの下ごしらえと美味しい料理について紹介します。

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カミツキガメの下ごしらえをする

前編では部位ごとに分け、お肉にするところまでやりました。

ビフォー

アフター

今回はこの続き、お肉を美味しくしていきますよ。

1.しっぽと後ろ足を分ける

前回の解体では、後ろ足としっぽを丸ごと外し、つながったままでした。

これを、後ろ足・しっぽに切り分けます。

まずは、腹部の板骨を半分に断ちます。

硬いです。金切りバサミ(もしくはニッパー)でバッサリやりましょう。

この腹部の板を断つことで、左右の足を広げることが可能になります。

開いた股の内側を、足の付け根に沿って包丁を入れます。

包丁を入れていくと硬いものにあたります。

硬いものの正体は、足としっぽとをつないでいる骨です。

尻尾の骨と足の骨とは、ボールジョイントのような関節でつながっています。関節に包丁を入れ、両手でボキリと折り取ってしまいましょう。

これで後ろ足が取り出せます。

反対側も同じように外しましょう。

2.しっぽから肛門を取り除く

ラスボス。尻尾に腸管がくっついたままなのですが、この腸管にはうんこが詰まっています。

つけたまま調理するのは衛生的にも味的にもよくありません。というわけで外します。

まずは、以下の写真のように、肛門の後ろ側に背骨まで切れ込みを入れます。腸管を傷つけないよう注意して作業します。

そうしたら、今度は手前から、腸管を持ち上げつつ、腸管と背骨との間に包丁を入れてゆき。

先程切れ込みを入れた肛門の後ろまで包丁を入れ、スパッと切り取ります。

これでやっかいな腸管を丸ごと摘出できました。スッキリ。

3.下茹でと皮むき

手足はそのまま食べられるのですが、皮をむく必要があります。

沸騰したお湯を沸かし、そこにカミツキガメ肉を入れ、湯通しします。

時間は30秒ほど。茹ですぎると失敗します。

取り出したら冷水で冷まし、皮をむきます。

皮は軽くひっぱるだけでピーッと綺麗に剥けます。気持ちいい。

ビフォー

アフター

ゴツゴツした汚い皮がはげ、白くて美味しそうな柔肌が現れました。

ちなみに黄色いのは脂肪、甘くて美味しいです。

頭、尻尾、前足、後ろ足については、これで下ごしらえ完了です。

あとは好きな大きさにカットし、煮るなり焼くなり揚げるなり好きに料理すればOK。

4.甲羅の下茹でと皮むき

続いて甲羅、これも同じように沸騰したお湯で湯通しします。

表裏を返しつつ、1分ほど茹でます。

あげたら同じように冷水で冷まします。

甲羅も皮をはいでゆきます。

硬いのでピンセットなどがあるとベター。

端から持ち上げると、ベリッ!と簡単にはがせます。気持ちいい。

細かいパーツも全部外れます。

皮を全てとると、真っ白になります。

腹甲も同じ手順で皮をむきます。

左がむく前、右がむいた後、です。綺麗になってますね。

あとは内側の内蔵カスや膜を掃除しましょう。

5.内蔵

肝臓には苦玉が埋まっていますので、取り出してください。
(以下写真のマル印が苦玉)

摘出時は、勿体ないですが、大ぶりに切り出すのが確実です。

カミツキガメ料理のすすすめ

ここまでやれば、あとは料理するだけ。

部位ごとにオススメの料理を紹介します。

1.カミツキガメの甲羅の調理方法

甲羅の調理方法はシンプルに煮ること。たいへんよい出汁がでます。

きれいに掃除した甲羅を、ショウガ・ネギ・酒とともに、ひたひたの水で、弱火~中火で二時間~三時間ほど煮ます。

フタを開けたまま煮るのがコツ、水が無くなったら足しましょう。

じっくり煮ていくと甲羅のつながりが溶け、パーツがバラバラに分解します。

これが美味しくできたサインです。

後はザルで濾して、出汁をにするなり、スープにするなり。冷凍保存もできます。

カミツキガメの雑炊はスッポンに負けず劣らずの旨さです。

2.内蔵

内蔵、主にキンカンキモが食べられます。

キモは茹でてそのまま、もしくはポン酢でいただきます。

当たり外れがありますが、甘くて非常に美味です。あん肝より美味しいかも?

キンカンは一応卵系の旨味があり食べられます。

スープに浮かべたりすると可愛いのですが、茹ですぎると崩壊するため、別で加熱してください。

食感はぼそぼそ(というかザラザラ)しており、たくさん食べたいものではありません。

キンカンが成長すると当然にになります。

こちらも美味しそうですが、シカシこれは食べられたものではありません。

熱しても白身が固まらず、鼻水の味がします。卵かけご飯的にいけますが玄人向けです。

3.カミツキガメの手足の食べ方

手足はもっとも食べやすい部位です。

特にオススメなのはカラ揚げ。

ニンニク・しょうゆ・酒で作ったタレに15分ほど漬け込んだものに片栗粉をまぶして揚げます。

揚げ方は、5分揚げて、2分休ませ、5分揚げる、二度揚げがオススメ。

ジューシーで味が濃く、ビールがいくらでも飲めます。

注意点として、甲羅長が20センチを超える大型個体は、皮が厚く、臭みがでてきます。丸ごと揚げると多少気になるため、ある程度カットしてから揚げるべきです。

燻製にしても美味しいです。

遠赤外線効果でゼラチン質がほどけ、燻香をまとった肉汁がしたたる一品に仕上がります。これはウィスキー案件。

炒めものにすすのもお勧めです。

これも丸ごとの加熱では分厚すぎて火が通りませんので、ぶつ切りにする必要があります。(以下失敗例)

肉の旨味が強いため味噌炒めなど、中華風の味付けでも美味しいです。

山椒をふるとサッパリいただけました。これは日本酒をあけたくなる味わい。

4.しっぽ

唐揚げにすると、しっぽがピンと立ち、この世のものとは思えないカラ揚げができあがります。

ファンタジー感があってたいへんよい。クミンやパプリカ等、スパイス各種をふんだんにふってエスニックな味付けにするのがオススメ。お客様のおもてなしにも向いてます。ワインをあけましょう!

その他、煮付けにしても美味しくいただけます。

5.頭

やや扱いにくい部位ですが、首の筋肉が食べられます。カメセセリですね。

カミツキガメはその名の通り、噛み付きが得意で、そのために首の筋肉が発達しているのです。首のムキムキマッチョなお肉は手足と違う食感が楽しめます。

包丁で切り出し、一口サイズに切り分けて調理するのがおすすめです。

残った頭部はほとんど食べるところがありませ。標本作りにどうぞ。

豆板醤を使用しピリカラ味に仕上げました。

食感はほとんど貝柱で、カメばカムほど味が染み出す系でうまいです。これも日本酒ですかね。

料理についての紹介、以上となります。

総じて味の濃い料理との相性が良いです。ぜひ、ご賞味下さい。

カミツキガメはスッポンに近い味がします。
スッポンであれば気軽に手に入りますので、興味があればこちらもどうぞ(Amazon)

ワニ肉も近い風味です。こちらのほうが弾力が強め。
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○まとめ

カミツキガメの下ごしらえと料理を紹介しました。

茹でるだけでスルスル処理できるカミツキガメは、意外と下ごしらえが楽なのです。それで肉付きもよく、その味は格別にうまい。非常に優秀な生き物です。

■食材
【採取場所】印旛沼水系などの、河川、用水路
【採取時期】5月~6月(産卵シーズン)がとりやすい、7月~10月もとれる
カメ目カミツキガメ科カミツキガメ属。北アメリカ原産。淡水性のカメで泳ぎが堪能。夜行性。食性は動物食で主にザリガニや小魚を捕食する。特定外来種であるため、生きたままの運搬ができない。

参考にさせていただいた資料:Wikipedia


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